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条件戦があるのは麻雀だけではありませんというお話です【ただし競馬を除く】

はじめに、麻雀でいう「条件戦」とは何ぞや?ということから。

今はとても便利な時代で、ググれば検索ワードに関連する記事を表示するだけでなく、AIが質問に直接応えようとします。試しに「麻雀の条件戦とは?」と、AIに尋ねてみましょう。

ググった結果①

「麻雀の条件戦とは、終局時に4人の中で最も高い点数を持っていることが勝利条件であるゲームを指します。アガることで点数を増やし、最終的な勝利を目指します」って違うよ?それは、単に「麻雀で勝ちとなる条件」を示しただけでしょ。だからAIはまだ信用ならないのですよ。すました顔して(?)平気で嘘付くから。

しかし、すぐ下の「もっと見る」をスクロールしていけば、私が求めていた答えはありました。

ググった結果②

これですね。「競技麻雀において『勝ち上がるため』あるいは『優勝するため』に必要なポイントが明確になっている試合や局のことを『条件戦』と呼ぶ」という説明がしっくりきます。試合を見ていると、オーラスで「トップ目から満貫を直撃させるか跳満ツモ」とか「ダブル役満が必要」とか言っているやつですね。

この条件戦というのが発生するからこそ麻雀は面白いかと、私は思っています。目標に向けて努力して、それが達成された時の爽快感はたまらないですよね。まるで週刊少年ジャンプの世界です(?)。


条件戦って、麻雀以外の競技ではイニング制やラウンド制を採用している競技で起こりやすいかと思います。「6点差を追って残り2イニング」とか、「判定勝ちは望みが薄いのでKOが必要」とか。これらも一種の条件戦ですよね。単なる逆転勝ち狙いともいえるけど。

対して、バスケットボールやラグビーといったものでは、条件戦という言葉が相応しくないかも。「最終クオーターで15点差をひっくり返す」とか「残り10分で2トライは必要」って、ちょっと条件戦ではない感じですよね。単に点数が沢山必要なだけって思っちゃう。水泳やスピードスケートなどで前の競技者が出したタイムを上回るってのも、条件戦という類ではないと思います。

よって、サッカーでは条件戦が発生しないように思われます。ところが、サッカーでも紛れもない条件戦が先日見られたんですね。

ここでも紹介しましたが、2024年の明治安田J1リーグは、シーズン終了時に18位から20位までの下位3クラブが降格するというレギュレーションでした。最終節を前にして、

  • 16位柏:勝ち点41(得失点差-11)

  • 17位新潟:勝ち点41(得失点差-15)

  • 18位磐田:勝ち点38(得失点差-18)

となっていたので、この3チームの中から1チームだけが降格する可能性を残していたんですね。勝利で勝ち点3、引き分けが勝ち点1なので。19位と20位のJ2降格と、15位以上のJ1残留は既に確定していました。

この状況、柏と新潟にとってはある意味で条件戦だったわけです。つまり、最終節で勝ち点1さえ取れればOK。勝つか引き分けたら自力で残留を確定できたんですね。

ならば、最も確実に勝ち点1以上をゲットする方法は何か?ってことになります。それには明確な答えがありました。それは、点を取られないこと。無失点で前後半90分を凌ぐことができれば、最低でも0-0の引き分けに持ち込めますね。

それを実行したのが我が心のクラブ、アルビレックス新潟でした。

この話題なら私は1万字でも2万字でも書けますが(笑)、とにかくアルビは普段やっている「めっちゃパスを繋ぐサッカー」を封印したんです。サッカーのプロリーグも興行の一種なので、その面で捉えれば「〇ソつまんねー」試合になりました。しかし、J1とJ2では収入などで大きく違いが出るので、愚直に無失点を狙っていくのが理に適ったやり方だったんですね。

これって、麻雀でいえば「オリていた」ようなものです。もし試合前からずっとこうしようと決めていたのなら、「配牌オリ」に近かったかもしれません。「オーラスで放銃しなければOK」なのと、「90分間失点しなければOK」って、どこか似ていたんじゃないでしょうか。

あとは、

W杯本戦のこの試合が有名かな。日本は0-1で負けていたけど、そのまま終わればグループステージ突破ということで、日本が攻撃しないで試合終了までディフェンスラインでパス回しを続けていたやつ。こういうのも条件戦の一種ですよね。


といったように、条件戦というものは麻雀以外の競技でも現れることはありますが、麻雀ほど面白くなることはそれほどないといえるでしょう。サッカーで0-0や0-1でOKって、やっぱりモヤモヤするもんね。よって、麻雀は条件戦を楽しめる稀有な競技ともいえるんです


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