ライト兄弟に失敗から学ぶ
ライト兄弟は飛行機を最初に作った人です。
もう本当に機械が好きで純粋な人でした。
しかし、ライト兄弟には悲しい出来事が待っていたのです。
飛行機の発明で特許を取った後、「飛行機を発明したのは自分らだ」と言って、他に飛行機を作ろうとした人をどんどん訴えました。
人類で初めて飛行機を作ったのは自分らだという自負があり、それは確かに偉大なことです。
でも彼らは結果的に、航空会社全体を敵に回して孤立してしまいました。
それとは対照的だったのが、グレン・カーチス。
彼も飛行機作りには興味がありましたが、どちらかというと「頼まれたら引き受ける」というタイプ。
そもそも飛行機は、グラハム・ベルから依頼されて作り始めました。
グラハム・ベルというのは、電話機を作った人です。
ライト兄弟とカーチスは裁判で争うことになりました。
もう完全に明暗が分かれてしまい、あの自動車王のヘンリー・フォードがカーチスのために、わざわざ弁護団を用意したくらいみんなから応援されていました。
最終的に、ライト兄弟の作った航空会社は誰にも知られず姿を消し、カーチスの会社はアメリカ最大の航空会社に成長しました。
ライト兄弟は飛行機の発明には成功したかもしれません。
その成功をもっと他の人のために使うことはできませんでした。
発明した飛行機で、より多くの人をより早く、より快適に運ぶことを考えるのです。
つまり、人の成功を助けることに向かえば、ライト兄弟にももっと違った道があったかもしれません。