2023 有馬記念全頭所感 ~主役がいなくなっても競馬は続く。~
またこの時がやってきました。
昨年ロベルト系を買おうね。って言って実際2-5着まですべてロベルト系持ち。も◎タイトルホルダーで死。
昨年の勝ち馬イクイノックスが引退。圧倒的個性を持っていたパンサラッサも引退。このレースで引退する馬が2頭。逃げ先行馬が競馬を面白くさせるとアドマイヤメインやダイワスカーレットに教えてもらった身からするとさみしくなりますね。
さて今年。いろいろな個性を持っている馬が多く楽しみな一戦になりそうです。
1枠1番 ・・・と書く前に
有馬記念といえば3歳馬….といっていいほど3歳の成績がいい。
2003-2012が(3.4.2.28) 勝率8% 複勝率 24%に対して
2013-2022が(4.3.2.16) 勝率16% 複勝率 36%と爆増している
いやそうでもないじゃんと思うかもしれないが、2011-2012のヴィクトワールピサ、ゴールドシップの3歳馬連覇が上項目に入ってしまっている。
(それより前は2003年のシンボリクリスエスまでさかのぼる)
かつ着外率が大きく向上して1番人気が3歳馬になることが多いので、大きな傾向として、「3歳馬のレース」というのは的外れではないと思っている。
特に近20年の話をすると
クラシックで馬券内経験のある馬 (6.4.3.23) 勝率17% 複勝率36%
クラシック勝ち馬に限ると (5.2.2.7) 勝率31% 複勝率56%
それ以外の馬 (1.0.1.15) 勝率6% 複勝率12%
である。
クラシックを勝馬について圏内に入る期待度が高いといえるであろう。
今年の3歳からはソールオリエンス、タスティエーラ、ハーパーの3頭がいる。クラシックの勝ち馬であり、直接対決の多かったソールオリエンスとタスティエーラの横比較を考えよう。
・皐月賞
勝ち馬はソールオリエンス、2着タスティエーラ
前半58.5-後半62.1というここ30年で3番目に早いめちゃくちゃな消耗戦から唯一残ったタスティエーラを最後ソールオリエンスがぶち抜いていく競馬
このレースはソールオリエンスをうまくエスコートした武史とタスティエーラつえーってなった競馬だった印象
・ダービー
勝ち馬はソールオリエンス、2着タスティエーラ
今度は打って変わって前半60.4-中間25.2-後半59.2の後半勝負
前半が遅いうえ、中間で一度緩んだ(中間1000-1400の中間タイムは近20年間で不良馬場で行われた年除くと4番目に遅い)ことによってほぼすべての馬が33秒で上がる競馬。こうなると前にいた馬が強く、タスティエーラが先着。
ソールオリエンス、先行できるし小回りよりもこっちのほうが強いな。という競馬。
・菊花賞
2着タスティエーラ3着がソールオリエンス
同じように前半60.4-64.1-後半58.6
思いっきり中盤緩んだし有馬につながんなくない?と思っていたらキタサンやサトノダイヤモンドが勝ったレースもそれくらい緩んでたしそんなに気にしなくてもよいと思う。2頭の着差は中間が緩んだ分通った進路の差だと思う。2頭とも(というかドゥレッツァ含めて)適正はもっと短いほうがいいと思う。
まとめると↓
中間が緩むとタスティエーラが先着し、流れるとソールオリエンスがいい。レースレベルについては皐月賞>菊花賞>ダービーと推察。
以降は各出走馬に対しての所感です。
1枠1番ソールオリエンス
上の話を枠順発表前に作って、ふたを開けたら1枠1番が3歳馬
わざわざ話題を分けた甲斐がないですね。
上に書いてある通り、タスティエーラだけと対戦するのであれば中間緩むかどうかにかかっていると思う。
今年は最後くらい自分らしくいこうぜのタイトルホルダーとなぜかスロー許さないマンのアイアンバローズがいて、その後ろにいそうなプラダリアに前絶対つぶすマンのカザフの和田さんことムルザバエフさんがいるせいでさすがに緩まなさそう。
そうなったら割といい勝負はできると思うけど。
1枠2番シャフリヤール
2年前のダービー馬 前々走喉の手術してその後遠征してBCターフ3着 香港で心電図に異常あり強制出走取り消し明けの本レース参戦 香港も陣営としては出す君満々だったし、ちゃんと仕上がってたのでせっかくだからどこか出したい!→有馬しかなかった!が経緯だと捉えてる
じゃあこのレース向いてるのって話になると良績がいい馬場の時に偏ってて開催後半自体が向いてなさそう&前傾ラップ戦向いてない血統的にディープ×APIndyなんていう有馬でいいところない血統で全くイメージが湧かない。いい枠は引いたので喉治したついでに血統変更注射とかしてて欲しい。消
2枠3番 ホウオウエミーズ
福島記念で重賞初制覇の6歳牝馬。もしかして最年長ですか?
この馬の項目を書く時間に一番時間使っている
なんせ書くことがない。
エミーズは母のエミーズスマイル(エミーのほほえみ)の一部からとっているんだけどエミーズで止まってしまったらその先がないのでは。
エミー(Amy)はフランス語のAimée(愛される)からきているらしい。3へぇ
愛されるお母さんになってください。
2枠4番 タイトルホルダー
阪神競馬場でやった菊花賞、天皇賞春、宝塚記念の勝ち馬。
いわゆる仁川の帝王。引退レースですね。
中山実績は弥生賞勝ちと日経賞連覇
去年の有馬は前負荷かかる競馬で外から早めに来られてその中でもマシな着順
競争中止で絶望した天皇賞春から休み明けで走ったオールカマーは相変わらず全然できてないしフォームもばらばらで2着。
前走のJCがな。いくら直線長いとはいえもっと早めにパンサラッサを潰しに行けたらもっと前の着順を狙えたのかもしれない。それができる馬だった。今のタイトルホルダーは潰しに行けない状態、能力だったと見ている 状態については三浦助手や岡田代表が『ビックリするくらい順調』だったり『秋2戦よりはいい』だったりコメント出ているがそもそもオールカマーは走りバラバラで全然できてなかったしJCもそうでもなかったので『状態良くなった』が全盛期レベルの仕上げかと言われると...
いい枠引いたねよかったね悔いのないレースができるね。お疲れ様でした。
いままで幾度となくお世話になりましたが今回馬券は買いません。
3枠5番ドウデュース
3枠は古豪の枠。5番枠は昨年のダービー馬ドウデュースです。
この馬についてはどこ見ても同じ見解なのであまり語ることがない
みんなが言っている通りムッキムキの馬になった
前走JCは4着。
パンサラッサ除くと前半1分くらい流れを差ない6番手いって、タイトルホルダーこそ交わしたけど直線スターズとの距離感すら詰められない(スターズが弱いわけではない)というところに距離限界感じて仕方ない
4400勝さん戻ったのは流石に良い。4000勝った人しか押せないスイッチがあるならもう仕方ない。戸崎は地方合わせて3600勝なのでまだスイッチが硬かったかもしれない。これできたら本当にマジックですね 思いっきり着狙いできた時だけ警戒、ほぼ消し
3枠6番 ディープボンド
阪神大賞典2勝、天皇賞春3年連続3着のベテランステイヤー 正直買う気になれない、去年1年よりも反応悪くなってるしタイトルホルダーより1枚落ちるって考えると一緒に買いたくない ただジャスティンパレスにも言えることだけど去年前から行った組はサルベージしたいよなぁましてや去年は外枠。衰えてるとはいえ去年切った理由が外枠からだったので今年もしきたら後悔しきれないので。 一度好走してる時点で血統とかどうでもいいけど、クリヒデか続く牝系出身。こういう血統がいると昔のような荒れた芝で走りやすい。開催後半とか冬のタフな馬場とかがそれ。
ローレルゲレイロ とは母母が一緒ですね。全然適正違うな、サイズや色は似てるけど。
4枠7番 アイアンバローズ
4枠はともにオルフェーヴル産駒。7番は長距離の安定株で今年のステイヤーズSを逃げて圧勝したアイアンバローズ
なんか大逃げ宣言してるみたいだし上村先生の理想はハイペース逃げだ!って言ってるみたいですけど、1分5秒で逃げてないと残った記録がどこにも見えないんですけど本当にそうなんですかね
前走3600走って5F短縮ってそんな簡単なものではないと思うけど。タイトルホルダーが行き足ついた飛ばしたら逃げられないしスローに落としたら逃げてくれるので展開予想としてはありがたいけど残らないとは思う。
血統的にはノーザンテースト+ロベルト持ちでNureyev持ってないボルドグフーシュみたいなイメージ。それなら向いてそうだけどこっちは先行馬だし消耗戦どんとこいのレースしたことないもんな。消
4枠8番ライラック
主な勝ち鞍はフェアリーSながら昨年のエリザベス女王杯2着馬、今年の4着馬ですね
非根幹かつ前傾ラップに強く、今年になって後ろが速い流れになっても上がりで速いタイムを使って走れるようになってきた。
今年のエリザベス女王杯は前半が遅くなってしまった分届かなかったということを考えると有馬記念はいいと思う。
血統的にもスカーレット、メジャーを輩出したスカーレット一族。ノーザンテーストを父系と母系両方に持っている。開催後半にいい古き良き日本血統のパーソロンを持っている。母母は桜花賞2着のブルーリッジリバー。
血統的には誰よりも今年の有馬に向いているはず。
問題として、この馬はわかりやすく体重によってパフォーマンスに差が出る+2戦目で大体減らしているように消耗激しい馬。秋3戦目で後傾ラップ2度。本来得意ではない競馬をしているところがどう出るか。
日経賞みたいな馬場であればバイアス関係なく来るのでこのメンツと戦ってかつ馬券内にねじ込むのであれば雨が降っていてほしいところ。
OK Google、明日の府中市の天気は?
「府中市では、明日は一時曇りの予報が出ています。」
・・・。▲かな。枠余ってろ
5枠9番ヒートオンビート
最近で一番勝ち馬の多い5枠には、黄色が地色の勝負服を持つ2頭が入った。
9番はヒート音ビート。今年の目黒記念で重賞初制覇した中長距離重賞の安定枠
去年は半兄のラストドラフトが13着。そのリベンジ戦?ですね
キンカメ産駒もとにかく減ってきたので大事にしてあげたい
母のマルセリーナが速い脚をすらっと使うタイプだったのに対し、産駒は本当に適距離探しの旅に出る馬が多い。この馬も例に漏れずどこの距離なら勝てるんじゃいと言った流れで勝てる距離を探し続けてた。
ら、東京2500という細〜いところのスペシャリストに行き着いた
中山は金杯や日経賞3着があるものの遅い流れを速い脚で差して届かずという流れが強い。なので基本は東京向きだと思う キングマンボ系の有馬記念は遅くなればなるほどくる(エイシンフラッシュやトゥザワールドなど)という傾向あるしこの馬もその気はあるのでスローになって前崩れればという気がするも相当せこく乗らないと厳しいかな 消。
5枠10番ジャスティンパレス
今年の天皇賞春勝ち馬で宝塚3着。秋の天皇賞は2着 去年も菊花賞2着から出走するも8着。イン3入った時興奮したけど前負荷かかる馬場であのレースされるとしんどかったな。まぁ外回してもしんどかったと思うけど。
本質的には先行できる差し馬だと思うけど58秒みたいな流れをいきなり経験させるとさすがについていけない。それでも着狙いに切り替えるとしっかり伸びて2着。これは武史の競馬センスだと思う。本当に上手い。
JCを見てタイトルホルダーのことを全く信用してない自分だけど前後で述べるようにさすがに少しは流れる競馬になると思う。今年は無理にポジション取りに行かないだろうし。昨年と比べてもかなり成長している。ちょっと適正からずれてても馬券内に来る好調さ。去年のジェラルディーナに近いものがある。もう一個タイトル取るならここ。
そして5枠の10番。これで13戦中6回目の黄色帽。もはや運命では。
まともな枠に入ったせいで人気になってしまったな。
血統面でいうと母母父が去年特に爆発したロベルト系のRed
Ransom。明らかにこの馬より強いという馬もいないし外でからついていく形にしたら去年以上の結果は出そう。
ディープインパクト産駒の有馬記念は2.1.2.25とそんなよくないけども好走したワールドプレミア、フィエールマンあたりのような少し重めの長距離タイプなので気にしなくてもいいかなと思う。
さぁ、有馬で馬券当てて靴を買おう
6枠11番ハーパー
6枠は速い足の使えない牝馬の枠。11番は3歳牝馬からは唯一の参戦、3冠レースは4.3.2着、エリ女も3着のハーパー
この馬よくわかんないんだよな、速い上がりが使えるわけでもなく凄いいい位置にいるわけでもないのに着順がいいタイプ 体重が増えてたので秋成長するかと期待してたら変わらずの状況。
大崩れしていないから「こう!」ってことが言えないのだが、中距離に限ると後傾ラップのほうがいいと思う。秋華賞も前半61.9-後半60.2、エリザベス女王杯も前半61.2-後半59.6と1秒以上後ろが速い。こういう流れを位置取りの差を活かして粘るというのがいまのスタイルのような気がする。
こういうどこにも刺さらない馬こそ有馬記念向きな気がするけど現状能力は足りないよな…2段階くらいの上位互換にスターズオンアースがいる認識
ハーツクライ産駒ってあんま成績良くないんよなぁって昨日言ったけどリスグラシューハーツやんけ
6枠12番 ウインマリリン
昨年の香港ヴァーズの勝ち馬&引退レース2頭目
前走BCフィリーメアターフは4着
あのレース自体レベルがそんなにだったので評価できるかというと微妙 そんな中インコースするする回ってきて、やはりコーナリング上手いなぁという印象。
中山非根幹適性は2年前の日経賞、オールカマーの勝ちがあるように申し分ない。が去年見たかったな、国際G1とってるから何も言えないけど 鞍上が中山童貞のモリスなのも納得いかないな
7枠13番 タスティエーラ
7枠の特徴をは言い難いけど先行しそうな2頭ということにしておこう
13番はタスティエーラ。今年のダービー馬で皐月菊2着。
この馬を見るとセンスいい馬だなと思う 勝負になる位置にぎりぎりいるイメージ。
血統的にはクラフティワイフの一族で東京の方が向いている印象も、非根幹の名手サトノクラウン産駒でソールオリエンスより向いてるとは思う。
じゃあソールオリエンスより強いかと言われると微妙。先述したようにダービー、菊花は中間緩んだで残り3F勝負になったのが大きいと思う。
今回もスローになってスピード活かすレースになったらソールには勝てるとは踏んでるけど、そんなことあるの?
人気するなら買いたくない
7枠14番 プラダリア
去年の青葉賞馬で今年の京都大賞典の勝ち馬
前走はロングスパート戦でボッケリーニとの追い比べを繰り広げ、位置どりの差を活かして勝利
速い脚はないもののロンスパ戦をダラダラ伸びてみたいなレースが多く、そういう意味ではクロフネっぽいと思わんでもない 有馬記念のコーナー6つ最後加速してみたいなレースが向いているかと言われると微妙な気がする、消
8枠15番 スルーセブンシーズ
偶数枠は牝馬の枠最後の帽も両方牝馬
15番はスルーセブンシーズ。主な勝ち鞍は中山牝馬Sでありながら宝塚記念イクイノックスの尻尾どころか首差の2着に迫った唯一の馬
調子に乗って凱旋門に行ってエースインパクトの4着。今年一年でぐんと伸びた一頭ですね。まぁイクイノックスが一番得意じゃない舞台だったんだけど
この兄弟はとにかく中山が得意で姉のパッシングスルーは紫苑S勝ち馬、弟のシェダルは関西馬なのに頻繁に中山来て3勝。競馬場自体は合うと思う
父ドリームジャーニーは言わずもがなグランプリ3勝。母父クロフネも黒のジェネシスが出ている(それ以外の馬はいないけど)ので大減点にはならないと思う。じゃあいいじゃん。知ってる。まだ認めてないだけ。
凱旋門はエースインパクトが100回やって100回勝つだろうレース。日本馬が勝てる馬場だったと思う。その中でウェストオーバーと肉薄するのが難しいのはともかく、オネストに直線だけで差をつけられるのってどうなん?感がある
中山牝馬は力の違いで上がっていったけど、一番後ろの外からぶち抜いてくるほど力は抜けてないのでじゃあジャスティンパレスより後ろにいて勝つまで行くの?みたいなとこはある。
買うとしても勝つまでは見ない。
8枠16番 スターズオンアース
ようやく最後。趣味とは言え疲れた。なんせここまで6700字も書いている。ここまで読んでくれた人に感謝
昨年の2冠牝馬スターズオンアース。
差しに回したら外からも馬郡捌いても伸びれる、先行したらコーナリングきっちりして53キロのリバティアイランドに肉薄できる能力の高さとセンスの良さが武器。器用貧乏の大分上にいる。
前走のJCは蹄の異常による取り消し明けとしては強すぎる内容。どうやったら馬券圏外飛ぶのかちょっとわからんところ。
で、今回は大外。またクソ緑が難しい問題を投げてきた。前回の外枠とはわけが違う。まず先行はできないと考えよう。先行馬は渋滞しそうだけど差し馬はあまり渋滞しなさそうで、そういう意味で外を回されすぎない位置にいたら合格。理想はジャスティンパレスより1馬身前でラチから2列目。多分取れたら目がハートになって飛び出しちゃう。
余りこういう母系の馬って血統として推しづらいと思っていたんだけどドゥラメンテ産駒なんだな。母母はスタセリタ。これはソールスターリングの母。母母父のMonsunは母父Surumuでちょい前のドイツの王道血統。19年3着ワールドプレミアの母父Acatenangoの父もSurumu。11年2着12年4着のエイシンフラッシュの母母父もSurumu。声に出して読みたい日本語。ズルムー。日本語じゃないけど
ワールドプレミアよりスピードあるしエイシンフラッシュよりスロー専ではないのでレース展開次第で来る気もする。競馬が上手いルメールと競馬が上手いスターズオンアースのセンス満点競馬が見たい。
ここまで書いておきながら明日の馬場を見て決める。
今日の馬場は外差し決まりそうな雰囲気している。ただちょっと時計早かったの気がかり。グレイトフルSの時計が速かったのは2500mになった2015年歴代で一番早かった(1100m通過1.06.6、今までの最速は15年の1.07.3)からということにしよう。そうしよう。
それでは皆さん。いい週末を。そしていいクリスマスを。
みんなで当てていい有馬記念を!!!!
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