【Steam版】Old Worldの感想・レビュー
2024年のサマーセールに当時の『完全版』を購入し、ゲームの一回クリアした感想です。
一言で言うと、パラドゲーの「クルセイダーキングズ3」(以下CK3)のシステムを簡略化し、選べる文明とその指導者・使える技術とその兵種は全部古代(3-7世紀)に制限し、ゲームの進行をシヴィライゼーションにした作品です。
4Xヘックスの部分は言うほど他の4X作品との差がなく、UIが違うものの、根本のシステムはシヴィライゼーションにすごく似てるため、他の4X作品をやったことのある人ならすぐ慣れると思います。
他の4X作品との区別として、まずはCK3ようなイベントシステムを採用しており、イベントによってある程度のランダム要素が追加されてます。
ただ、イベントからの影響はCK3の程ではなく、イベントのせいでゲームオーバーになることはあまりないと思います。
もちろん、こういうランダム要素を嫌がる人もいるけど、ゲームが始まる前の設定でオフできるので、無理矢理にイベントをやらせることはありません。
戦闘ユニットは3ティアしかないので、種類は多くないけど、シヴィライゼーションに比べて戦闘バランスがいいから、まずティア差だけで一方的に虐殺されることがありません。
ただ、このゲームはいろんな意味で複雑化したシヴィライゼーションとも言えるので、4X経験者だとしてもこのゲーム特有な部分に慣れるまでなかなか苦労すると思います。
たとえば資源の種類が結構多く、そこら辺の管理はどっちかっていうとRTSゲームのような感じもするので、戦闘ユニットの生産と資源の収集の関係性に気付くまで、特定な資源が足りないという状況になりやすい。
特に、このゲームには命令という資源があり、ユニットの移動・街の開発・軍隊の強化・一部のイベントの選択などはこの命令を消費します。
そのため、とりあえず毎ターンもすべてのユニットを指示できる他の4Xとは違い、こっちは終盤になるほど命令が足りなくなるので、自分の行動をよく考えないといけないです。
クルセイダーキングズ3の要素を取り込んだため、族譜や家臣などのシステムもあります。
自国の氏族の友好度や外交・宗教などの行動は全部家臣で行うため、各役職の仕事を理解するまで割と混乱します。
その中に、有望株と言われる家臣の処理は一番面倒で、例え良好の関係を築いても反乱する時は反乱するし、反乱しなくても大宰相の座を求められ、場合によってすべての町の生産が変更できなくなるになるため、4X系にとって割とシャレにならない悪影響が出ます。
その他、部隊の大陸間移動の方法もやや特殊で、たまになぜか向こうの陸地マスに移動できないと一瞬だけわからなくなる時もあります。
あとは宗教関連の部分はチュートリアルにも教わってないから、そこはガチで自力で理解するしかないのです。
まとめていうと、「シヴィライゼーションをやりたいけど、中世以降の技術はいらねぇ…」と思ってる人向けの作品です。
シヴィライゼーションのような4Xゲームだけじゃなく、実はイベントを特化したロールプレイでも可能で、4X作品として結構多様なゲームプレイができます。
そのため、既存の指導者だけじゃなく、能力をランダムにした無名の指導者を選択することもできるし、その名前も変更できます。
ロールプレイ好きな人にとっては割とありがたい機能です。
Steamのレビューではゲームの終盤になると処理落ちやAI長考がひどいとよく言われるけど、実際これは4X系のよくある問題で、このゲームだけではありません。
それに自分のローエンドPCだとしても、確かにゲームをクリアする直前ではAIのターンがやや長くなり、カメラが遠くにいるAIのユニットに移動する際はスムーズではなかったが、それでも妥協できる範囲だと思うので、自分の環境だと言うほどの問題ではありませんでした。
ただ、このゲームは別に安いというわけではなく、群を抜いた作品でもないから、買うならセールで、って感じです。
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