【逆噴射小説大賞2024】自作を振り返る

  逆噴射小説大賞とは、長編(あるいは短編かショートショートか)小説の冒頭(という体)で800文字の小説をぶつけ合う祭典である。
 昨年から引き続きの参戦ということで肩の力を抜いた参戦になり、抜きすぎてちょっとクォリティが心配だったが、現状、スキを貰えているので良しとする。ありがとうございます。
 1年ごとの祭事なので前年と同じくフォーマットってこれであってるんだっけ……? という不安があったが、今年撃ちだした2作とも公式のマガジンに登録されている通知が来ているので、その辺りは一安心と言ったところ。
 長々と前説をしても致し方ないと思うので、さっそく自作の解説に入る。

 タイトルもうちょっとなんとかなったんじゃないかと思わなくはない。
 前回、キャラクタが薄い、感情を揺さぶるシーンがあったらよかった、ということを指摘されたので、キャラクタが持っている明確な目標を打ち出すということを意識してみた……が、特に感情を揺さぶるシーンがないことに今更気づく。主人公のキャラクタを多少は出したが押し出せてはいないのでもしかしたら薄味かもしれないということが個人的な心残りである。
 また、陸と海の生物の分布図が入れ替わる大変動という設定も今にしてみればやや弱い気がしてならない。いっそのこと陸と海がそっくり入れ替わったくらいの外連味が必要だったのではないだろうか。全体的に読者を引き込む要素が弱いのでは。
 変な生物出したり変な世界作ったりするのが好きなのでその辺りを書けた点は満足。

 タイムリミットが最初に提示されるタイプの話。
 こちらは一作目よりも感情を揺さぶろうとした形跡があるが、本当にこれで揺さぶれているかは定かではない。囚われの大切な後輩を助けに行こうというわかりやすい話ではあるが、それゆえにそれ以外の部分が若干弱い気がする。
 書き終わって改めて見直すと以前にプラクティスしていた作品と構造が一緒で、そちらのほうがまとまっている気がしないでもないことに気づいてちょっと悲しい。

 相変わらず限られた文字数の中でキャラクタの感情を描くのが苦手なので、その辺りも改善していきたいところ。この手の人外と化した元人間の話という構造や設定自体は好みなので、それが書けたこと自体は満足。
 タイトルは相変わらずもうちょっと何とかなった気がする。

 以上で自作の反省を終わる。
 今年は去年と比較してどうにも手ごたえを感じられず、創作するための筋力、創作力のようなものが衰えている気がしてならない。思うにインプットが足りず、アウトプットに影響しているものと思われる。
 下手をすると今年は一次も通過できないかもしれないが、そうなったとしてもそれは自身の創作力の衰えであり、当然の結果だ。
 とはいえ、例年通り、思いついた世界を800文字に凝縮する作業は楽しかったので、来年もまた参加したい。
 そして来年こそは自分でも手ごたえを感じられるようなものを出したいものである。

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