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my life with Haggy ~ハギーのいる生活~

このnoteは、ひょんなことから俳優の萩原聖人さんと「同居」することになったおっさんの話です。冗長で拙く、まとまりがない文章かもしれませんが、私のありのままの心情を綴りました。興味のある方もない方も、私と超有名俳優との「同居」について読んでみてください。

※ほんの一部脚色しています

2022年4月

桜を見に高田城址公園までドライブに行く。私が住む新潟県上越地方は、これといった取り柄のない土地だ。それでも、日本三大夜桜に数えられる高田城址公園の桜は、多少なりとも自慢できるかもしれない。天気のいい土曜日に勇んで行ってはみたものの、今年の観桜会は3年ぶりに行動制限をあまり設けていなかった。おかげで、会場周辺の渋滞がひどくて、桜の咲く側まで立ち寄れずに通り過ぎただけ。ブルーインパルスの展示飛行が見られたのは、せめてもの救いだった。

これは実のところ予行練習で、本番は翌日だった。


ある日、ツイッターでとあるプレゼント企画を見つける。

いろいろな媒体で見たMリーガーの等身大パネルを、POP UP STORE実店舗の営業終了後にプレゼントするというものだ。等身大パネルで印象的だったのは、YouTubeで園田賢選手が自分の等身大パネルにマジックでヒゲを書き加えていたこと。「あれをプレゼントしてくれるのか」と、僕は大盤振る舞いにいたく感心した。

実は、等身大パネルに応募する前に、僕は別のプレゼント企画に応募していた。

黒沢咲プロが初めて書き下ろした小説『渚のリーチ!』のサイン本プレゼントに、なんと僕は当選していたのだ。サイン本は5月になってから送られたが、すでに当選と告げられてはいたのだ。そのことに気を良くしていた僕は、等身大パネルにも応募してみることにした。

ならば、誰の等身大パネルに応募しようか?始めに考えたのは、二階堂亜樹選手か魚谷侑未選手だった。亜樹さんは20年近く慕っている麻雀プロだし、ゆーみんさんは同じ新潟県民として誇りに思う人だ。しかし、50男の家に女性の等身大パネルがある光景を想像してみると、自分の事ながら気持ち悪い。亜樹さん・ゆーみんさんは他の人の手に渡るべきだと確信した。

ならば、萩原さんを選ぶしかない。僕は萩原さんの麻雀が好きで、雷電の麻雀が好きだ。「雷電の麻雀は面白いんです」とマジで思っている。リーチ麻雀はリーチしてナンボだと僕は思っているから、雷電のスタイルが僕の好みと合っている。

正確には、僕は雷電ユニバースとはいえないかもしれない。Mリーグのオフィシャルサポーターに加入していないからだ。だから、「自称雷電ユニバース」などと名乗っている。加入していない理由は2つある。1つは経済的問題、もう1つは雷電だけが好きというわけではないからだ。「箱推し」という言葉がしっくり来る。

検討を重ねた結果、僕は萩原さんの等身大パネルに応募した。普通は当たるはずがない。なにせお嬢のサイン本が当たったばかりなのだ。でも、応募するのは自由。万が一があるかもしれない。その時は気楽な考えで応募してみた。


2022年5月

僕にとって、5月はいろいろと考えさせられる月であった。

SNS上でとある麻雀プロのファンと揉めてしまった。簡単に言えば、ヤツにとって良かれと思ったことが、僕の癪に触ったということ。今思えば、僕が一方的に大人げなかった。もっとやりようがあったのは間違いない。

僕には僕の考えがあり、それは曲げたくなかった。今も曲げようとは思わない。でも、考え方は人それぞれだ。それを尊重しなければならない。

そういえば僕は、ある1人の人だけを好きになってとことん追いかけるという応援の仕方を、ここしばらくはしていなかった。僕は、いろいろな人のあんな所やこんな所が好きになるという、つまみ食いみたいな応援をしている。そういう俯瞰で見られる視点が、noteては役立っているはずだ。

実は、ほんの1人だけを応援することを損だと思っていた。人にはそれぞれの良さがあり、それぞれの魅力を持っている。それを知らずにいるなんて、もったいないと思っていた。

しかし、ある1人のことが好きで、それを一心不乱に追いかけることを美しいと思えるようになってきた。あとでわかったことだが、等身大パネルに当選したうちの1人が私の知り合いで、某麻雀プロの熱烈なファンだったのだ。その人のツイートはほぼ好きな麻雀プロに関するもので、とにかくそのプロのことしか見えていないように思える。でも、それはそれでとても清々しいのではないか。

僕ははっきり言うと、萩原さんの熱烈なファンだなんてとても言えない。『若者のすべて』に出ていたのはもちろん知っているが、それ以外に萩原さんが出たドラマや映画をあまり見ていない。そもそも僕は、芝居を好んで見ようとしないのだ。だから、僕が萩原さんの大ファンですとは、恐れ多くてとても言えない。

でも、僕が萩原さんをリスペクトしているのは間違いない。実は僕の誕生日は萩原さんとものすごく近い。萩原さんは1971(昭和46)年8月21日生まれで、僕は翌日の1971年8月22日生まれだ。僕は勝手に運命的なものを感じている。同世代、しかも誕生日がたった1日だけ違う超有名人を意識しないなんてできなかったのだ。

さらに、萩原さんはプロを相手にしても麻雀の試合に勝っていたのが印象的だった。モンド杯の歴代優勝者をネットで調べてほしい。「第4回:飯田正人(最高位戦)」と「第6回:森山茂和(連盟)」の間に、「第5回:萩原聖人(俳優)」などと見られるはず。カッコの中は麻雀団体の名前が入るはずだが、当時アマチュアの身で勝った萩原さんは「(俳優)」だ。

Mリーグしか見ていないような若い人が、萩原さんの麻雀を見て何かと批判をしているらしい。確かにMリーグで成績が出ていない以上は、批判の的になるのは避けられないのだろう。でも、彼らは何もわかっていない。萩原さんを批判するということは、Mリーグの存在自体を批判しているようなものだからだ。

今ではMリーグで熱くフェアな麻雀の試合が見られるので、麻雀のイメージもさほど悪いものではなくなりつつある。しかし、萩原さんが麻雀する姿を披露し始めた頃は、麻雀なんてオヤジ共のバクチでしか過ぎなかったのだ。それなのに、超有名俳優の萩原さんが麻雀する姿を見せることで、麻雀の熱さや楽しさを発信し続けていたのである。もちろん麻雀プロや麻雀に関わってきた人々の努力を無視することはできないが、やはり萩原さんの麻雀への貢献は計り知れない。

つまり、萩原さんの麻雀愛がなければ、Mリーグなんてものは生まれなかったといっても過言ではないのだ。それを無視して、萩原さんを批判をするのはフェアではない。もちろん「あの打牌は私ならこうしていた」などといった問題提起は盛んに行われるべきだ。しかし、的外れな批判は慎むべきだし、ましてや根拠が全くない人格批判なんて問題外だ。

頑固親父みたいな物言いと、俳優然とした振る舞いが、気に入らない人がいるかもしれない。しかし、萩原さんは常に真摯だ。例えばインスタライブ。ほとんどのコメントを拾って、1つ1つ答えようとしている。それは批判的なコメントでもしかりだ。


2022年6月

ある日、私のツイッターに珍しくDMが届いた。文面はこんな感じだった。

「突然のご連絡、失礼いたします。(中略)厳正なる抽選の結果、TEAM RAIDEN/雷電 萩原選手等身大パネルのプレゼントに見事当選しました!おめでとうございます!」

なんと、僕が等身大パネルの当選者となってしまったのだ!黒沢さんのサイン本に続いて、またも凄い物が当たってしまった。マジか?信じられない。

あまりにも信じられないことだったので、思わず「本当に私が当選でよろしいですか?」なんて返信してしまった。しかし、担当者の方は「お喜びいただけたとのこと、私共もとても嬉しく思います」と返してくれた。優しい。今思えばマヌケな返信だ。

DMをもらったのが6月上旬で、発送予定は6月中旬とのこと。それをSNSで発信したかったが、その時点で公表するのはやめた。やはり、実物が届いてからでないと信じてもらえないのではと思ったからだ。それに、現物が手元に届くまでは僕だって信じられない。だから、ツイッターで呟きたかったけれど我慢した。


この月は、麻雀プロ・萩原聖人としての大舞台を2つ見ることになった。

まずは十段戦。萩原さんは日本プロ麻雀連盟所属だが、連盟の試合に出ることがほとんどない。Focus Mくらいだ。俳優業の合間にプロの公式戦に出場するのは難しいのだろう。でも、ファンの立場からすれば、連盟の公式戦で戦う萩原さんを見たい。

だから、萩原さんが十段戦に出ると聞いて、僕はとても嬉しかった。Mリーグの雪辱はMリーグでしか晴らせないかもしれないが、何かしらの大会で成績を残せれば、見る目が変わる人もいるのではと期待した。

萩原さんは連盟での段位が五段。十段戦のルールでは、五段戦からのスタートだ。どこまで勝ち上がるのか、ツイッターの速報を見ていたが、五・六・七・八段戦を見事通過。九段戦まで駒を進めた。

九段戦は配信卓となった。

船木プロとMリーガー3人という卓組!なんとも豪華なマッチメークとなった。

しかし、残念な結果となった。

同じく雷電の黒沢咲プロが、あわや九蓮宝燈かという見せ場を作ったが敗退。船木伸一プロと佐々木寿人プロが勝ち上がった。

萩原さんの今期の十段戦は終わった。しかし、僕は夏目坂スタジオでネクタイを締めて対局をする萩原さんが見られて満足だった。十段戦に留まらず、公式戦で奮闘する姿をもっと見てみたい。そして、タイトルを獲る姿を見たい。


6月にはもう1つ、麻雀最強戦2022のMリーグスペシャルマッチがあった。Mリーグ8チームから1人ずつ選手を出場させて、優勝した1人が最強戦のファイナルに進出できる。

この日は、サクラナイツの岡田紗佳選手が全てをかっさらっていった。

生配信で国士無双なんて初めて見た。敬服するしかない。

萩原さんは予選卓で敗退した。しかし、萩原さんはショーマンシップを発揮する。インタビューでは、麻雀最強戦なのにMリーグスタジオでの試合だったことを皮肉って、「クソスタジオ」だと笑い混じりに言い放った。さらには、試合の合間を埋めるコーナーにも私服で乱入。電話出演していた雷電の高柳監督は、呆気に取られていた。

萩原さんは試合で負けて悔しかったはず。なのに、配信を盛り上げようと茶目っ気を見せていた。そのようなサービス精神を30年ほど見せ続けている。まだ麻雀がアンダーグラウンドだった時代からだ。

そんな背景を知らずに「真剣にやれ」「調子に乗るな」といった指摘は浅はか過ぎる。確かに、負けた奴が目立とうとしているのは、見ていて気分が良くない人もいるのだろう。しかし、なぜ萩原さんかそのような振る舞いをするのか、少し考えればわかるはずなのだ。麻雀には瞬時に判断する能力が求められるかもしれないが、よく考えて取捨選択する能力も人として必要。ネガティブな部分だけを広げてどうこう言うのは時間の無駄だ。もっと考えから物を言えるようにはならないのか。


そして、ついに等身大パネルの実物が我が家に届いた。

こんな感じの段ボールに梱包されていた。
段ボールから出すとこんな感じ。
2つ折りになっていたので起こす。
これで完成。

もっとシャレた感じの背景で写真を撮りたかったが、バックを襖にしておけば大きさがわかるのでそうした。「店頭に展示していたため、傷や汚れなどダメージがございます」という説明を受けていたが、全く気にならなかったほど状態はとても良い。ポップアップストアに行った人達が、しっかりマナーを守っていた証拠だ。

もちろん、私1人が萩原さんの等身大パネルを楽しんでも良いのかもしれない。しかし、私が譲り受けたのは天下の萩原聖人だ。世間に報告しないわけにはいかない。義務なのだ。なのでツイートした。

僕は細々とSNSを楽しんでいる。ツイッターのフォロワーは300人ほどだ。なのに、いいねが200を超えた。もちろん僕のアカウントでは初めて。ビックリした。

もちろん僕の力ではない。さすがは萩原さんである。いいねをした人の中には、麻雀プロの方もいたくらいだ。これは何かお返しをしなければならないと思った。その時から、すでにこのnoteを書こうと決心していた。


2022年7月

萩原さんのMリーグ参戦について、衝撃的な事実を知ることとなる。

実は、2021年をもって萩原さんがMリーグから卒業していたかもしれなかったのだ。この記事を読んで、僕はとても複雑な心境になった。

正直に言えば、僕もそのタイミングで萩原さんのMリーグ参戦を再考してもいいと考えていた。例えば、チーム雷電のGMに就任するのはどうかと。時には矢面に立って、時には裏方となり、雷電やMリーグを支える役目を与えてみるのはどうかと思った。

Mリーグで成績を残せない選手は、早く次の有望株へとMリーガーの席を譲るべきだと僕は考える。そうでないと視聴者は納得しないし、Mリーグの未来のためにもならないはず。たとえ人気選手でも、それは例外ではないはずだ。

萩原さんの心中は、本人にしかわかりようがない。しかし、3シーズン負け続けて、その結果を受け入れられるはずはない。だから萩原さんはカメラの前で「辞める」と言ったのだろう。それで当然だ。

しかし、多くの人が引き止めた。それ以上でも、それ以下でもない。とにかく、萩原さんはまだMリーグに必要だと判断されたのだ。

今の僕には、「Mリーグで萩原さんに頑張ってほしい」という気持ちと、「強い選手をいろいろと見てみたい」という気持ちが混在する。しかし、萩原さんがMリーグに参戦するからには、応援しないわけにはいかない。もしできることなら、出場選手全員を応援したい。しかし、麻雀は出場選手全員が勝つことはない。全員のポイントを合計すれば、プラスマイナスゼロになる。誰かが勝つと同時に、誰かは負けるのだ。僕は、麻雀ファンには向いていないかもしれない。


僕はいつしか、萩原さんの等身大パネルをもらえた喜びと感謝を、どうしても伝えたいと思うようになった。しかも萩原さん本人に対してだ。本来なら、地方在住のアラフィフにそんな機会など訪れない。しかし、今はSNSで繋がれる時代。チャンスはある。
 
萩原さんにはツイッターアカウントがない。YouTubeのアカウントを所持しているが、コメントするためのもので配信はしていない。しかし、インスタグラムは盛んに更新している。萩原さんのアカウントは、溺愛する犬の画像ばかりだ。

さらに萩原さんは、不定期でインスタライブを行っている。そこが直接僕からのメッセージを伝えるチャンスだ。不定期なので、いつインスタライブが始まるかわからない。しかし、僕は萩原さんのアカウントをフォローしている。ひたすらライブ配信開始の通知を待つだけだ。

数日後、とうとうインスタライブ開始の通知が来た。僕はインスタグラムを起動させる。ライブが始まり、いつもの感じで萩原さんが話している。なんとかして僕の気持ちを伝えねば。タイミングを待つ。

緊張して、チャットがうまく打てなかった。
時間が掛かったが、なんとかチャットを送信する。

この時のやり取りと僕の感想は、下のツイートにほぼ全て凝縮されている。

とにかく緊張した。僕はYouTubeにチャットを書き込むことがよくある。しかし、配信者に読んでもらおうとするチャットをあまり送っていない。いつもウケ狙いで、みんな(特に視聴者)でクスッと笑えればいいと思っている。

しかし、それは萩原さん1人に向けてチャットを送った。もちろん萩原さんが読んでくれることを期待したものだ。それでも僕は不安だった。あんなことを送信して、変な感じの配信にならないか心配した。

僕のチャットを拾った萩原さんは、少し苦笑いを浮かべた後、「邪魔でしょ?」と少しおどけた。短いやり取りだったが、僕はとても満足だった。配信を見ていた他の人がどう思ったかは知らないが、とにかく萩原さんに報告できた。それだけで満足だった。

さらに、等身大ということで、サイズ感を気にしてもらった。邪魔だなんていらぬ謙遜をしていたが、人気俳優の等身大パネルが家にあって邪魔だなんてことはありえない。とても名誉なことだ。だからこそ、丁重に扱わねばという使命感が湧き上がっていた。


7月は、TEAM RAIDEN/雷電が珍しくYouTubeで配信した。いつもは違う媒体を活用しているのに、YouTubeなんて珍しい。Kurosawa ch.や麻雀最強戦の「黒熊さん」などで見る機会はあるが、4人がYouTubeで揃うのは貴重だ。もちろん僕はリアルタイムで視聴した。

この配信は、萩原さんが主演の1人を務めた映画『島守の塔』公開を記念したもの。

戦時中の沖縄で、沖縄県外出身の2人の官僚が、沖縄県民の命を守るべく奔走した話を映画化したものだ。この映画で、萩原さんは島田知事という実在した人物を演じている。もちろん僕はこの映画を見てみたいが、『島守の塔』は上映するスクリーン数を絞っている。近くの映画館で上映される機会を待ちたい。

それはともかく、YouTube配信では、雷電のチームバランスが垣間見えて面白かった。2018年のドラフト以降の雷電は、3人体制を維持していた。チームの顔である萩原さんに、まとめ役の瀬戸熊直樹プロ、それに自分の世界を持つ黒沢咲プロだ。この3人からは、オトナの雰囲気を醸し出している印象を受けていた。

そこに加わったのが本田朋広プロだ。本田さんは僕の隣県出身で、「北陸の役満プリンス」なんて呼ばれている。Mリーグでドラフトされるからには、麻雀の実力が買われたのは間違いない。さらに大事なのは、チームにより明るさをもたらしたこと。特に萩原さんの本田さんへの可愛がり方が尋常ではなく、「麻雀プロで誰が1番強いかはわからないが、1番可愛いのは本田」なんて言うくらいだ。その楽しげな雰囲気が、その日の配信に終始表れていた。


この頃には、すでに萩原さんのnoteを書くのに取り掛かっていた。noteを数十本書いた僕なら、それなりに文章は書ける。しかし、noteをますます充実させるためにも、画像はいくつか欲しい。画像や動画を貼ってこそのnoteだ。
 
だか、僕がnoteで書きたい相手は俳優だ。肖像権の取り扱いは、有名人の中でも特に厳しい。僕は念のため、肖像権に関するいろいろな記事を読み漁った。どうやら、芸能事務所に所属する芸能人の画像を、SNSで使用するのはいろいろと問題があるようだ。あらかじめ禁止している事務所もあるくらい。

僕は悩んだ。僕のnoteは全部無料で公開している。商用目的ではない。しかし、それなりの人達に読んでもらえている。だからこそ、萩原さんの画像を使用するのは慎重に判断しなければならない。

そんな僕に対して、助け船を出してくれた人がいた。その人は萩原さんの熱烈なファンで、毎日のように萩原さんについてSNSで盛んに発信している。他のハギリストからも一目置かれているような人だ。

その人からは、萩原さんに関するとても貴重な話を聞くことができた。その人はSNSで萩原さんの画像を数多く使用しているが、実は萩原さん本人から承諾を得ていたのだ。事務所に連絡したこともあったが、いつになっても返答がなかったらしい。痺れを切らして、萩原さん本人に直談判していたのだ。

ならば、僕も手順を踏むべきだと考えた。まずは所属事務所にメールを送ってみるしかない。事務所ホームページにメールフォームがあった。「私は◯◯と申します、今までこのようなnoteを書きました、◯◯さんに褒めてもらったことがあります、なので萩原さんの画像を使用することは可能でしょうか?返事をいただけますと幸いに存じます」といった具合に文章をまとめた。メールを送り、あとは返事を待つだけ。


2022年8月

8月になり、まとわりつくような暑さが身に染みるようになった。梅雨明けは例年よりも断然に早く、暑苦しい夏がずっと続くと考えると、とても鬱陶しく思った。

僕は1ヶ月ほど待った。しかし、萩原さんの所属事務所からメールの返事は来ない。画像の使用は控えるべきか?なくてもnoteは書ける。でも、noteの性質を鑑みれば、画像はあったほうがいい。

しらばっくれて画像を貼り、クレームが来たら削除する方法もあるかもしれない。すでに前例があるから大丈夫だとは思う。しかし、僕も物書きの端くれ。正々堂々とnote活動したい。

やはり萩原さんに承諾をもらうしかないか?しかし、私にその資格があるのだろうか。そんな時に思い出したのが、麻雀最強戦での友添敏之プロだった。

友添さんは、麻雀最強戦に出場したいがために、関係者にDMを送って出場を懇願した。その願いは叶ったが、Mリーガーをはじめとする強豪揃いの試合に組み込まれた。不利な戦いを予想する人も多かったが、友添さんは見事に試合に勝ってみせた。やはりチャンスを掴むためには、自ら行動を起こさねばならないのだ。

ある日、待ちに待った萩原さんのインスタライブ開始の通知が来た。やはり僕は動くしかない。もし画像使用がダメだと言われても、できる範囲でやるしかないのだ。意を決してインスタライブを覗くことにする。

その日の配信は、いつもの部屋からではなかった。沖縄で映画の舞台挨拶を終えた萩原さんは、その日のうちに兵庫県へ移動。翌日の舞台挨拶に備えて神戸のホテルに宿泊し、そこからインスタライブをしていたのだ。いつもとは違う光景。でもやってみるしかない。

tkz22846は僕の仕事用アカウントだ。

僕は普段、インスタグラムをほとんど利用しない。仕事のリサーチ用にアカウントを持っているだけだ。だから「越佐えっさっさ」のインスタグラムアカウントは存在しない。持っていたとしても、発信する画像なんて僕にはない。

「こんばんは。萩原さんのことをnoteで書きたいのですが、インスタライブのスクショを使用するのは可能でしょうか?」僕はストレートに質問をぶつけた。

萩原さんは僕のチャットを拾ってくれた。だか、表情が曇ったのを僕は見逃さなかった。やはり何処の馬の骨だかわからない50男の妄言など、聞いてもらえなくても仕方はない。しまった、僕は余計なことをしてしまったのか?

萩原さんは話し始めた。どうやら、以前かなり辛辣なことを書かれたことがあったらしい。聞いた話では、萩原さんのMリーグか何かでの打牌を相当批判した記事があったそうだ。僕はその記事を読んでいないし、内容も知らない。

確かに、打牌批判をしてはいけないわけではない。特にMリーグで結果を残せてない以上は、批判したくなる気持ちも理解できる。表現の自由は尊重されるべきだ。マズい点があるとすれば、問題提起の方法ではないか。「ここはこうしなければならない」「これをやらないのはプロ失格」とかではなく、「ここはこういうやり方もあったと思う」「私ならこうしたかもしれない」という言い方にすべきだ。ものには言い方がある。批判をするにしても、納得してもらえないものなら、自己満足に終わってしまう。

最終的に、萩原さんからは「いいですよ」とスクショ使用の承諾をいただけた。すぐに僕は感謝の気持ちを送信した。

率直な気持ちだった。

「ちゃんとしたnote書かせていただきます。ありがとうございます!」そうとしか言いようがない。

その後、しばらく僕は考えた。もし萩原さんが読んでくれたとして、受け入れてもらえるものを書くのは当然だ。しかし、萩原さんを持ち上げ続けるnoteを書くのも違う。ならば、どうするのが良いのか?

だったら、僕の素直な気持ちを余すことなく書いてみよう。そうするのがいい。飾り立てずに思うがまま書く。そう決めた。

僕のnoteは常にですます調で、いかに面白く読んでもらえるかに命を懸けているといってもいいだろう。だが、今回に限り、そんなつまらないスタイルを捨て去ることにした。他の人が書いたnoteを読む機会は多いが、読んでいて心を打つのは上手な文章ではない。書き手の熱意が伝わる文章だ。

僕は、少し書き進めていたnoteを、お盆の前にほぼ消した。そして、思いの丈を一気に書き上げることにした。公開日の目標は8月20日、萩原さんと僕が50歳のうちに公開したかった。その思いを込めたnoteがこれなのだ。


最後に

本来の私でしたら、もっと美しい日本語を書くように努めています。文章を簡潔なものにまとめて、推敲も納得できるまで何度でもします。

しかし、本文でも書いたように、今回のnoteは心の中のありのままを書かせていただきました。よって、文章の正確さよりも、熱意や勢いを重視したものになっています。拙文・乱文をお許しいただけますと幸いに存じます。

このnoteが形になったのも、ひとえに麻雀に関わる全ての人達のおかげです。雷電ユニバースに限らず、私と関わりのあった麻雀ファンの皆様に深く感謝いたします。もちろん、萩原聖人様ご本人に対しては、感謝してもしきれません。こんなものを読んでくれるかはわかりませんが、読んでもらえたら凄く嬉しいです。

note内の画像撮影と一部加工は、全て私・越佐えっさっさが行いました。

著者近影




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