4月
4月に書いていたnote
これも一瞬公開して下書きに戻したもの。
この時の自分がとても幸せだったことに気づく。
母は確かにそこにいてくれた。
母は、ある日突然意識を失い、入院することとなった。
テレビドラマでしか見たことのない状況で、丁寧に説明する先生の言葉は
まるで異国の言葉のように、かみ砕いてもかみ砕いても入ってこない。
その日、世界は灰色になった。
全てが色を失った。
「あたりまえ」の時間がとてつもなく愛おしくなる半面
あたりまえすぎた今までが腹立たしくなる。
決して優しくしてきたわけではないのに、
介護らしい介護もできずに日々を送ってきたのに
失うことが怖くて怖くて、
こんなにも母が大切な人だったのだと気づかされた。
長針は、右へと動く
左に動くことを祈りながら
願う奇跡に、初めて私にも「信じるもの」があったと気づく。
上の文章を書いてから半年になる。
母はここにいてくれている。
1秒1秒が宝物みたいだ。
9月8日記