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料理が得意になりたい

私は料理があまり得意ではありません。もっと言えば、献立を考えるのがとても苦手です。でも毎日料理はしなければならない。何とかしなければと、ない頭で考えたら、一つの結論に達しました。それは、

料理を好きになるために、「料理をしたくなるような小説を読む」ということ。

そうして本を探していて出会った本が、森沢明夫さんの「エミリの小さな包丁」という小説でした。

都会の生活に疲れた20代中盤の女の子エミリが、田舎の港町に一人で住むおじいちゃんの家に転がり込み、田舎暮らしをしていくうちに心境が変化していくという設定。
おじいちゃんは地元の漁師や農家の方から食材をお裾分けしてもらったり、自分でも釣りをして調達した食料を使って、料理をしてエミリに振る舞うのですが、ひと手間もふた手間もかけた、とても手の込んだ料理なんです。でもその描写がなんだか良くて、情景が浮かぶし、おいしそうと感じる。

おいしいものに巡り合う工程を、端正な文章で描いていて、自分も料理をしたいという気持ちが少しだけ増しました。

この記事は、まだこの小説の序盤しか読んでいない時点で書いているのですが、この後いったいどんな料理がでてくるか。また、田舎暮らしにだんだん馴染んでいくエミリの心情の変化も含めて、読み進めていくのが楽しみな小説です。

読後に料理がしたくてしたくてしょうがないという気持ちにさせてくれるような、自分史上ナンバーワンの、人生を変える名著になることを期待しています。

他にも小川糸さんの「食堂かたつむり」、近藤史恵さんの「タルト・タタン
の夢」を積ん読中です。


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esora_mutchu77
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