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期限切れのナポリタン〈コップ一杯の夢と適量のノンフィクション〉

喫茶店のナポリタンが好きな人は多いのではないだろうか。私もその1人である。
ケチャップのシンプルな味わいに、粉チーズやタバスコを加えても美味しい。

だが難点をあげるとすれば、外食するお金がない。そのため自分で作ることもある。

具材は定番のウィンナーと玉ねぎ、そして見切り品の熟したピーマン。これがポイントだ。

ピーマンは熟した方が甘みがあると知ってから、赤く変色したものを好んでいる。腐敗ではなく発酵といえばいいだろうか、いや少し違うか。

それはさておき、小皿に入った高級食材が美味しいのはもちろんとして、半額弁当や見切り品で自炊すると幸福度が高くなる気がする。

必ずしも新鮮なもの、早いものがいいとは限らない。

熟れたピーマンのように期限が切れてから能力を発揮する場合もある。(だって個人的には黒ずんだバナナの方が美味しいし。) 味の好みはそれぞれとして、安い方がいいのは確かだ。

タイミングは重要であるが、逃してから思わぬ展開を迎えることもある。世の中どうなるかわからない。

なんてことを考えながら赤と緑でカラフルになったピーマンを包丁で刻む。今度はフレンチトーストとアップルシナモンを作ろうか。
時には自宅で喫茶店ごっこをするのもいいかな。

それは紛れもないナポリタンだからさ。

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