「感じる力」伝説のメンター・大久保寛司's RADIO「あり方研究室」VOL.80
大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!
第80回のテーマは「感じる力」です。
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■VOL.80「感じる力」
GUESTは、尾中友哉さん。④です。
こちらからお聞きいただくことができます。↓
これまでの「あり方研究室」の再生リストです。
こちらから、過去のGUESTの対談は全てご覧になれます。
https://youtube.com/playlist?list=PLvUYkPOFnpyS2iLp9MnVMW4DXWfN8TjZn
大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。
2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。
所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。
そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。
これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。
これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。
〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司
「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。
共に学んでいきましょう!
今回のGUESTは、尾中友哉さんです。
尾中友哉さんの考える「コミュニケーションの本質」とは何か。
尾中友哉さんと、大久保寛司さんの洞察に溢れた、お二人の対話を、是非、ご覧ください。
【尾中 友哉さん】PROFILE
Silent Voice 代表
平成元年生まれ、滋賀県大津市出身。聴覚障害者の両親を持つ耳の聞こえる子ども(CODA)として、手話を第一言語に育つ。2014年より、DEAF特有の「コミュニケーションの壁を乗り越える力」を実践的に習得する企業向け研修プログラム「DENSHIN」を提供開始。
2017年には教育分野へも参入し、ろう・難聴児向けの総合学習塾「デフアカデミー」を創設。教育・就労という二大テーマについて「DEAFと社会の関係性を変える」ビジネスを創出・展開しつつ、自治体の委員や企業のダイバーシティ事業部などへ相談役として参画。
また、社会起業家として、ニュース番組のコメンテーターやビジネスコンテストの審査員を務めるなど、幅広く活動を展開。
■Silent Voice HP
https://silentvoice.co.jp/
■尾中さんインタビュー記事「「聴覚障害者」への負のイメージをなくしたい。心の声に耳を傾け、たどり着いた夢」
https://an-life.jp/article/1184
■お話に出てくる「聴覚障害をお持ちのお母さん(尾中幸恵さん)のドキュメンタリー」
https://www.youtube.com/watch?v=jI2diHkLyGI
■「ヒゲの校長」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000092687.html
■主な登壇・受賞歴
◎青年版国民栄誉賞 人間力大賞内閣総理大臣奨励賞 グランプリ および 全国商工会議所会頭賞 / 主催:日本青年会議所
◎JCI Ten Outstanding Young Persons of the World JCI TOYP 2019
(世界の傑出した若者10名)選出 / 主催:JCI(国際青年会議所)
◎日本財団主催「ソーシャルイノベーションアワード2019」最優秀賞受賞
◎みんなの夢をかなえる会主催「みんなの夢AWARD8」グランプリ受賞
◎内閣府コアリーダー事業障害分野 フィンランド派遣団 日本代表青年選出
◎大阪府障害者雇用貢献企業「ハートフル企業チャレンジ応援賞」受賞
◎大阪府障害者施策推進協議会手話言語条例評価部会 委員
◎厚生労働省指定 国家資格キャリアコンサルタント更新講習 「聴覚障害者のキャリア開発」受託
◎TEDxKobe 2017 登壇 「DEAFの聴く力で豊かになるコミュニケーション」
VOL.80のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。
■VOL.80
「感じる力」
大久保:サイレントボイスには、スタッフの方でサッカーの選手だった方もいるんですよね。
尾中:宮田翔実という男なんですけど、彼は生まれてから聞こえないんですね。彼は結構サッカーを頑張っていたんで、サッカーの強い大学に入学したんですが、サッカー部の入部試験でのエピソードをお話しします。
監督さんも、聞こえる人ばっかりの中で、聞こえない人がいても、正直、きっと大変って思ったんですよね。
そこで、宮田にだけグラウンドをずっと走らせるんですけど、いつ終わりかも伝えずに、宮田はずっと走っていたらしいんです。
私の推測だけど、多分、終わりがないランです。ですから、弱音を吐いて、自分から辞めると言ってくるんじゃないかというところで、宮田は走り続けたんです。いよいよナイターを付けないといけない時になって、監督が出てきて、宮田にグラウンドに指で「入れ」って書かれたらしいんです。
こんな風に、宮田は、私からしたら怖くて進めないところも突破していく男なんです。創業から彼のそういうマインドには助けてもらっていて、彼も理不尽な思いも多分いっぱいしてきていると思うんですけど、その中で可能性を掴む強さみたいなものが彼にはあります。
その後、宮田は、障害者雇用枠で証券会社に入るんですけど、そこで彼が感じていた日々について、いろいろなこと話してくれました。
彼は「今日、ショックなことがありました。僕は仕事をくれって言っているけど、仕事をもらえないから、もう暇で暇で寝てしまったんです。怒られるかなと思ったら、誰にも怒られなかった」ということを私にポツっと言ったんですね。
私が広告会社に入った時も、怒られまくっていたんで、「怒られなかったら良かったやん」と言ったら、違うんです。期待されていないんです。
大久保:存在を認められてないようなもんだね。つまり、君はいてもいなくても同じだと。だから叱る対象にもならないんだ。
尾中:多分、彼の理解というのはそこにあったんですね。
そこに非常にじくじたる思いを彼は持っていて、私にはフラッシュバックというか、父の姿と重なったんですよ。父と宮田の年齢差は30年ぐらいあるのに、一体、何でこんなにも進んでないのか。
私は宮田に尊敬している面というのを当時から持っていたんので、頑張りたい人が頑張れない社会っていうのが、すごく良くなく感じたんです。
その時に一緒に場を作ろうという発想になりましたね。
それは宮田が障害者だから、健常者の私が支援しようというよりも、彼と私で価値を生み出すことにチャレンジしてみたいなって、そういう思いでした。
大久保:一つだけちょっとリスナーの方に面白い話をさせてもらうと、私は伊那食品工業というところで、よく訪問勉強会をさせてもらっているんですが、実は宮田さんも尾中さんも来てくれたことがあったんです。
その時に、うちの娘がバイオリンが弾けるので、ミニコンサートをさせていただいたのですが、娘は聞こえない人が来ているということは知っていたので、そういう人がいる中で、コンサートをやっていいのかという疑問を持つわけですよね。ですが、私は、当然ですけれど、「別にいいよ」と。聞こえなくても、必ず何かを感じるはずだとという確信があったんです。
それで、20分ぐらいのコンサートをさせてもらって、参加している皆さんに「いかがでしたか?」と聞いてまわったんですね。
その時に順番ですから、当然、私は宮田さんが耳が聞こえないというのも
知っていましたけれど、「いかがですか?」と平然と、彼にも質問を投げかけたんです。そうしたら、「凄い感動した」という表現がありました。
その時、これは後で尾中さんから聞いたんですけど、「あの人は耳の聞こえない僕にも感想を求めてくれた。完全に区別してない。それが嬉しかった」ということを彼は言ってくれたらしくて、やっぱり聞こえなくても、感じることができるんだと思ったんです。
波動とかバイブレーションということで捉えれば、鼓膜で捉えられなくても、人間の感性で音を捉えることは可能だという風に、私自身、実は思っていたので、ある意味、それが証明されたというか、やっぱり分かるんだなという体験でした。
尾中:今、障害者に対する厳しい差別とかってタブーなので、Twitter上にもリアルの世界でもないんですけど、「聞こえない人だから、音楽の感想を聞かない方がいいんじゃない?」といった、可能性を狭めるみたいな、優しい差別がものすごい多いと思うんですよね。
そういう意味では、言葉も不思議で、研修などでも、「なんでこれ書けないの?」という聞き方をする(研修が)多いんですよ。これは、実はジャッジが入っていると思うんです。そうではなくて、「なんでこれ書かないの?」って聞き方もあると思うんですよね。「書けない」という言葉には、「その人はできない」と思っているみたいなところがあって、「書かない」という言葉は、その人の意志みたいなことを問うていて、そこには、ジャッジしないっていう感覚で、その人のパワーを引き出すみたいなところがあると思っていて、そういうところは、寛司さんからすごく感じるというか意識しています。
大久保:確かに自分の場合のことを考えてみると、世の中には、見えないとか聞こえないとか、いろいろな病気の方とかいらっしゃるじゃないですか。ある意味、大変だなとは思うんです。思うんですが、その後は、それは横に置いておいて、普通に話すというのが、私の癖になっているんですよね。
つづく
✳︎尾中さんとの対話は、⑤につづきます。
大久保寛司(おおくぼかんじ)
「人と経営研究所」所長
日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。
特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。
著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。
大久保寛司著「あり方で生きる」
■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。
「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、
よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。
✴︎
VOL.80のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。
25「心を込めて話す」
これまでの「あり方研究室」はこちらから、どうぞ!↓