記憶のメカニズムは知っているか?
脳の構造やシステムは複雑で、ほとんど解明されていない。
その基本的なメカニズムは、大脳辺縁系にある海馬が記憶の役割を担う。
コンピュータに例えるなら、海馬はRAM(ランダムアクセスメモリー)のようなもの。
記憶は感覚器官が受け取った刺激に意識が向けられることで保持される。
そして、「感覚記憶、短期記憶、長期記憶」の3つに分類される。
短期記憶は海馬にとどまり、長期記憶は新皮質に貯蔵される。
短期記憶とは、秒単位の時間しか保持されない記憶のことで、一度に保持される情報量に限界がある。
長期記憶は、復唱することで忘却を防いだり、長期記憶に転送したりできる。
また、短期記憶が新皮質に移って、長期記憶になる。
この移るという現象は分かっているのだが、短期記憶がどのようにして海馬から新皮質に移るかは分かっていない。
そもそも、短期記憶が海馬にあって、長期記憶が新皮質にあるということも、完全に証明されていない。
だから脳の分野は、飛びぬけて面白い。
テクノロジーが発達したおかげで、数年前は出来なかったことが、どんどん出来るようになってきている。
今はそういう時代。