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煌びやかな装飾が施された廊下を、ハイデマリーは足早に歩いていた。 彼女の豊かな金色の…
「ハイデマリー、ごめんなさいね、どうしようもない人で。手紙、読んでくださる?」 ミルテ…
急に押し黙ったヴィナグラードを見つめ、ミルティーユは頬に手を当てた。そのままゆっくりと…
何とか手紙全文の報告が終わり、ようやく国王夫妻から解放されたハイデマリーは、廊下を歩き…
春のあたたかな風がそよぐ午後。虹の花学園の屋上は、弁当を広げた沢山の生徒たちで賑わって…
屋上にいた生徒たちが一斉に振り返るのを見て、レザンは慌てて右手でまつりの口を抑えた。 …
「でも、学校にいる間は、極力カプリシューズには出会いたくないわね。レザンの話を聞くに、カプリシューズは、私たちを捕らえるためなら、手段を選ばない気がする」 頭を下げてスカートに視線を落とし、ゆららがぽつりと呟く。あの、気に食わない銀色の鋭い目を思い出して、思わず強く唇を噛んだ。年は自分とさほど変わらない見た目なのに、何故彼はあれ程までに非道な事が出来るのか、ゆららには未だ分からなかった。 押し黙ってしまったゆららの言葉を引き継ぐように、今度はレザンは重々しく口を開く。彼
「さて……もうそろそろ出てきたら、ポム?」 レザンが声をかけると、ふわふわとした赤い何…
「地球を壊すことが可能な人たちと、普通の中学生の私たちが戦えるわけないじゃん!」 突然…
「じゃ、じゃあもうバレてるポム?」 潜入捜査員という怪しげな響きに、ポムは若干たじろぎ…
綺麗な音楽……? レザンは呟いて首を傾げた。と同時に、先程のまつりとゆららの言葉が脳裏…
その日の放課後。ゆららと連れ立って歩いていたまつりは、終始どこか含みのある笑顔を浮かべ…
まつりが近くまで行くと、あすなが何をしているのか良く見えてきた。彼女は、口でリズムをと…
「頑張りやさんのあすなちゃんなら、きっと誰にも負けないくらい上手に踊れるよ!」 まつりはあすなの両手をとって、力を込めながらにっこりと微笑んだ。あすなは少し照れくさそうにはにかみながらも、返事をしようとした。 「本当ですか!?あすな嬉し……」 その時だった。まつり達がやってきた方向とは反対側の道から、二人の女子生徒がやってきた。二人は、あすなを見つけるや否や、こちらにも分かるように露骨に顔を顰めた。 「あ、ねぇ、あれあすなちゃんだよね?」 「ほんとだー。選抜選ばれ