わたしはわたしの世界を撮るよ
昨夜は地上波で「君の名は。」を放送していて、Twitterもその話題で持ちきりだったわけですが、こんなに同時多発的に、タイムリーに、全国の何万人という人が同じ話題について感想や解釈や小ネタをつぶやくというのはすごい現象だなあと改めて思った。シン・ゴジラとかジブリもそうですよね。すごい世界だ。
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「君の名は。」を観るのはこれで2度目で、1度目は映画館で夫と。昨日も途中で帰宅した夫と観たので、結果的に2回とも夫と観ることになった。
例えば同じ場所で同じ景色を見ても、人によって撮る写真は違う。描く絵が違う。
同様に、同じ映画を観ても、何を観て何を思うのかは人それぞれで。
「建物の描写が緻密で美しい」と夫は言う。
不動産業界にいる彼は、実際のビルや街並みが精密に再現されていることが特に印象的だったようで、あのビルはどこそこのビルだとか、地形がどうだとか、そんなことをしきりに言っていた。
「空の色とか、紅葉の景色、光の射し方、水の描写が美しい」と私は思う。
誰そ彼の空も。そこから世界が夜に変わっていく様も。歩道橋に刺す光や、それによって光と影に分かれる街も。
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Twitterにあふれる感想も解釈も、それはそれは様々で。そのどれもが正解とか不正確とかではなく。それぞれの、世界。
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わたしが撮る写真は、わたしが見ている世界。わたしにしか、撮れない写真。わたしというひとりの人間が生きた証。
そんなことがすとんと腹に落ちた。
ぐるぐると悩んでいた写真を撮る意味が、まさか「君の名は。」を観てすっきりするなんてね。
わたしはわたしの世界を撮るよ。
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