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麻雀最強戦の決着にモヤっとしたので自分なりに整理してみました
まずはじめに、「麻雀最強戦2022 タイトルホルダー頂上決戦」を見終わった後に、私はこう思いました。
どうして最後はあのようになったのか、有識者の方にご教授いただきたいと存じます。#麻雀最強戦2022
— 越佐えっさっさ (@ESSA_essassa) June 25, 2022
もし「あけろあけろ」が事実なら、noteでご説明いただいたほうがいいかもしれませんね。
— 越佐えっさっさ (@ESSA_essassa) June 25, 2022
この翌日、私の意見に呼応したわけではないですが、このような記事が公開されました。
途中からは有料ですが、事の顛末については無料部分だけでも把握できます(有料部分も面白いですよ!奈良プロのこれまでの歩みなどが読めます)。ABEMAプレミアムに加入している人は、当該場面を見返すのも良いでしょう。なぜあのような決着になったのか、いまいち納得できない方もおられるのではないでしょうか。今回は、そのことについての私見を述べてまいります。
(「《逆》奈良判定」って、ボクシングのアレをもじったものですよね?そういうの大好きなんですよ!大喜利おじさん(笑)の私としては、そんな気の利いた(??)ものがポンポン書ける文才が欲しいです)
やっぱり試合終了後に何か説明があれば良かったと考えます
オーラスで何が起こったのかは、上に掲げた黒木プロの記事でわかりやすく解説されています。要するに、渋川プロがノーテンで奈良プロがテンパイの場合、河野プロと佐々木プロの状況いかんで勝者が変わっちゃうってことですよね。テンパイ・ノーテンで逆転した例は、Mリーグでもいくつかありました。2021-22シーズン1月11日第1試合のオーラスで、トップ目の茅森早香プロと2番手白鳥翔プロの差は2800点でしたが、親の茅森プロがノーテン・白鳥プロがテンパイで逆転していますね。
麻雀初心者の方のために付け加えるならば、テンパイをしていた場合でも、あえてノーテンを宣言して牌を伏せることもできます。例えば、80000点くらい持ってダントツトップになった南3局の親は、とっとと流して終わらせたいですよね?そんな時には「テンパイしているけどノーテン宣言」が有効です。逆にノーテンなのにテンパイ宣言した場合は、「違いますよ?」って注意されるだけだと思います(もちろんノーテン罰符を払う義務はありますが)。
つまり、どちらもできたからこそ、河野プロはどうするべきか迷ったわけですね。自分の宣言でどちらかを勝者(または敗者)にできることがわかっていたわけです。なので、態度を決めかねて周りの意見を聞こうとしていた。そこに黒木プロがやって来て、河野プロのインタビューでいうところの「あけろあけろ」(黒木プロのnoteでは「テンパイを宣言してください」)と言われて、テンパイ宣言したわけです。
黒木プロのnoteでは、「テレビ対局だからこその措置」と表現しています。私はそれを、「河野プロがテンパイしているのはカメラに映っているから、ノーテン宣言しちゃうと違和感がありますよね?」ってことだと捉えました。特にライト層向けには、その方がわかりやすいと感じます。ですので、その場の対応としては適切だったのではないでしょうか。
ただ、一部の人が騒いでいるのも事実です。おそらく、河野プロが恣意的に勝者を決められる状況になったことを訝しく思っているのでしょう。「渋川が人気者だから勝たせた」「奈良は黒木と同じ連盟だから負けさせても後でフォローが利く」なんて邪推をしたに違いありません。そんなことしても麻雀界の地位を貶めるだけなので、するわけないんですけどね。
だからこそ、試合が終わって早いうちに説明があれば良かったのかなと感じました。「流局時点で河野プロはテンパイしていましたので、手牌を開くように指示しました」とか。「南3局終了時点で渋川プロの点数が上だったのでテンパイ宣言するものとし、渋川プロの勝ちとします」だと少しおかしくなりますが、とにかく合理的と思われる理由を示せばモヤっとしなかったかもと私は考えます。今思えば、私みたいに中途半端に麻雀をかじっている場合にのみ、違和感を覚えただけかもしれません。
河野プロが助言を求めたのも理解できますが
河野プロが自らの立場をしっかりと理解していたのでそれゆえに困惑していたのだと、アマチュアの私でもなんとなく想像できます。念のため最強戦の配信を見直しましたが、ラス前の条件確認にはほとんど時間を掛けていない様子でした。自分なら何度も確かめちゃいそうですが、さすがはトッププロ。すぐに南4局が始まっていました。
もし疑われるようなことがあったとすれば、下家の佐々木プロに助言を求めたことではないでしょうか。見ようによっては、佐々木プロを共犯者にしたかったかのようにも見える。しかし、麻雀では立会人がその場にいないことは多く、対局者同士の裁量に任されているケースが多いようですね。それは麻雀だけでなく、例えばゴルフでは同伴者同士でスコアを確認して、ルールの解釈で不明なことがあれば競技委員を呼ぶなんてことがあります。
よって、河野プロが佐々木プロに助言を求めたのは不自然な行動とはいえません。それでも、河野プロは手を挙げるなどして裁定を待った方が良かったと私は考えます。でも、麻雀の試合中はできるだけ麻雀を打つこと以外に頭を使いたくないはずなので、あのような難しい場面で最善策を瞬時に思い付くのは難しいでしょう。ですから、河野プロは責められる立場ではないはずです。
黒木プロの役割をもっと明確にすべきでは?
ところで、麻雀最強戦での黒木プロの役割を理解していない人もいるのではないのでしょうか。「黒木さん大変なんだぜ」っていうのは、下の記事を読めばわかると思います。
この記事にある通り、麻雀最強戦で黒木プロは立会人を務めており、競技中の裁定などを一手に引き受けているわけです。何かトラブルがあればすぐに対応しなければならないし、その対応が悪ければ謝らなければならない。なかなか大変ではないですか。ただその場でボケーっとしているわけではないのですよ。
でも、黒木プロの立場を認識せずに観戦している人が多いのではないでしょうか。最強戦では、試合の合間に登場してツッコミを入れる人にしか見えないもの。「noteで儲かっている」「猛虎魂」くらいの知識がある人もいるかもしれませんが(※あくまでも世間に広まっているであろうイメージですよ)。ちゃんとエンディングとかで「立会人 黒木真生」ってクレジットを入れておくべきではないでしょうか。
おしまいに
私が麻雀最強戦を視聴した直後にモヤっとした原因は、以下の2点と考えます。
キャリア豊富な河野プロがなかなか態度をはっきりとさせなかった
手牌を開けろと指示した根拠がわからなかった
これらの疑問は、黒木プロのnoteなどを読んでいくうちに、大半は解消できたかと思います。つまり、
河野プロは自分の行動いかんで勝者が変わることをはっきりと自覚し、また麻雀プロが大会で優勝するのとしないのとでは歴然とした差が付くことも知っているからこそ態度を決めかねていた
河野プロはテンパイとノーテンのどちらでも宣言して良かったが、河野プロがテンパイしているのは放送対局で視聴者の知るところとなっていたため、立会人である黒木プロが手牌を開けるよう指示した
ということでしょうか。私個人の立場だけならば、なんとなくは理解できています。しかし、麻雀のビギナーやライト層が見て、引っ掛かるようなことがあったのも否めません。あくまでも私の考えですが、
河野プロが対戦相手の1人であった佐々木プロに助言を求めるような行為は、事情をよく知らない人からには共謀しているようにも見える
誰だかよくわからないおっさん(黒木プロ)が試合の裁定をしているのに疑問を持った人がいるかもしれない
ということです。
ここで締めるつもりでしたが新たに記事が公開されたので追記します
上で述べたように、私の中ではかなり納得できたのですが、新たに黒木プロによるnoteが公開されました。もちろん購入して読ませていただきましたし、私も奈良プロの奮起に期待しております。
この記事が公開される前は、黒木プロがかなりの数のリプライに返答していたのをツイッターで見ておりました。私個人の意見では、いちいち返さんでもと思っていましたが、多分私も同じ立場ならそうしていたに違いありません。文章を書く人間は、読んだ人に納得してもらいたいものですよね。私もこのnoteを読んで何か反応をいただけましたら、できるだけ返答するつもりです。
それにしても、よくよく調べようともせず、文句だけはいっちょまえな人がいるんですねえ。まずは手持ちのスマホで調べてみなさいよ。例えば検索ワードを「テンパイしてるのにノーテン」としたら、100万件以上はヒットしますね。1~2ページ目だけでも面白い記事が散見されます。
noteを読みまして、黒木プロのとっさの判断が正しかったと、より強く確信しております。やはり、放送対局でテンパイしていたものは、そのままテンパイ宣言した方が自然です。しかし、「ノーテン宣言もできたけど放送対局だからテンパイ宣言してもらった」と一言あれば、納得できた人は多かったのではないでしょうか。または「正式な裁定は後日発表させていただきます」でも良いし。
最後に、Mリーグが創設された理由の1つって「麻雀を五輪競技に」でしたよね?私はどちらかといえは否定派ですが(実現したらしたで見ますけど)、もし業界全体でそういった機運を高めようとするのであれば、ルール等がもっと明確になるよう整備されればいいと考えます。麻雀を見始めたけどルールがいまいちわからないって人たちのためにも、わかりやすさってものは大事ではないでしょうか。今はまだ、ファンも含めて試行錯誤の連続という時期なのかもしれません。