#3|駆け出し音楽家、上京から2週間
前回、上京してから1週間しか経っていないと話したが、手帳を見返して気が付いた。
どうやら、もうすぐ2週間になるらしい。
無職で恋人もいないのに、普段何をしているんだ、と気になる方もいらっしゃるだろう。(誰か気になるといってくれ!)
ということで、今回は僕が上京してから約2週間、どんな生活を送っていたのかを話そうと思う。(誰か大袈裟に拍手をしてくれ!)
今回は少しばかり長くなってしまうかも......。
1日目〜2日目
荷解きと買い出しをしていたら、いつの間にか時間が溶けていた。
引越しの際の荷物は少なかったのだが、洗濯機、冷蔵庫、ケトル、食器、その他生活必需品の買い出しにとにかく時間がかかってしまった。名古屋に住んでいた頃は車があったため、一度にまとめ買いができたのだが、自転車生活が始まりそうはいかなくなった。
100円ショップとボロアパートの往復。そして僕はミニマリスト、つまり本当に必要なモノしか持ちたくない主義なので、必要か不要か判断するのにもいちいち時間がかかる。買ったモノを翌日に捨てることもある。
これは病気だ。
3日目
現在、僕のソロプロジェクト "ERWIT (アーウィット)" で共同制作してもらっているドラマー&プロデューサーの神谷洵平さんが、名だたるアーティストのサポートをするということで、その勇姿を目に焼き付けに、横浜 ぴあアリーナMM へと足を運んだ。
aikoさんや秦基博さんなど、僕の青春を彩ったアーティスト達が集結し、なんとも夢のような空間であった。
あ、サラッと話てしまったが、神谷アニキとの出会いや制作については、今度しっかりお話しようと思う。出会ってからまだ8ヶ月くらいしか経っていないのだが、アニキと過ごした日々はブラックサンダーチョコくらい濃い、いや、家系ラーメンくらい、いや、そんなものでは表すことができないほど、とにかく濃いのだ。
4日目〜6日目
先に話した神谷さんと東川亜希子さんのユニット "赤い靴" が、12月8日に新譜をリリースするので、それ関係のデザインをしたり、Amazonから届いた作業デスクを組み立てたりした。
"赤い靴"、スペシャル激ウルトラ超ハイパー最高なので、ぜひ聴いて欲しい。かなりの音楽マニアな御二方が生み出す良質な、それであってキャッチーさも忘れていない音楽。ちょっとふざけた表現をしてしまったが、一度耳にしたら皆んな口を揃えて言うだろう。「スペシャル激ウルトラ超ハイパー最高じゃん!」ってね。
僕が初めて聴いた "赤い靴" の曲を貼っておく。
いかん、涙が出てきてしまった......。
初めて聴いた時もそうだった。
これが9年前の曲。そう、彼らはそれからも進化し続けている。
新譜が待ち遠しいですね。
7日目
神谷さんの付き人として、朝から某バンドのレコーディング、昼から "THE CHARM PARK" さんのリハーサルにお邪魔した。荷物運びも、セッティングの手伝いも、その他雑用も、普段お世話になりまくっている分やり甲斐がある。元ガテン現場作業員のチカラの見せ所だ。
プロの制作現場に目を輝かせ、図々しくも "ERWIT" の音源をまとめたCDを配り、チャームさんからは作曲活動についてのアドバイスを頂き、夕食までご馳走になってしまった。
つい先月まで、ガテン仲間と現場仕事の道中にチャームさんの歌を合唱していたことを考えると夢しかない。
そんなチャームさんも先日、新譜をリリースし、11月18日に大阪、11月28日に東京のBillboard-Liveにて公演がある。楽しみしかない。
8日目
前日、神谷さん宅に泊まらせていただき、起きてから2人でナンカレーを食べに行き、僕の新居に遊びに来てもらい、近所の喫茶店でお茶をしばいた。
僕が名古屋と東京を行き来している間は、いつも時間に追われていたので、休日らしい休日を過ごしたのは初めてだった気がする。
上京祝いということで、何から何までご馳走いただき、ありがとうございました。
お別れして数時間後「今日 "赤い靴" のプチ打ち上げあるんだけど来る?」と神谷さんから連絡が入った。
「是非とも行かせて頂きます!!」
即答だ。
せっかく東京に来たのだから、運べる足はじゃんじゃん運ぶ。
なおかつ、神谷さんからのお誘いは絶対に断らない所存である。
そこで、今回の "赤い靴" のレコーディングに参加した森飛鳥くん(ペダルスティール)と菊池芳将くん(ベース)と出会った。2人とも超絶音楽マニアで、ブラジルからトルコ、カンボジアなど、世界の音楽を聴きながら呑み明かした。
こんな夜、絶対に忘れらない。
9日目
皆さんに付いてきてもらい、自分への上京祝いを買うために、町田にある Millimeters Music という楽器屋に向かった。知る人ぞ知るヴィンテージギターショップである。ずっと欲しかったリゾネーターギターを購入し、ルンルンのルンで帰宅。
思い返すと、皆さんが付いてきてくれたの、とても心強かった。こうやって文にすると何気ない有難いことに気がつけて大変良い。有難うございました!
「ありがとう」って、「有る」ことが「難しい」って書いて「有難う」なんだぜ。いい言葉だよな。
10日目
寝た。
11日目
リモートでボイストレーニングをして、それからFM 佐賀 "CHANGE" に生電話出演。人生初のラジオトークですこぶる緊張した。僕は気を緩めると直ぐに語弊を招くような語彙を使ってしまうので、アドリブが大変苦手である。勝手に作った台本を読み込んだものの、やはりそれ通りには進まず、20分間キンキンに肝を冷やした。
12日目
そして、前回の記事へと繋がる。
ふう、誤字のチェックをするために読み返して思った。
どれだけ神谷さんにお世話になっているんだ!自分!
いつか、どうにか、この多大なるご恩をお返ししなければ!
はじめに言った通り、ずいぶん長くなってしまった。
学生時代にドキュメンタリー映画を作っていたということもあり、身の回りの出来事を事細かく記録しておきたい性分なのだ。
これを10年後に読んだら、さぞかし恥ずかしくなることだろう。
そんな羞恥心も含め、尊いか。
さいごに、最後まで読んでいただき、誠に「有難う」ございます。