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【言語心理学】棄権

何かを行う前にするいいわけ。
2つ目は【棄権】を見てみましょう。


【棄権】はあらかじめ前置きのいいわけをして、
後でなされる責任追及を弱める効果、があります。
【回避】と違うのは、責任は避けられないので
先にもっともらしいことを言ってフォローをしておくことです。

「専門家じゃないからハッキリしたことは言えないけど~」
「経験がないからなんとも言えないけど~」
「はじめてなので、うまく行くかどうかわからないけど~」

など、非常にわかりやすい気弱ないいわけです。

人に対して使う場合には、

「やってみなくちゃわからないじゃない!」

という発言がよく使われます。

たいていの場合、相談などをされて正確な答えを出せない場合に
自分の責任ではないが、励ます方がこの場の空気に合っている。
しかし、結果の責任は持たない。

という、意味が含まれます。


このいいわけを使う人の代表的な例は、

気弱な人

です。

自信がない人

も同様です。
この2種類で大体9割を占めます。

なぜ、気弱で自信がないかというと、
最初からうまく行く自信がないからこそ
あらかじめ言い訳をするということと、

後で責任を追及される苦痛から、
先に逃れていたいという欲求の表れだからです。

残りの1割弱は、

責任を果たしたくない人
しかし、手柄はほしい人

です。
次の、最後のいいわけの【セルフハンデキャッピング】に似ています。

【回避】のように責任を全部否定すると
うまく言ったときに認めてもらえなくなります。

かといって、失敗したときに責任を取ったり、
叱られたりするのは嫌なタイプの人が使うのに便利ないいわけです。


気弱な人、自信のない人がこの言葉を多用すると
周囲はいい加減うんざりしてきます。

しかし、ごく稀にこの態度を喜ぶ人がいます。

自分の影響を人に与え、「私のおかげで君はよくなった」と
言いたい、認められたい人は【棄権】を多用する
気弱で自信のない人をコントロールします。

いわゆる、盲目的な信者になりやすいタイプはこのタイプです。

責任を果たしたくない、しかし手柄はほしいというタイプ。
このタイプが【棄権】を使うのは、
世の中をうまく渡るためです。
いかに、嫌なことから目をそむけ、自分のいいことだけを受け入れるか。
それにつきます。

この手のタイプが人をコントロールすることが好きだと
気弱、自信のない人たち(要するに【棄権】を使う9割の人たち)を信者にします。
行っていることの根っこの部分が同じなので、その人たちに働きかけ、多くの場合は成功します。
教祖タイプです。

コントロールに興味がない人は、寄生虫タイプになります。

” 仕事ができないのに、上司に取り入るのがうまい人 "

いますよね。


【棄権】に長けている人は、話術に長けている場合が多いです。
特に教祖タイプ、寄生虫タイプは典型的です。

彼らは、
あらかじめ責任を回避し、手柄を認められることがうまいのです。

どういうことかというと、
よくよくちゃんと見ない限り、
彼らは「失敗」をしていないように見えるのです。
くじけることがないように見えます。

そりゃそうですね。
最初から責任が免除、またはゆるいのだから
失敗もその責任の大きさに比例して小さく見えるからです。


【棄権】を多用する気弱タイプは、流されやすいので付き合いの距離感が大切です。
彼らは一度信じたものにぞっこんですし、同じものを信じない人を悪く言う傾向にあります。

教祖、寄生虫タイプはできれば遠い関係にしておきたいところです。
自分では責任を果たそうとしないのに、影響は与えようとするので厄介です。

誰しも、【棄権】のいいわけを使います。
それは、物事を行う前に不安があるからです。
それは言っていいことです。

しかし、あまりにこのいいわけを使いすぎる人には
ちゃんと話をしたり、距離をとったりする方がいいでしょう。



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