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実家とわたしの距離感が絶妙に噛み合っている

前々から薄々と気付き始めてしまっていたのですが、実家の居心地が良い。安心感があって懐かしい感じがする。もう、そんな情緒を感じるほどひとり暮らしに慣れたんだなあと思ってとても感慨深くなった。

実はコロナ禍になってから転職し、新天地にて人生で初めての一人暮らしを経験したのだけれど(この時すでにアラサー)、一年目はなんと年5回も帰省していて。

そもそも実家は東京都にあってそれも23区内にあって。コロナ禍に転職さえしなければ普通に実家にいて実家のまま過ごしていたのかもしれないけれど、職種の都合で大阪に就職となり、早4年が経った。


人生ではじめての一人暮らしだから、最初はいろんなもの揃えたり、身の回りのことは全部自分でしたり。帰ってきて服が散らかってて、軽く絶望したりした。

当たり前だけど、脱いだら脱ぎっぱなし、自分が片付けないと誰も片付けてくれない。そんな些細なことにいちいち驚いていた。

だけど何時にお風呂に入っても、何時に寝ても誰にも何も言われない。常に静か、ひとりぼっち。昔から一人行動が好きだったから、特に寂しすぎてホームシックになることはなかったし、一人での生活が心地よくて楽しかった。

だから実家に帰りたい、なんてことは思わなかった。


だけどつい最近帰省して気づいた。実家がなんか懐かしい。なんか、なんとなくなんだけど、すごく懐かしくて、実家の匂いに落ち着いて、ちょっと騒がしい感じや独り言に誰かが反応してくれるのが、よかった。

これってきっと、一人暮らししないとわからなかったことだし、二週間も三週間も実家にいると慣れてきてしまって、うるさいなあとか、鬱陶しいなあとか、もしかしたら思ってしまうものなのかもしれないけれど。

だからこそ、この実家との距離感が絶妙に心地いい。向こうもわたしが長居する気じゃないと思っているから、美味しいご飯を作ってくれたり、洗濯してくれたり、ここぞとばかりにゲスト扱いしてくれる。

わたしが育った家なのに。なんだか不思議な感じ。


わたしにはきっと、この実家との距離感がとても合っている。日中はポカポカリビングに日が差してあたたかくて。夜は大人が集まってワイワイして。

こんな日が、まだ続いたらいいなあ。帰ってきたいと思えるような実家で、ずっとずっとあって欲しいなあ。

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