IT求人で、求人ライターが怒られる理由
原因は「解像度が低い」から。
確かに求人ライターは採用や求人のプロであり、各職種・業界のプロではありません。しかし、スポーツのインタビュアーが野球について知らなくてよいのでしょうか。
大谷選手にインタビューするとき、「スポーツで気をつけていることは?」という質問をするでしょうか。答えは否です。そんなざっくりした質問をしたら素人以下と思われます。
IT業界におけるITはスポーツと同じくらい広い言葉です。実際の取材ではもっと細かいSIer、SES、Webサービス、ゲーム、通信、デジタル/DXなどに分類されます。
スポーツでは野球やサッカー、バレー、卓球、バスケなどに当たります。しかし、実際の試合ではさらにポジションに分かれます。野球でいえばセンターやサード、ショート、サッカーでいえばフォワード、ディフェンス、ゴールキーパーなどです。
ITにおけるポジションに当たるのが職種です。アプリやインフラ、フロントエンドなどです。アプリとインフラの違いが分からないのは、サッカーでフォワード(FW)とディフェンス(DF)の違いが分からないようなもの。それでサッカー選手に取材しようものなら、サッカーファンから怒られるのは必至でしょう。
この時点で職種・業界知識がないまま、取材・求人制作をするヤバさがお分かりいただけたかと思いま
何度となく、求人ライターは業界・職種の知識をつけるべきだと語っていました。
ですが、クリエイティブという名の下、尖った表現だけがあればいいという考えが横行しているように感じます。
クリエイティブはあくまで手段です。もちろん、手段の切れ味がよいほうがいい。クリエイティブ不要とは言いません。しかし、土台があってのクリエイティブです。業界・職種の理解なきクリエイティブは言葉遊びにすぎません。
本質的なことは何か。
すべての仕事に通じることですが、何のための仕事かを考え、そのために必要な行動をすることが大切ではないでしょうか。