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人との出会いがあたらしい事業を生み出す|Food HEROesの構想

「Food HEROes U-30 COMMUNITY」のトップに「仲間が増えるほど、未来の選択肢は広がっていく」というキャッチコピーをつけたことは、一度noteに書きました。

何かをするのは、決して一人ではできなくて、自分自身で振り返ってみてもたくさんの人たちに支えられてきました。会社員をやめてフリーになったことで、さらに人との出会いに恵まれ、フリー編集者、フリーライターという絶対的な下請事業者から、事業をつくる方にまわる決心がついうたものも、応援してくれるまわりの人たちはもちろん、自分自身のまわりからの見え方を気づかせてくれたSNSでつながった人からも一人とも出会いもとても重要です。

出会いがなければ、きっといまでもセコセコと自分のために原稿を書いて、自分のためにSNSをしていたでしょう。社会のためになんて考えるなんて発想すらなかったと思います。

「仲間が増えるほど、未来の選択肢は広がっていく」というのは、フリー転身後の自分自身の活動から得たものでもあります。

そして同時に「仲間が増えるほど、未来の選択肢は広がっていく」というのは、Food HEROesが成し遂げたい未来像を言語化したものでもあります。

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11年前の話しから始めます。

2012年8月から外食の専門雑誌の編集に携わり始めました。じつは当時から、外食の人たちは「人がいなくて」という悩みを話されていました。何度かその言葉を聞くにしたがって「人がいなくて」の意味は、「長く続けてくれる人がいなくて」「すぐやめない忍耐強い人がいなくて」の意味だと気づくようになります。

僕が取材をしていた専門誌は、とくに高級業態でしたので、数年の修業期間ではなかなか店を任されたりすることはありません。1、2年は下働きもざら。一方で、厳しい世界で経験を積むからこそ、その先の飲食人としての実力がそなわり、知識と経験を活かして長く働くこともできるのが、特徴でもあります。70代で現役シェフがいるのも外食ならではです。

働く側もトップを目指そうとキャリアアップの意識で、数年単位で店を移り経験を積む人もいます。その一方で、厳しい環境に耐えられず飛んで(連絡がつかなくなる)しまう人も一定いるようでした。それから11年経った今でも人材不足は変わらない外食業界の悩みです。

もちろん、それまで業界がまったく対策をとってこなかったわけではなく、週休二日制の導入や、残業代の支払いなど、他業種並みの待遇を目指して各事業者が努力をしてきています。

しかしなかなか根本的な解決には至っていないことが実情であり、むしろ刻々と社会が変っていく中で、さらに複数の要因がからまりあい、事態の解決をわかりづらく難しくもしています。

一方で、コロナ禍を経て外食店舗の新規オープンも続いています。

東京・麻布十番に6月にオープンした「ACiD」は、オーナーの奥野義幸氏が児玉智也シェフが行ったポップアップレストランに客として訪れたことがきっかけで知り合い、新店舗開店に発展しました。

新規出店の話しがあるのに、人材がいなくて出店を諦めるという話も聞きます。人がいなければ前に進めないというのは、逆に言えば人と人との出会いがあたらしい事業を生み出すことにもなると言い換えられるのではないでしょうか。

慢性的人材不足の外食業界を作った複数の要因を全体的に解決していくことは難しいと思います。

そのなかで、僕ができることは何かないのだろうかと考えたときに、個人と個人のマッチングを上げることを「書く」「編集する」という行為をもって、実現させることのように感じました。

具体的には、意識をもった、信念をもった、夢をもった若者が集まる場所をつくり、若者の可能性を最大の価値と考える決定権をもつ中年層が出会うことで、あたらしい事業を生み出し、外食業界を活性化させるのではないか。

Food HEROes MAGAZINEの記事を読んだ、ある飲食店経営者が「そうだよね、今は若い人を思い切った起用したいよね」という気持ちになったときに、Food HEROes U-30 COMMUNITYに接続するためのコミュニティが必要になってきます。

才能や夢、やる気をもった向上心のある若者たちが、それぞれにあった経営者と出会うことやキャリア形成をしていく。それを実現するのが、MAGAZINE、COMMUNITYの次に考えている「Food HEROes OWNERS」の立ち上げです。

これによって「Food HEROes」の世界は完成し、勢いよく自転していくと信じています。

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江六前一郎|Ichiro Erokumae|Food HEROes代表
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