自分の頭で分かったこと以外は書かない
例えばあなたが高校生で、期末テストで図形問題が出題されたとします。
「辺ABの長さを求めよ」という問題です。
解き方が分からず苦しんでいるあなたは、思わず友達の答案をカンニングしました。
学校一の秀才である友達は、よほど自信があるのでしょう、解答欄に大きな文字で「辺AB=4㎝」と書いています。
さて、これであなたも解答欄に、「辺AB=4㎝」と書くことはできるでしょうか。
もちろん、できません。
なぜなら答えは分かっていても、解き方が分からないからです。
いきなり答えだけ書いたら、カンニングしたことが見え見えです。
たとえ答えが分かっていても、その解き方が分からなければ、答えを導き出せないのです。
仕事についても、全く同じことが言えます。
答えを示すのではなく、その解き方を示すものです。
ゴール地点を見せるのが目的ではなく、ゴールまでの道のりが大事なのです。
ウィトゲンシュタインの有名な言葉、「語りえぬものには沈黙しなければならない」ではないですが、私達は自分が解けた問題についてのみ、語ることができるのです。