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伝説のメンター・大久保寛司's RADIO「あり方研究室」VOL.31「すべての子ども達に夢を」

大久保寛司さんのRADIO「あり方研究室」!
第31回のテーマは「すべての子ども達に夢を」です。

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■VOL.31「すべての子ども達に夢を」
GUESTは、久田亮平さん。中編です。

こちらからお聞きいただくことができます。↓

前編はこちらから↓


大久保寛司さんは、長年、日本中のいい会社と呼ばれるありとあらゆる企業を訪問し、その本質を洞察し、その経験を活かして、多くの経営者から師と仰がれ、のべ10万人以上の人の行動を変容させてきた「伝説のメンター」と呼ばれる方です。

2020年以降、これからは「風の時代」になると言われています。
所有から共有へ、ひとりひとりの個性・オリジナルが尊重される世界へなど、「ジャッジしない」「本質的なつながり」の時代が到来するようです。

そして、令和の時代、そしてWithコロナの時代は、「あり方」の時代になっていくと思います。

これまでは、目を外に向けて、社会の中でどう上手くやっていくか、どうしたら、この社会に適合し、成功するかといった「HOW TO=やり方/LIFE STYLE」がフォーカスされ、よりよく成長しながら生きていくという視点が主流でした。

これからは、指を自分に向けて、ありのまま、あるがままの自分とつながって、日々、自分はどうありたいかという「BEING=あり方/LIFE STANCE」をセンターにして、自然に豊かに生きていくという観点にシフトしていくのではないでしょうか。


〜この研究室は、私が皆さんと共に学ばせていただく場です〜大久保寛司

「あり方」について、「教えてほしい」という姿勢ではなく、自分なりに考え、学ぼうとする方は、皆さん、この研究室の研究員です。
共に学んでいきましょう!



今回のGUESTは、NPO法人サンフェイス代表の久田亮平さんです。
久田さんは、「すべての子ども達に夢は必要だっっ!!」を理念に、障がいを持つ子どもさんや家族の支援、福祉の分野などで、本質的で多彩な活動をされています。

【久田亮平さんプロフィール】
「夢」と「可能性」をキーワードに障がい児とその家族の支援を行う。株式会社とNPO両方の法人格を持ち、株式枠ではヘルパーステーション/児童デイサービス/ケアホーム/cafeや音楽スタジオの運営などを行う。NPO法人として音楽教室やダンス教室、ブラジリアン柔術教室を始めさまざまな教室の実施、月に一度の障がい児者の余暇支援イベントの開催、障がいのある子どもたちとそのきょうだい児のフォローを考えた「きょうだいの会」、地域の小中学校向けに発達障がいの理解のための訪問活動を行っている。

■NPO法人サンフェイス

サンフェィス五つの志


http://www.sunface.or.jp/index2.php

久田さんと寛司さんとは、初対面。

「愛と知恵と推進力」で、社会を変えていくためのヒントに溢れた、お二人の対話を、是非、ご覧ください。

VOL.31のRADIOから、一部内容を抜粋してご紹介します。

VOL.31
「すべての子ども達に夢を」

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大久保:サンフェイスでは、アート・ダンス・武術など様々な教室」もいっぱいやってるんですよね。その他にも、イベント企画や訪問事業など、いろいろやってらっしゃいますね。

久田:結局、障がいを持っている人たちって、経験値そのものが低いんですよ。僕らって、今までの経験則から、いろんなものを予想できるというか、たとえば、知らない食べものが出てきても、選べるわけですよ。「なんとなく、これそうやろな」と、匂いとか、見た目とかで、僕らは選べるんですけど、障がいを持っている人たちは、その経験値そのものが圧倒的に少ないので、選べないんですよ。

大久保:圧倒的に少ないですよね、確かに。

久田:でも、今、学校では、「自立」とかすごく言うわけですよ。
「自立しなさい」「自分で選びなさい」と。
今までほとんど経験していないのに、突然それを言われても難しいと思うんですね。

大久保:その通りですね。

久田:自分に何が向いているかもわからないし、だから、いろんなことを経験してほしいと僕は思っていて、立ち上げ当初から、毎月第4土曜日には、必ず、イベントを行っているんですね。
これはアウトドアを軸に、「障がいを持っている人でも、いろんなことにチャレンジしよう」ということで、普通だったら諦めてしまうようなことでも、全部やっているんですよ。

大久保:でも、障がいを持った子どもたちを連れて行くのは、アウトドアでもスポーツでも、若干リスクがありますよね?

久田:リスク、ありますよ。
一回、アオキカヌーという、カヌーに特化したところが、アウトドアのイベント会社をやってはって、そこに話を持っていったことがあったんですよ。
そうしたら、もう一蹴されまして。
「自然は手加減してくれないから」「厳しいぞ」と。
障がいがあろうがなかろうが、自然は殺しにくるんだ、「絶対無理!」って言われたんですよ。そこで、僕らは……「ちょっと待ってくれ」と。
僕らは「障がいのプロ」やと。だから、僕らは障がい者を一人ひとりマンツーでボランティアでつくので、確実に守る。おたくらは「自然のプロ」やから、「全力で楽しませろ!」と。
俺らはこいつらのプロやから、こいつらを全力で守る。
お前らは、俺らを楽しませてくれ!ってことで話を持っていったら、「そこまで言うならやってみよう」ということになって、それまで障がい者はやったことがなかった「ラフティング」を初めてやらせてくれたんですよ。

大久保:向こうの人も驚かなかったですか?普通の人がやったって、落ちちゃう可能性があるわけでしょう?

久田:いや、ビックリしてましたよ。
最初は「ラフティングやる?無理無理!」と。
実際、やってみると……その時、すごい重度の子がいたんです。
その子は耳が聴こえなくて、重度の自閉症で感覚過敏もあって、すごい知的(障がい)もあって、「ウーウー」って言うくらいの子なんですよ。

大久保:よく連れて行きましたね、その子を!
話を聞いただけでゾワゾワとするくらい厳しいですよね……。

久田:僕らはその子に、療育の世界ではすごい大事なんですけど、「事前提示」ということをするんですね。
事前に「いついつに、これに行きます」「この日までにはこういうことをします、この日には、こういう服に着替えます」と、着替える順番とか全部手札で作って持っていくんです。
当日も、感覚過敏があるから、その子は、ウェットスーツが着られないんですよ。でも、何回もやって、頑張って着せて、「ウー」って泣いてたんですけど、(ボートに)乗った途端に……その子が水を得た魚のようにすごい楽しんでいたんです。めちゃくちゃ喜んで、泳ぎ倒してました。
そこから月に1回、お父さんお母さんに指さして、「連れて行け!」と。

大久保:その子の可能性が広がったわけじゃないですか!

久田:今まで絶対に触れることがなく、一生絶対乗る機会がなかったものに、自分が乗ることで、「オレ、これに向いてるわ」って気づけたんですよ、その子。
それから、もうね……ラフティングにも、お母さんお父さんに「行きたい行きたい」って言って……泳ぐ。その子は耳が聴こえなくて、これまで「絶対できない」と思われていたと思うんですよ。

大久保:「枠」が外れちゃったんだ!すごいことだなあ!

久田:そうなんですよ!
それ以来、その子の可能性がひとつ広がったんですよ!
そういうことを毎月毎月やってます、「絶対無理やろう」って思われるようなことを……。

大久保:でもね、今のお話を伺っていると、実際にラフティングに行く前に
絵のカードで事前にすごい準備をさせておくことを、きっちりやっていますよね。

久田:結局、配慮があれば、結構いろんなことができるというか、そこさえ理解していれば、できないことは、ほとんどないんじゃないかなと思っています。「わがまま」とか、いろんなことを言われがちなんですけど、これは、こっち側に伝えるスキルがないだけで、彼らは、一回ちゃんと伝わって理解できれば、僕ら以上に律儀だし。

大久保:あ、そうだ! 手を抜かないんだ!

久田:手を絶対抜かないし、時間もきっちり守るし、いい加減なやつなんてひとりもいないし。ここは本当に間違いないです。
だから、彼らは逆に「可能性の塊」です。
僕らは、まわりの支援の仕方がミスっているだけだと思ってるので……。

大久保:私自身も、「人間の本質」という観点で見ていくと、すべての人にはとんでもない可能性があります。「障がい」って言っているんですが、簡単に言うと、普通の人より「出していない部分が多い」っていうだけで。
逆に、普通の人って、「本当に障がい、ないの?」というと、▲とか×の人は、いっぱいいるわけですから。
でも、今の話はすごいなぁ。
その子がそうなると、思っていました?

久田:僕はそうなると思ってましたよ……絶対。
逆にそこでダメでもいいんですよ。「やってみてダメやった」でもいいと思うんですよ。一回それが経験値として残るので。
それさえも彼らはやってきていないので、成功経験も失敗経験もないっていう状況の中で大きくなってきてるから……。

大久保:その通りだと思いますね。
だから、すごい守られているんですよ、逆に言うと。
何にもやらない人というのは、「もし、何かあったら」という言葉でね。
「もし、何かあったらどうするんだ!」って、私に言わせれば、一番卑怯な言葉なんですよ。それに対して、100パーセントは否定できないので。
「飛行機乗る? もし墜落したらどうするんですか!」と。でも、100パーセントの保証はないわけです。
ただし、事前に考えられることはすべて手を打つ、やるべきことをやった上で、あとは……その時だと。

さっきのセリフがカッコいいですね。
「私たちは障がいを見るプロだ」「君らは自然のプロだろう」
シビレますよ、その言葉は!

久田:考え方としては、僕らがやっている他の「教室」も同じです。
全部、その子らの経験値というか、諦めてしまう前に、いろいろやってみて
自分が向いている、向いてないというのを体験してほしいな、というところからきています。

大久保:これは、健常者もまったく同じですね。

久田:同じかもしれないです。

大久保:「これ、私にはできっこない」と思って、チャレンジしていない人が、世の中いっぱいいるじゃないですか。だから、健常者とか障がい者っていう区分けは、不要のような気がするんですよね。

久田:言われてみれば、そうですね。

大久保:だって、健常者で五体満足できちっとして、頭も普通に回ってて、なーんもやんない人、いっぱいいます。
「なぜ、やらないの?」「できると思わないから」と、
自分で枠を作っちゃってね。

久田:うちのホームページを開いたら、一番初めに出てくるんですけど、「すべての子どもたちに夢が必要だ」というのが僕らの軸なんです。
これって、クサいことをクサく言ってるわけじゃなくて、実は、僕らはマインドとしてすごい持っているものです。
僕らの会社の考え方として、「子どもが夢見るっていうのは、絶対や!」と思ってるんです。子どもは夢を見ていてほしいというのが、うちの社訓というか、うちの本質はそこなんですよね。
それは障がいがあろうがなかろうが、どんな国籍であろうが、子どもは夢見といてほしいんですよ。
その子どもが夢見てる環境を作っているのは、絶対そのまわりにいる大人やと思っていて、「今来てる子どもら全員が夢見られてる状況にありますか?」というのは、僕らスタッフ一人ひとりが、自分たちを問い質す時に、一番わかりやすい言葉だと思うんですよ。
「今、子どもが夢、見れているかどうか」っていう軸って、誰でもが、考えられることじゃないですか。

大久保:めちゃくちゃカッコいいなあ!

(つづく)
久田亮平さんとの対話は、後編に続きます。



✴︎「あり方研究室」は、音声でも配信しています。

■「あり方研究室」VOL.31音声配信


大久保寛司(おおくぼかんじ)
「人と経営研究所」所長

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日本IBMにてCS担当部長として、お客様重視の仕組み作りと意識改革を行う。退職後、「人と経営研究所」を設立し、20年間にわたり、人と経営のあるべき姿を探求し続けている。「経営の本質」「会社の本質」「リーダーの本質」をテーマにした講演・セミナーは、参加する人の意識を大きく変えると評判を呼び、全国からの依頼が多数寄せられ、延べ10万人以上の人々の心を動かしてきた。
特に、大企業・中小企業の幹部対象のリーダーシップ研修、全国各地で定期的に開催されている勉強会では、行動変容を起こす人が続出している。
著書に、『考えてみる』『月曜日の朝からやるきになる働き方』『人と企業の真の価値を高めるヒント』など多数。

大久保寛司著「あり方で生きる」

■書籍「あり方で生きる」には、章ごとに、大久保寛司さんの音声ナビゲーションが付いています。

「はじめに」「おわりに」の部分は、下記から無料で聴けますので、
よろしければ、こちらから、お聴きいただければと思います。

■「あり方で生きる」音声ナビゲーション

✴︎

VOL.31のお話に関連する「あり方で生きる」の中の1項目です。

18「強く観るところが伸びる」

18 強く観るところが伸びる


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