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Blade Runner 2049 ブレードランナー

先日記録した、Arrival(邦題「メッセージ」)に続き、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品。グレーだったな。やはり作風、テンポとかグレー具合が独特な監督である。

不思議な音と映像、そして後半に思わぬ展開がある。一応、監督は違うけれど前作から続くストーリー展開となっている。AIが発達して、今すでに人間には追いつくことのできないような速さで物事を処理したりすることができるのだから、このレプリカントのようにもっと人間に近くなって世界で共存する時が来るのかも。いや、もう我々のあいだに混ざっているかも知れないし、自分もレプリカントであることを知らないだけなのかも知れない。そして、この作品のように新旧レプリカントのあいだ、そして人間とレプリカントのあいだで相容れない立場を創り上げていくか、仲良く共存して恋に墜ちたりするか・・・。

映画やドラマの製作者の一部は、未来あるいは集合無意識から情報を得て作品を作っていると、私は信じている。とてもリアルで鮮明な夢を見て目覚めた時などは、こちらが現実なのか、夢の世界が現実なのか、なんて果たして分からないなと思う。私達は就寝する時に一旦、考えることをやめ、働くことをやめ、全てを宇宙に預けてしまうのだから、翌朝100%同じところで目が覚める保証なんて実はどこにもない。

この作品の色彩が美しいという人も多いけれど、もし私があの世界でずっと生活していたら、鬱になるかも知れない。今の生活がいかに明るくて美しいものに囲まれているか、を改めて感じさせてくれた。本物の「木」だってある。もっとも誰でも自分だけの認識で判断しているから、他の人が世界をどう知覚しているかなど完璧に知る術はないのだけれど。

一本の作品で色々なことを考えてしまった。さて、「今」に戻ろう。




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