『黒人音楽史 奇想の宇宙』(中央公論新社) に學魔・高山宏大人よりコメント届く!!!!!
2022年10月19日発売の第二著作『黒人音楽史 奇想の宇宙』(中央公論新社) に、學魔・高山宏先生から最速コメント届きました。以下手紙の一部を掲載します。
「ゴチャゴチャギラギラ本」という最大級の賛辞(⁉︎)をたまわった他、第二章「鳥獣戯画ブルース」に目を付けてくれた恩師はやはり慧眼でした。アフロフューチャリズムとは詰まるところBLM以降、「ポストソウル」の思想であり、ピッカピカに輝く「意識の高い」SFガジェット世界に土臭いブルースマンたちの居場所はありません。しかし「アフロ・マニエリスム」はより包括的な概念として、女性にジェントルで、白人とお友達になれる進歩的な黒人(シドニー・ポワチエは「白人がランチに誘える初の黒人」と綽名された)が出現する以前の、土臭いリアルな黒人達を、決して「前近代」として切り捨てません。その前近代性を、動物ひしめく「ファンタスティック」ブルースとして捉え返し、(ほのぼのした雰囲気とは裏腹に)喉元に突きつけたのが第二章でした。
第一著作『ゴシック・カルチャー入門』(Pヴァイン)のコアとなる章が「「鄙びる」ゴシック」だったとしたら、『黒人音楽史』のコアとなる章はこの第二章になるでしょう。
しかしここまで丁寧に読んでくださる學魔、やはり「律儀な無頼」(松岡正剛)ですね。高山先生への僕からのメッセージは『黒人音楽史』あとがきに熱く(熱苦しく?)書きつけたので、よかったら覗いてみてください。
※サムネイルは高山えい子(詩人&故人)が『黒人綺想音楽史』という仮タイトルのときに作ってくれた告知画像です。