投稿_20181209

女性である誇りを何に求めるか

「女性らしさ」「男性らしさ」という言葉があります。
これまでは、何の疑問もなく使われてきた言葉でした。

しかし、LGBTQの話題が世界的に論じられるようになったり、第2の女性の社会進出が活発化する中で、その言葉を使うことにも気を配る必要が出てきました。
そのような世の中の変化を表すのが、「ジェンダーハラスメント」という言葉なのかもしれません。

以前の私の職場は、分かりやすく「男性優位」の環境でした。
電話対応や来客応対、社内での社員へのお茶くみなど、そういった雑務は女性がするものという考え方です。
だからこそ、本社でも各支社でも、役職に就くのは9割以上が男性でした。
しかしその会社は、田舎の小さな会社というわけではなく、東京に本社を置く立派な上場会社だったのです。
それが日本の現状だと、日々感じながら働いていました。

現代では、「男性らしさ」という言葉も使いづらくなっています。
いくら男性でも、力仕事が苦手な人はいます。
大きい声を出すことが得意であったり、人を引っ張るリーダーシップがあったりすることは、男性だからこそというわけではなく、あくまで性格的なものです。
だからこそ、「男のくせに」とか「男なんだから」とか、そういった言葉がハラスメントと結びつくと考えられるようになりました。

他方では、「そもそも性別って必要?」とか「ジェンダーって考え方自体不要だ」という声もあります。
ジェンダーに関しては、確かに疑問を持つ声は多いのかもしれませんし、全面的に否定しようとは思いません。
しかし、性別やジェンダーというのは、全く不要と言うことはできない難しいテーマです。
正直なところ、この問題の明確な答えはなく、むしろその答えは時代とともに絶えず変化していくものだと私は思っています。
もしかしたら、また数十年後には、「女性らしさ」や「男性らしさ」といった言葉を評価する声が強まることもあり得ます。

自己紹介でも話しましたが、私は女性らしさがほぼゼロです。
だからといって、男性らしいかと言われたらそれもまた違います。
「女性はこうあるべき」「男性はこうあるべき」といった概念があるから、「らしさ」という概念は出現します。

答えがない問題は、問い続けることにこそ意味がある。

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