EVERTUNEのすゝめ~仕組み編~
皆様おはこんばんにちは!
ESPテクニカルハウススタッフの宮腰です。
先日X(旧Twitter)にて投稿したこちらのEvertuneの投稿に関して
思っていたよりも多く反響を頂いたのでせっかくならば私の思うEvertuneに関するあれこれをこちらのnoteで公開していこうかと思います!
第一回は仕組み編という事で早速始めていきましょう。
EVERTUNEとは?
そもそもまずEVERTUNEってなんだか知らない方もいらっしゃると思うので簡単にはなりますがそちらから。
楽器を演奏する人間にとって大きな悩みの1つであるチューニングの狂い。これを最大限抑制してしまう革新的なブリッジ。
それがEvertuneなのです。
実際国内外を問わず多くのアーティストにも使用されており昨今でEvertune搭載のギターをラインナップに追加しているメーカーも少なくはありません。
Evertuneの仕組み
Evertuneがどのような仕組みになっているのかも簡単に解説していきます。
まず、大前提としてギターに限らずこの世の中の弦楽器というのはペグを使って弦を巻き、チューニングを合わせていきます。
ペグで弦を巻けば巻くほど音が高くなる。
図でいうとこのような形です。
Evertuneブリッジを搭載しているギターの場合上の図がこのようになります。
通常はペグを巻き続けると音程も上がりますがEvertuneではスイートスポットと呼ばれるペグを巻いてもチューニングが変わらないポイントというのが出現します。
このスイートスポットにセットすればチューニングが安定してくれるのです。
何故このようなことが起こるのか。
秘密はEvertuneブリッジの内部にあります。
Evertuneブリッジは各弦ごとに独立したスプリングユニットが搭載されております。
内部パーツを見てみると赤丸で囲ったところが弦を通す部分です。
弦を貼っていない状態だと赤丸の部分がパーツの一番下についた状態になっています。
この下についている状態が先程の図で表した”ゾーン1”にあたります。
ゾーン1ではまだスプリングの張力の方が強い為ペグを回せばピッチも上がっていきます。
ココからペグを回し続け弦の張力をかけてあげるとスプリングとの張力バランスが均等になり赤丸の部分が矢印の方向に動いていきます。
このスプリングと弦の張力のバランスがそろうポイントこそが上の図の”ゾーン2”となります。
ゾーン2にはいるとペグを回しても音程がかわらず、どんな弾き方をしたりしてもピッチが安定するポイントとなります。
ゾーン2でビタビタにセッティングするとチョーキングしても音程が変わりません。
とはいえEvertuneブリッジでチョーキングできないわけではありません。
ペグを回し続けていくと弦の張力がスプリングの張力を上回り上の写真の青〇で囲った部分にぶつかるようになります。
ここにぶつかった状態が最初の図の"ゾーン3"というわけです。
チョーキングを出来る様にするためにはこのゾーン3に入ったところから少しペグを緩めてあげてゾーン2とゾーン3の間ぐらいにセットしてあげます。
するとチョーキングすることで弦の張力がスプリングの張力よりも強くなり青丸部分にぶつかることで音程を上げることができるというわけです。
スプリングの動きを視覚化出来る様にと指で動かしてみましたがこのスプリングが超強力です。。。
弦の張力って本当に強いんだなって実感してしまいました。。
ペグでチューニングはしません
ここまでご覧いただき察しのいい方はお気づきかと思いますが、Evertune搭載の場合ペグでのチューニングはできません。
ブリッジ側についているねじで調整を行う形になります。
駒の部分に調整用のねじが有るのでここでチューニングを行うようになっております。
その他弦高調整やオクターブ調整もブリッジ側で行います。
ちなみに調整用のっ純正チューニングキー的な物が付属していますが小さくて若干使いにくいです。。。
2.5mmの六角レンチで有れば調整が出来るため個人的にはヘックスドライバーをご用意いただく方がおすすめです。
さて、今回はEvertuneブリッジの仕組みに関していきなり説明してみましたがいかがでしたでしょうか?
本当はEvertuneに関する記事は一個にしようと思ったのですが説明したいことが多くて長くなりすぎそうなのでこのくらいで。。。
次回はEvertuneブリッジのメリットとデメリットに関して解説していこうと思います。
続く。。。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?