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人の気持ちを100%理解はできない、でも理解しようとすることはできる
わたしが思うあなたの気持ちと、あなたが思うわたしの気持ち
アマプラでおすすめされたので、「天使のいる図書館」を見た。
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我がふるさと、奈良が舞台!
小芝風花ちゃん可愛い!
舞台は美しい景観に恵まれた神話の里・奈良県葛城地域にある図書館。
東京の大学を出て、地元の図書館に就職し新人司書として働く吉井さくらは、レファレンスサービスという慣れない仕事にとまどいながら日々を過ごしていた。理科系の女の子であるさくらは、合理的な考え方と、主観で物事を語ることを嫌う性格が災いし、同僚や上司とうまく馴染めずにいる。
ある時、図書館に訪れた芦高礼子と名乗る老婦人から、神社を背景に2人の男女が写る1枚の古い写真を見せられる。地図を見るのが好きなさくらは、この土地の地理に詳しく、その場所に行くことを望んでいると早合点し、何かを言おうとする礼子にお構いなしに、その写真の場所へ連れて行く。ようやく自分を活かせる仕事を見つけたと思ったさくらは、それから度々違う写真を持ってくる礼子と共に葛城地域の名所をまわるようになっていく。次第に礼子と会話をしていく中で、すでに亡くなってしまった祖母を思い出し、図書館の利用者の一人としてではなく、礼子のために頑張りたいという気持ちが芽生えてくる。礼子自身も最初は冴えない表情でさくらについていっていたが、写真の場所を巡っていくにつれ、昔の思い出に浸るようになり、さくらとともに、この小旅行が楽しくなってくる。
そんなある日、いつもどおり写真の場所へと連れて行くことを約束していたにもかかわらず、礼子は図書館に姿を見せなかった。次の日、礼子のことを知る男性(横浜流星)がさくらの前に現れる…。
小芝風花ちゃん演じるさくらちゃんは、とてつもなく合理的で、かなりズレている。泣ける本はあるかと聞かれて「拷問図鑑」を勧めるくらいズレている。でも頭は良くて知識はある。竹取物語は何かと聞かれたら、竹取の翁が〜〜と歴史を語り出して周りをドン引きさせる。結局ズレている。
そのズレで上司や同僚ともうまく馴染めず、図書館に来るお客さんともちょっと会話が噛み合わない。
小さな女の子に「おうじさまがでるえほん」と言われて「どこの国ですか?イギリス?」など国の名前を並べ、「にほんのおうじさま」と言われて「日本は王政じゃない」と言って困らさせる。
本人はリクエストに正しく応えるために大真面目。
でも、それが求められた答えと違うだけ。
「人の気持ちを考えて」と言われても、本人は考えているつもり。
他の人が思う「他人の気持ち」と、さくらちゃんが思う「他人の気持ち」が違うから。
人の気持ちと妖怪の気持ち
夏目友人帳 漆 の5話、「ちょびの宝物」で、ちょびと呼ばれる妖怪がお気に入りの櫛が壊れたと言って困っていた。
夏目はそんなとき、空を飛ぶ龍を見る。
キラキラ光る龍の鱗を見て、その鱗で新しい櫛を作れば良いと思い、龍を追いかける。
ものっすごく苦労をしてやっと手に入れた龍の鱗をちょびに渡したとき、夏目はハッとする。
人がキレイだと思った龍の鱗が、妖怪の目から見てキレイだとは限らない。
(結果、櫛になるんだけど、感覚の違いにハッとした)
わたしたちはそれぞれ違う世界を生きている
わたしの簡単と、誰かの簡単は違う。
わたしの可愛いと、誰かの可愛いは違う。
わたしたちは同じ世界線の中で、違う世界を生きている。
だから、100%理解はできない。でも理解しようとすることはできる。
天使のいる図書館、奈良の美しさが際立っていて良かった。
我がふるさとは自然が豊かで美しい。