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アイと夢の部屋 vol.3 自己を愛せよ

【月に住む架空のキャラクター、マルエリナ(左)とフィーナ(右)が就寝前に毎回異なる物事やテーマについて語る対話式エッセイの第三回目。】


今回のテーマは「自己愛」


フィ)ねぇエリナちゃんは自分のこと好き?

マ)うん!すごく好き。自分のことを好きな人はセンスが良いって思ってるくらい好き。

フィ)ふーん。じゃあ私はすごくセンスが良いのね。

マ)そうだよ。フィーは?

フィ)ずるい答えだけど、私は好きでも嫌いでもない。

マ)へぇー。自分の好きなところも嫌いなところもあるからそういう答えになるの?

フィ)ううん。好きなところも嫌いなところもないの。すべて在るがまま。でもこれが私なんだって肯定してるわ。

マ)へぇー。じゃあ結構幸せ?

フィ)そうね。

マ)ふーん。なんだか私たち普通じゃないわね。

フィ)ええ。珍しいかも。もしかしたら。

マ)自己愛って何だと思う?自分を愛することって言われてもなんだかピンとこなくて。

フィ)そうね。自己愛って自分のことを美しいって思うことじゃないかしら。もちろんすごく深い意味で。ザイムエリート様は、美しくあるためにはお酒やタバコをほとんどしないらしいわ。すごくストイック。でもそれがあの方にとって自分を愛するということみたい。

マ)それはすごいわね!お酒やタバコが嫌いってわけじゃなくて?

フィ)ええ。メアリーさんが「本当は好きなのよ」って言ってたから。

マ)ふーん。逆にザットレリーナ様は好きなものは何が何でも手に入れるし、やりたいことはやるという方よね。それも含めて美しいって。自由であることが健康だし、本当の意味で美しく、そして自分を愛することだと言っていたわ。

フィ)なるほどね。ねぇエリナちゃんは自分を愛するためには、どんな人と付き合うべきだと思う?

マ)うーん。付き合っていて自信がつく人かな。楽しかったり学びがあったりもそうだけど、その人といる自分が好きってことが大事ね。私はフィーとこういう話をしている自分は結構好き。

フィ)一理ある考え方ね。その人のことが好きだと思っていても、結局はお世話してあげている自分が好きだったり、とびきり甘えている自分が好きだったりするものね。

マ)うん。他人を愛することって意外と難しいから、はじめは「その人といる自分が好きか」で判断してもいいと思う。無償の愛なんてなかなか得難いものだし。

フィ)そうね。エリナちゃんはさっき自分のことが好きって言ってたけど、自分の嫌いなところとか自分を嫌いになってしまうときってないの?

マ)もちろんあるわね。でもびっくりするくらい可愛い私もびっくりするくらい可愛くない私も全部私だから、結局最後は許しちゃう。まだ私は発展途上なんだ。これから頑張ろうって思うことにしている。あと外見のコンプレックスについては有効活用する方法を探すようにしているわ。コスメやファッションで。それも意外と楽しいのよ。

フィ)なるほどね。すごく健康的な考え方ね。

マ)ええ。嫌いなところでも個性ってあるだけいいと思っている。自分がもし何の特徴もない外見、性格だったとしたらそっちのほうがつらいと思うわ。

フィ)あらそう。エリナちゃんなら「なんにでもなれる変幻自在のキャンバスよ。毎日違う私になるわ」とか言いそうだけど。

マ)ええ!私ってそんなにポジティブに見える?でも確かに言いそう。

フィ)ふふ。

マ)私って本当に健康的ね。

フィ)ええ。

マ)ねぇそろそろ眠くなってきたよね。

フィ)うん私も。そろそろ眠ろっか。

マ)うんおやすみ。

フィ)おやすみ。


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マリヤ・トウゴウ
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