ベランダ前の植物たちの話
ある夏の日、住まいの管理会社にワタシは一本の電話を入れた。内容は、「ベランダの前の木や花たちを切らないで下さい」と。
その日は、妙に植物たちがざわつく感じがした。前日に名前はわからない綺麗なピンクの花たちが手を伸ばせば届く所にたくさん咲いていて、ワタシは愛でていた。イチョウの木も、伸び伸びと元気で、雨上がりの葉はキラキラと美しく、写真に収めたりしていた。紅葉した時も風情があり秋を感じていた。
ベランダ前に人の気配がする。植物たちのところを行ったり来たり。
そして、ワタシ