ADHD傾向にある人のためのTo Do リスト
ADHD傾向にある人の特性の代表格
「忘れっぽい」
しかも頻度が半端ない。(かくいう私も)
というか、何が大変って「優先順位がつけずらい」のが大変です。
今回紹介するのは、優先順位をつけやすくし予定を忘れにくくするメゾッドです。
私はこれで予定や持ち物を忘れることがほぼなくなった…わけではないですが、かなり減りましたね。多分笑
今回はその方法を現在の記事と含め、2部にわたって紹介します。
マトリックス図法「重要性と緊急性」
マトリックスは縦軸と横軸を使い、縦横に項目を配置し、重なったところに結果などを書く図の事であり、以下の場合に多く活用されます。
・複数の対象を網羅的に比較する場合
・複数の対策や課題に対し、優先順位付けを行う場合
これらの場合に非常に有効に働きます。
↑キングベアー出版「完訳 七つの習慣 人格主義の復活」200ページより
アメリカ建国以来発行された約200年分の「成功」にかかわる文献を調査した。その結果、直近の50年分の文献ではコミュニケーションスキルやポジティブシンキングなど、上辺だけの応急処置的なテクニックの解説に終始するものがほとんどであったのに対し、初めの150年間の文献は誠意、謙虚、勇気、正義、忍耐、勤勉、節制、黄金律といった、不変の「原則」に基づく優れた人格の養成を重視していたことを発見する。著者は前者のパラダイムを「個性主義」、後者を「人格主義」と呼び、「人格主義」に基づいた成功への法則を抽出して、それを「7つの習慣」として提示する。 (Wikipediaより「7つの習慣」)
これは2018年の時点で44か国語に翻訳され、全世界3,000万部、日本でも累計200万部を売り上げ、いわずと知れた世界的な名著「7つの習慣」より、
第三の習慣「最優先事項を優先する」から引用した
「時間管理のマトリックス」です。
漫画もあって読みやすくなっているので、ぜひ一読、いや5兆読することをお勧めします。
まずはフレームワークを作ってから「優先順位」を決めよう
ADHD傾向にある人は、リストにまとめたとしても時間が経つうちにリストとして収束しずらく、「あれもしなきゃこれもしなきゃ」と行った発散状態になります。
「この日までに丸々をしないといけない」「あ、そういやあの用事終わらすの忘れてた」「結局何からやればいいんだっけ...?」
To Do リストとして収束させるには形式的に分類ができる「フレームワーク」が必要です。
必ず、物事を一旦フレームワークに当てはめ、そこから優先順位を見出すことが重要です。
そこで「緊急性」と「重要性」の二軸で考えたマトリックスは非常に有効なのです。
予定のマトリックス
では早速、ADHDが予定や持ち物を忘れないようにするにはどうすれば良いか
これはADHD傾向にある人がよくやってしまうパターンです。
一見何の変哲も無いTo Do リストです。
基本的にこれで何も困ることはありません。
ですが
ADHD傾向にある人は、アイデアも予定も書いてしまって放ったらかしにしてしまいがちです。
大事なことは赤で書いていたり印をつけているのですが、優先順位をフレームワークで設定していない為
普段使っているリストがやるべきこと、したいことをとりあえず書き出したただのメモ帳となっています。
あとで見返す際、視覚情報として認知しづらく結局まずは何をやれば良いのか分かりません。
これを上記の図のように分けるとこんな感じです。
スーパー字が汚いですがご容赦ください。
ポイント①実際の優先順位は?
ここで、優先順位としてはもちろん「緊急かつ重要なこと」が第一優先なのですが、
次は「緊急だが重要でないこと」
と
「緊急ではないが重要なこと」
どの領域を優先順位に持って来るかが重要です。
ここでは私の経験上、「緊急かつ重要でないこと」から始めることをお勧めします。
それぞれの所要時間や自身のコンディション、先方の予定など様々な条件を頭の中で考慮して、予定に応じて柔軟に対応しますが、
「緊急ではないが重要なこと」は自身の気分を上げたり、後々の生活や予定の効率を上げる為の予定である場合がほとんどです。
ですがADHD傾向のうち衝動性が強い場合は、自身の感情やコンディションの向上に直結しやすい「重要だが緊急でないこと」を重視しがちです。
なのでよほどのことがない限り、「緊急だが重要でないこと」から始めていきましょう。
「そういや忘れてた」の予防にもつながります。
また、ここで大切なのが
「緊急だが重要でないこと」「緊急ではないが重要なこと」は全部を行う必要はありません。
終われば消していき、終わらなかった予定は次の日の予定へとアップデートしていきます。
ポイント②1日のタスクは6個まで〜アイリー・ビー・メゾッド〜
では実際にどのように数ある予定をこなしていくか
私はアイビー・リー・メソッドで予定を終わらせていきます。
アイビー・リー・メソッドとは
「1つの作業が終わるまで、断固として次のことをやらない」という仕組みを作り、やるべき行動を絞り込んでいく方法です。
具体的な方法は
1.紙に「明日やるべきこと」を6つ、メモする
2.その6項目に、重要だと思う順に①〜⑥まで番号を振る
3.翌日、このメモの順番に従って(重要なものから順に)仕事をする
4.もし全部出来なかったら悔やむことなくきっぱり忘れる
5.その後、明日のための6つの項目を新しくメモ
という工程を繰り返します。
「予定のマトリックス」は、2.の行程で優先順位をつけやすいようなフレームワークであり、可視化しながら当てはめていきやすくなります。
あるスーパーの試食コーナーで、24種類のジャムを揃えた週末と、6種類のジャムを揃えた週末の売り上げを比較した。すると、ジャムの種類が多い週末のほうが、多くのお客さんが立ち寄ったものの、最終的にジャムを購入したお客さんの数は、種類が少なかった週末のほうが10倍ほど多かった。 (コロンビア大学シーナ・アイエンガー教授より著書『選択の科学』)
選択肢が多いというだけで、人は決断のエネルギーを消費してしまうんです。
タスクが沢山あることもいいですが、そもそも人間にできるタスクは意外と少ないということを認識しておきましょう。
かといって書き出したタスクを無理に減らす必要はありません。
タスクが多ければ「緊急かつ重要なこと」のみで終わらすことも大事です。
もし出来なくても、次の日にアップデートしればいいんですから。
まずはたくさん浮かぶ中から、6個に絞りましょう。
ポイント③もし当日忘れていたことを思い出したら、またはやりたいことを思いついたら
ADHD傾向にある人は「重要であるまたは緊急である」ことと「忘れていたこと」に大きな相関はなく、どれだけ本人が重要だと思っていても何故かADHD傾向にある人はよく忘れてしまうのです。
どれだけ準備していたとしても
あれもやらなくちゃ!あ、この予定忘れてた!
となり、慌ててしまうのがADHD。
まずは落ち着いて、緊急なのか、重要なのか、はたまたその両方なのか。
時間管理のマトリックスを思い出してください。
続きの記事を読めば、このフレームワークも劇的に見やすくなるのでぜひ下記にある記事もご覧になってください。