なおのA to Z:【K】kindergarten 幼稚園
Kindergarten:幼稚園
わたしが幼稚園時代を過ごしたのは、上福岡という場所だ。福岡とつくけれど福岡県ではなく、埼玉県にある。
ここでたぶんわたしの基礎はつくられた。
当時わたしが通っていた園には、おそらく、自然の中でいっぱいやんちゃに遊んで元気に育とう!みたいなコンセプトがあったんだと思う。
今はすっかり住宅地だけれど、当時はまだ自然が多く残っていたエリアだったので、近くの小山でターザンごっこをしたり、木登りをしたり、田んぼにトノサマガエルを捕まえに行ったり、泥だんごを作ったり。そんな記憶が多い。散歩コースに小さな沼があって、そこには沼の主が住んでいて、今日誰々が目が合ったらしい!とか、影を見た!とか、そんなことで大盛り上がりしていた。無垢だなあ。
あと、絵を描いたり、工作をしたり、という時間もたくさんあったけれど、ひらがなやカタカナを習うお勉強の時間はなかった。通園バスで、お勉強が有名な幼稚園の前を通る時に、「今から勉強しなきゃいけないなんて大変だね。わたしたちは外で遊んでなんぼだよね、子供なんだもの」的な趣旨の会話を友達としたことをなぜか鮮明に覚えている(なんて生意気な)。でも本を読む習慣がついたのは、通っていた園にたくさん本があって、借りて帰って両親に読んでもらうのが楽しかったからだと思う。
自然の中で遊ぶのが好きなのも、本を読むのが好きなのも、この頃から。三つ子の魂百までってやつ。
ああ、そして。負けず嫌いな性格もこの頃に培われた気がしてきた。
3月生まれのわたしは、同級生に比べてできないことが多かった。みんながとべる跳び箱がとべない。みんなができる縄跳びの後ろ跳びやあやとびができない。コマがうまく回せない。かけっこで負ける。今となっては、そりゃあ子供の1年の差ってでかいのね、と思うんだけど、当時はそんなことは知るよしもなく、子供ながらに悔しかった。みんなから遅れて縄跳びの合格シールが全部もらえたときは、とっても嬉しかったのを覚えている。
そうそう、初恋と呼ぶには早すぎるけれど、年長の時の担任の先生が大好きだった。ふうちゃん、と呼ばれていたその先生は、本名はすっかり忘れしまったけれど、ひょろっとしていて、ギターが上手くて、優しくて、よく笑う人だった。記憶が美化されているだけかもしれないが、怒ったところは見た記憶がない。お兄さんキャラに弱いのもこの頃からだ。
ふむ、思った以上にいろんな思い出が出てきた。なつかしい。もう30年近く前の話。
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