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【たまにはちゃんと書く】Mリーグ2022−23を麻雀note書きおじさん(笑)がMリーグの公式サイトを見ながらチーム別に振り返ってみました【観戦記もしっかり読んだよ!】

私のnoteはいつもフザケてばかりなので(笑)、たまには率直な感想も書こうと思っています。今回のテーマは「Mリーグ2022−23の振り返り」です。なお、今回はMリーグ公式サイトの成績一覧を参考にさせていただき、文中にレギュラーシーズンの成績表を貼らせていただきました。私のnoteよりも抜群に読み応えのある観戦記も一緒に貼っておきますね。

※セミファイナルとファイナルの成績は、 https://m-league.jp/stats をご覧ください。このnoteで使用した全ての画像も、そちらのURLから拝借いたしました。


8位:セガサミーフェニックス

画像出典:https://m-league.jp/stats

麻雀って4人の中でトップを1人決めるゲームなので、基本的にはトップになれる確率が25%なはず。ところが、今季の魚谷侑未選手のトップ率は12%でした。女性プロの中で、もっともタイトルを獲ったであろうゆーみんさんでも、Mリーグの猛者と戦うとそうなるわけです。素人目から見て、今季はゆーみんさんの何かが悪かったようには思えなかったのですが、それも麻雀ということでしょうか。

フェニックスの明るい材料といえば、やはり東城りお選手の奮闘をおいて他にありません。チーム加入2年目にして、ポイント・1着の数・平均打点などがチームトップを記録しました。今季はお父ちゃん(近藤誠一選手)と長女(茅森早香選手)も苦戦しましたが、末娘の成長は今後に期待をもたらしてくれるはずです。

個人的ハイライト:東城選手が個人4連勝を決めた2月17日の試合、門前でしっかり8000点以上の打点を作ってから、リーチして仕留める戦い方はとても私好みです。でも、この試合はリーチだけじゃなくて、かわし手も効果的に使っていました。今季の東城選手の充実ぶりを象徴しているともいえそうです。これに加えて魚谷・近藤・茅森選手が復調すれば、来季のフェニックスの下剋上は実現できるかもしれません。


7位:赤坂ドリブンズ

 画像出典:https://m-league.jp/stats

園田賢選手の出場試合数が突出しています。MVP争いの渦中にいたからなのはもちろんですが、その一方でチームの苦境を象徴しているともいえるのではないでしょうか。つまり、レギュラーシーズン終盤は、チームが園田選手に頼らざるをえない状況だったということです。もちろん望んでそうなってしまったわけではありませんが。

中でも、村上淳選手のトップ率8%・アガリ率14%がチームの苦境を表しているようにも思えます。リーチ率24%はリーグ上位で、さすがは「リーチ超人」なのですが、アガリに結び付かなかったのは痛かったですね。鈴木たろう選手丸山奏子選手のトップ率も伸びておらず、Mリーグは1人だけが好調では勝てないということがわかります。チーム戦とはそういうことなのでしょうね。

個人的ハイライト:2月23日の2試合が、個人的にはドリブンズの日といえる印象的な2試合でした。1試合目には、園田選手がオーラスに渾身の国士無双を出アガリして、大きなトップを取れました。2試合目には、村上選手が接戦をモノにして、ドリブンズのデイリーダブルを達成。その時点ではまだまだ苦しいチーム状況でしたが、8位から脱出したきっかけとなった日といえるのではないでしょうか。


6位:KADOKAWAサクラナイツ

画像出典:https://m-league.jp/stats

昨年の王者がファイナルにも進めないのがMリーグであり、麻雀という競技の特性なのかなと感じました。麻雀では運という要素が強い以上は、同じ人やチームが勝ち続けるのは難しいということですね。さらに、チーム状況で本来のプレースタイルとは違う戦い方を強いられたことも、サクラナイツには不利に働きました。レギュラーシーズンは内川幸太郎選手岡田紗佳選手がプラスポイントとなりましたが、とにかくセミファイナルが苦しかった。

特に、堀慎吾選手の10ラスが痛かったですね。攻撃的なスタイルであるが故に前へ出た時に反撃を食らっていたという印象が、シーズンを通してありました。渋川難波選手の場合、放銃平均打点はチームで最も低かったのですが、放銃率がMリーグ出場選手の平均より高くなっています。堀渋コンビの巻き返しが、来季のサクラナイツのカギとなりそうですね。

個人的ハイライト:不遜な物言いで申し訳無いのですが、私は11月7日を境に渋川選手を見直すようになりました。だって、1試合目でボコボコにされたら、2試合目も出たいだなんて思わないじゃないですか。心身共にダメージがあっただろうに、2試合目にしっかりトップを取れたのが凄かったですね。その日のトータルではマイナスなのですが(笑)、麻雀プロとしての価値は爆上がりしたのではないでしょうか。


5位:U-NEXT Pirates

画像出典:https://m-league.jp/stats

Piratesで最もラス回避率が低かったのは鈴木優選手でしたが、チームのポイントリーダーではないんですよね。「Mリーグではトップが偉い」ということは、瑞原明奈選手の成績を見れば一目瞭然でしょう。小林剛選手も、さほどラスを引いたわけではなかったのですが、3着が多かった点が今季の苦戦を表しているように見えます。

優選手と仲林圭選手は、レギュラーシーズンではあと一歩といったところでしたが、セミファイナルの出来が出色でした。この2人で、セミファイナルだけで240ポイント以上をチームに持ち帰っています。なので、Mリーグ1年目の2人がセミファイナル最終日に起用されたのは、必然的だったのではないでしょうか。それだけに、小林・瑞原の両選手がセミファイナルでブレーキとなったのは痛いですね。

個人的ハイライト:3月20日の試合で、瑞原選手がアガリ見逃ししたことに対して賛否が分かれたようですね。しかし、私はその決断を支持します。Piratesがレギュラー6位通過になったことでセミファイナルの最終日に打てなくなったことを疑問視されたようですが、雷電は最終日に打てなくてもファイナル進出したので、影響はなかったと考えていいのでは。やはり、2年連続MVPは狙うべきだし、そういうチームオーダーだったと私は考えます。


4位:EX風林火山

画像出典:https://m-league.jp/stats

これはレギュラーシーズンのみの成績ですが、風林火山だけが4人ともプラスポイントで終えられました。それでも優勝に結びつかないのが、Mリーグのルールたるゆえんなのでしょう。特に、ファイナルが初めてだった松ヶ瀬隆弥選手には、妙な緊張感があったようにも見えます。2シーズン前のファイナルで席巻した勝又健志選手も、今回は大人しく見えました。

この4人は年齢が近いのに加え、副露率とリーチ率が近い数値だったのは興味深いですね。ザックリ言えば二階堂亜樹選手が守備派、二階堂瑠美選手が手役派などと、4人の雀風が違うのにもかかわらずです。勝又選手だけ平均打点が低いのは、かわし手やさばき手を多用しているということでしょうか。私としては、風林火山が最も4人の打ち方に差があるという認識でいたのですが、数値が似たようなものへ収束していたのが面白いと感じました。

個人的ハイライト:YouTubeの初配信で意外にトークが達者だったことが明らかになるなど、松ヶ瀬選手には意表を突かれることが度々ありました。5月2日の試合で誤ロンした時は、「ガセさんらしくない」と思ったものです。やはりMリーグは魔境であるということを、改めて思い知らされました。それでも、気持ちを入れ直してこの試合でトップを取れたのが、松ヶ瀬選手の非凡なところではないでしょうか。


3位:TEAM RAIDEN/雷電

画像出典:https://m-league.jp/stats

マイナス1256.1から、マイナス42.4ポイント。レギュラーシーズンの成績を1200ポイント以上挽回できただけでも、雷電の22-23シーズンは実りあるものだったように感じます。やはり、個人2位・レギュラー13勝(最多タイ記録)などでチームを牽引した、本田朋広選手の躍進なくして初の3位はありえませんでした。

それにしても、このチームには個性的な数字が並びます。副露率1つをとっても、本田選手が23%なのに対して、黒沢咲選手は(最早驚くことではないかもしれませんが)わずか7%しかありません。瀬戸熊直樹選手の放銃率7%はひたすら自分の出番を待つイメージを想起できますし、萩原聖人選手のアガリ率15%からも少ないチャンスを生かすスタイルが容易に想像できます。そういったことを読み取るのが、スタッツを見る楽しみかもしれませんね。

個人的ハイライト:普段はチャランポランなイメージすらある本田選手ですが(失礼)、こと麻雀に関しては冴え渡る1打を繰り出します。12月6日には、最後に思い切った選択をしてくれました。ノーテン宣言して失敗したら物凄く恥ずかしいので、ノーテンを決断するのは難しかったに違いないのですが、よくぞ亜樹さんのノーテンを読み切りましたね。もし読めていたにせよ、アレをMリーグでやるのは勇気が必要だったはずです。


準優勝:KONAMI麻雀格闘倶楽部

画像出典:https://m-league.jp/stats

私はMリーグの中でもセミファイナルに着目したnoteを書きましたので、格闘倶楽部の最高成績は頭に入っていました。それにしても、今回の準優勝が最高成績だったのは意外ですね。魔王(佐々木寿人選手)・バガボンド(滝沢和典選手)にベルセルク(高宮まり選手)・ヴァルキュリア(伊達朱里紗選手)のいるチームが入賞ゼロだったと思えないもん。

格闘倶楽部が準優勝に値すると思えた数字が2つありました。1つは、全員の放銃率が10%以下だったこと(他の7チームは11%以上の選手がいる)。かつての格闘倶楽部といえば「しっかりアガってしっかり放銃」だったので、チーム全体が修正を施せたのかもしれません。もう1つは4人中3人の平均着順が2.3より上だったことで、唯一マイナスポイントだった滝沢選手もファイナルで唯一200ポイント超えを果たすなど、充実したシーズンに見えました。

個人的ハイライト:終わってみれば、Mリーグ2022−23の開幕日(10月3日)に伊達選手の飛躍が予見できていたかもしれません。1戦目にいきなり萩原選手が四暗刻テンパイでざわつかせた直後(PVだったり師弟対決だったり)、第2試合に伊達選手がキメてみせました。「やはり伊達さんは持っている」と、その時に確信しましたね。麻雀に必要な強運を持っている人がミスなく打てば、そりゃあ強いよ。


優勝:渋谷ABEMAS

画像出典:https://m-league.jp/stats

まずは、渋谷ABEMASの関係者の皆様並びにファンの皆様Mリーグ初優勝おめでとうございます!それと、レギュラーシーズン終了時点でABEMASの優勝を予想できた私を褒めてください(笑)。私は「Mリーグ箱推し(ちょっとだけ雷電寄り)おじさん」だけど、「優勝予想はABEMASです」ってnoteに書いたんだぜ。だから、今後は私のnoteを買ってくれる人が増えるといいな(これは無料公開ですが)。

何のことはない、やっぱりこのチームが今まで最もバランスの取れた数値を残せているんですよね。あとはちょっとした運が向いてくれることを祈るばかりだったのではないでしょうか。私が提唱していた「白鳥翔選手松本吉弘選手がポイントゲッターとなる」「稼いだポイントを多井隆晴選手日向藍子選手が守る」展開にできたことが、勝因だったと考えています。

個人的ハイライト:優勝チームなので、ハイライトになりそうな場面はたくさんありますが、私はファイナル6日目(5月16日)第2試合を選びました。第1試合で滝沢選手が四暗刻(史上3度目のファイナルでの役満)をアガった直後に、松本選手がアガリ7回・放銃ゼロの完璧な内容で8万点オーバーの大トップ。残り2日間4試合で200ポイント近くの差を付けて、ABEMASの優勝を大いに引き寄せました。攻守のメリハリがベストバランスでしたね。


おしまいに

今回は、あくまでも私の見解を述べたに過ぎないので、異論がある方もおられると思います。考え方や感じ方は人それぞれですからね。なるべく全チームを公平な目で見たつもりですが、いかがだったでしょうか。私のnoteで不満なら、貼っておいた観戦記を読めばいいじゃない。

今季のMリーグは試合数が増えて、配信画面にアガリ牌や麻雀用語の説明が表示されるなど、徐々にMリーグを進化させようという関係者の気概が随所に見られたと感じています。個人的にはまだまだ改善点は存在すると考えていますので、うまくまとめられたらnoteにして公開しますね。そんな考えもありますが、今季もMリーグで大いに楽しませていただきました。Mリーグに携わる全ての人に感謝しつつも、note書きとしてMリーグ(ひいては麻雀業界全体)のために貢献できることを模索していきたいと思います。


special thanks to

https://m-league.jp/

https://mj-news.net/

https://kinmaweb.jp/


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