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【味噌】もらって嬉しくないお土産TOP1【食べ物編】

みそ。
お土産ってもらえると嬉しいですよね。
特にセンスが良い人からですと、普段のこちらの好みからその場所に適したお土産をいただけたりします。
私は家でよく湯船に入りますので、入浴剤を貰うと何かとうれしいです。
温泉街に売ってる一回分のやつとか数百円のものでも数千円分喜ぶともっぱら評判です。(巷で)
あとはお菓子も好きなので、「なんか色んなところに売ってるけど名前が違うクリームが入ってる黄色いふわふわのあれ」とかちょう嬉しいです。あれです、東京ばな奈みてえなあれです。大好き。みそ。

そう、センスの良い人とは相手のことを考られる人を言うのです。
相手のことを考えないお土産は、もういじめです。いじめと一緒です。
下駄箱にゴミを入れたらいじめでしょ? 犯罪でしょ?

さて、しかしながらこの世にはセンスが無い人が居ます。
しかも厄介なことに、その方はセンスが無いことも、こちらがやんわりもう不要だということを察する能力も欠如しています。
主におじさんが多いです。
そして更に更に厄介なことに「この俺様が物をあげるんだから相手は喜ぶに決まっている」というこの世の終わりみたいな思考をしています。
犯罪者です。おしまいです。縁を切りましょう。犯罪者の終焉おじさんです。みそ。

そういうことで、せめて、せめてこれだけは避けてくれというお土産TOP1(選ばれた一位)を私がここでその終焉おじさんたちに教えてあげようと思った次第です。
私がエッセイストとして名を馳せる人間になり、このエッセイが広まることを切に願っております。
お願いだから、これだけは渡さないでください。みそ。

皆さまが気になってしょうがない、そのおみやげとは……!

第一位「味噌」【味噌】-みそ(味噌)

・使い切るのに時間がかかる
・味が好きじゃなかったとき地獄が引き伸ばされ毎日続く
・キロ単位で買われると邪魔
・重いので捨てるのに罪悪感が沸く

なんと味噌です。
皆さま、大層驚いたことでしょう。
味噌はですね、日本人の食卓に毎日並ぶと言っても過言ではない食材です。
おみそ汁、好きでしょう皆さま。
毎日飲むでしょう、皆さま。私はインスタントを含めると一日一杯以上必ず飲みます。
だって美味しいから。
毎日飲むものです。きっと皆様にも「これを買う」という味噌があるでしょう。
しかし、終焉おじさんはそんな貴方の日常のささやかな幸せを壊してきます。
「ご当地の変に味が尖った味噌」によって。
美味しかったら、まだ良いです。本当は嫌ですけど。
「ようし、いつものお気に入りのメーカーのちょっとお高いやつ買っちゃおう!」を直近一ヶ月に思っていると地獄です。
お高いやつは案外賞味期限が早いのです。
自宅の味噌周期が狂ってしまいます。
「終焉おじさんが目隠しをして選んだご当地の変に味が尖った味噌」によって。

なので味噌はお土産に絶対に選んでいけません。
貴方が旅行に行くと職場に行った場合、
「へえ、ご旅行に行かれるのですね。大変恐縮なのですが私めはお土産で味噌を貰うことが大好きでして、ぜひこんな矮小な私めに『ご当地の変に味が尖った味噌』を目隠しで選んでいただけないでしょうか」
と言われない限り味噌をお土産で買ってきては行けません。
無難にアルフォートにしましょう。
ご当地アルフォート。職場に置いたら一瞬でなくなります。
「よし、じゃあ皆にはアルフォート。仲の良い人には特別に味噌を」なんて考えをしていたら今すぐに山に行ってください。
死ぬか心を洗うかのどちらかです。
それくらい味噌はだめです。
お願いします。終焉おじさん、お願いします。
どうかおさまりたまえ(アシタカ並のイケメンボイスで)。

と、800gほど残った賞味期限切れの味噌を「ごめんね……ごめんね……」と言いながら捨てた後にこのエッセイを書きました。
私は食べ物を捨てるのが死ぬほど嫌いです。
味噌をくれたおじさんの職場との契約は、あと二ヶ月で切れます。
これで正解です。
また正解の行動をしてしまいました。
さよなら、味噌。
さよなら、私の安定した取引先。
お疲れ様でした。
それでは。


サポートという機能があるのに初めて気づきました。みなさんもそうだと思うのでぜひ私のエッセイで試してよいですよ。お願いします。