キャッチコピーでイメージが変わる!
ある会社がマイナスイオン発生器を販売していました。
その商品は、マイナスイオンを発生させ、空気中のミクロの雑菌に付着して沈殿させるというものでした。
製品はカッコよく、艶やかな黒のシリンダー状で先端に角度が付き、普通なら芸術品とも呼べる代物です。
ところが、ちょうど斜めに曲がった突端のど真ん中に変なものが付いています。
「スチールたわし?」と思うような金属部品。
それがガンでした。
そのたわしのせいで、とても最先端をいく商品には見えません。
その会社がとった対策は、広告の見出しを工夫しただけでした。
「奇跡の綿毛」
そう掲げ、スチールたわしの部分が、この製品の秘密であり、最先端の枠を集めた奇跡として注目させたのでした。
消費者にとって、金属の醜い部分は「変てこりんなスチールたわし」から一転して、新しい機能に不可欠な「奇跡」に変わったのです。
この広告は何年も続き、当社で最も人気を博したものの一つとなりました。