起伏を求めてピークディストリクトへ: Hopeからのプチ縦走(イギリスでトレラン・登山)
ロンドンにない山や“起伏を求めて”英国内の起伏に遊びに行くシリーズ、今回はピークディストリクトというシェフィールドやマンチェスター近くのハイキングエリア。今まで起伏を求めて英国内で行ったのは南ウェールズと湖水地方。
なお、起伏を求めて、というのは嘘ではないものの今回に至っては羊を求めて、というのがより正しい。というのも前回それこそ起伏を求めて行った湖水地方にて羊の、とりわけ今がシーズンの子羊たちのかわいさにメロメロにされたのである。その後ロンドン市内でも羊に会いに行ったが、あいにく子羊には会えず、山も羊も期待できるピークディストリクト行きを決めた、以下その記録。
1、ピークディストリクトへ
ピークディストリクトはイングランド中部のマンチェスターとシェフィールドのちょうど間のエリアである。
マンチェスターとシェフィールドを結ぶ鉄道も通っておりそれらの二都市はもとよりロンドンからもアクセスはかなり良い。ピークといえる場所の標高はせいぜい500-600m程度だが、それらが連なる丘と谷の合間に集落があったり、その合間の広いエリアで羊や牛が放たれていたりしている。今回はロンドンのセントパンクラス駅からEast Midlands 鉄道でシェフィールドまで2時間弱、そこで電車を乗り換えHope駅まで25分だった。マンチェスター側からも行けるし、それぞれの拠点都市まではロンドンからバスも電車も本数が多いのでアクセスしやすい。ロンドンからある程度本格的なハイキングエリアに行くとなるとピークディストリクトもしくは南ウェールズが選択肢に上がるだろうが、こちらの方がより公共機関でのアクセスがしやすい。
今回はHope駅で降りたが、前後の駅やEdale駅などからもいろいろと近くのピークにアクセスができる。
2、HopeからWin Hill(464m)へ
Hope駅というなんとも縁起のいい名前の駅で電車を降りる。
駅のホームからすぐ跨線橋を渡るとフットパスの入り口がある。9:45前くらい本日のトレイルスタート。さっそく羊の放牧地の横をお邪魔するところとなり、今回のお目当ての仔羊たちもたくさんいるのでなかなか足が進まない、可愛い。
羊たちの放牧地を抜けて舗装路を登っていくとでっかいレゴブロックみたいなのが置かれたトレイルの入り口がある。
10:05過ぎ。ここから少し木立の中を抜けるとすぐに目の前にWin Hillが見えてなだらかで眺望のある丘を登っていくと20分ちょっとで山頂に着いた。
名前はわからないが黄色い花が綺麗。山頂で持参したおにぎりを食べる、最高。とにかく眺めがよくPeak District一帯がよく見えるがなんともなだらかな丘とその間の街や村、そして緑のキャンパスに点々と白い粒のようにおかれた羊たち。ガッツリ登山をしない人でもここまでは気持ちよく登って来れる(ゆっくり歩いてHope駅から1時間半〜2時間もあれば着くはず)のでゆるっとハイキングにもおすすめ。
3、Grindsnow Knoll (596m)までのプチ縦走
元々ここからBack Tor経由でMam Torに行こうと思っていたが当日の天候が良かったのでもう少し気合を入れて一つ奥のGrindsnow Knollの方を目指すことにした。WinHillを10:30過ぎに出て広い丘をきもちよくくだっていき、BackTor方面への分岐をやり過ごしそのまま北に。
11:10過ぎに羊の放牧地に着くがここから登りに入る。とはいっても大した斜度はなくゆるやかな丘を登っていく感じである。
11:40頃に稜線上に出てそこからは、谷がよく見える絶景。少し距離があるがおおむねフラットな稜線上をひたすら進んでいく。ちょうどEdaleの谷を挟んでMamTorもよく見える。
ところどころで谷間に切れ込んだ地形があり迫力がある。細い谷をぐるっと回り込んで12:40ごろに山頂に着く。596mピーク、地図によっては601mともある。ここも眺望抜群。
4、Edale〜Mam Tor(521m)
バーを一本食べてサクッと休憩したのち、12:45くらいに下山開始。下までよーく見えているので迷う心配なし。
走れたので走って下り15分ほどでさくっとEdaleの村に出る。数件のカフェやパブが営業していそうだったのでそのうちの一軒に入って昼食にベーグルとする。こういう時のコーラがうまいのなんの。昼食休憩を終えて13:40前再度出発。
教会の横を通り小さいEdaleの街をさくっと抜けると無人販売所があり平和だなぁと感じる。ここで水を一本購入。
しばらく放牧地横の舗装路を登っていき、途中から再びトレイルに入る。ここも芝のわかりやすいトレイルだが、この日はとにかくひたすらに太陽が暑く逃げ場はない。Mam Torは人気のハイキングコースのようで山頂に近づくにつれ人がどんどん増えてくる。
山頂(521m)からはパラグライダーもやっている。14:15山頂。そのまま峠側に降りていくが、ワインディングする道路の雰囲気などもかっこいい、どことなく阿蘇なんかを彷彿とさせる。
5、Mam Tor〜Great Hacklow
ここまではある程度予定通りだがここからがあまり計画しておらずとりあえずBakewellの方になんとか抜けようとくらいしか考えておらず地図を見ながら迷走。まずMam Torを降ってそのままフットパスでHacklow方面に進めそうなので進む。ここでも羊がたくさんいてめちゃくちゃかわいいので時間を食ってしまう。
15分くらいフットパスの中を羊をかき分けすすむとCastelon方面に行く道路が切り通しのようになっていてちょうどその上をフットパスが通るので、なかなかの絶景ポイントがある。
その後フットパスがなくなり一部車道を走ったりまた復活したフットパスに行ったら道を間違えてなんか牛と遭遇してしまったりしつつなんとかかんとか16:20ごろGreat Hacklowの集落に着く。特にお店はやってなかった。
6、Great Hacklow〜Eyam〜Chesterfield
当初予定のBakewellまで行くのは時間的にも体力的にもタフそうだったのでバスとフットパスのルートなどを調べて(あまり車道は走りたくないので)帰りに電車をとっていたChesterfieldまで行きそうなEyam方面を目指すことにした。フットパスを抜けて最後ややハンガーノックぽくなってきたので持っていたクッキーをガツガツと食べて進む。
最後の最後で今まで一度もなかったが進路の先にいた羊(なかなか立派な羊だった)に威嚇行為をされて少しビビる。しばらく様子を見て距離をとりつつ向こうが離れていった隙に進んだが今まで羊に威嚇されたことはなかったのでちょっと焦った。
最後疲労困憊で17:30ごろEyamについてバスの時間を確認して少しまだあったのでバス停前のパブに入ってビールとコーラとハンバーガーを注文してかきこむ。
無事にChesterfield行きのバスに乗れて2ポンドの運賃をカードで支払いChesterfieldの街に行き公園でさくっと着替える。
電車の時間まで少し時間があったのでフラッと散策しようとするが特に何かがある感じでもないので教会前のパブで軽くサイダー(シードル)をいただくことに。結局35km弱、1830m+だったが、ルートを探したり羊や絶景で立ち止まったりしつつ太陽からの逃げ場のないルートで終日暑い日だったので思ったより体力を消耗した。ただ、お目当ての子羊にもいっぱい会えて満喫。
ChesterfiledからはロンドンまでDirectで帰れたのでよかった。トータル34kmくらい迷ったり歩いたりしながら行動していた。
7、timeline
0702 London St panclas
0900 Sheffield
0914 Sheffield
0939 Hope
0948 Trail start
1025 Win Hill(464m)
1238 Grindsnow Knoll (596m)
1303 Edale (lunch break)
1414 Mam Tor(521m)
1618 Great Hacklow
1735 Eyam
1949 Chesterfiled
2138 London St Panclas
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