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micro:bitのススメ(9)〜今後の学習の進め方
前回micro:bitでハートを点滅させましたが、ここまでできていれば最初の関門、人とmicro:bitの対話が可能になった、と言うことになります。敢えて難しい言葉で言えば「micro:bitが可制御、可観測になった」と言うことです。この状態まで行けば後は遠隔からオンラインで質問を受け回答もできるんじゃないでしょうか。
ではこれ以降、どう言うスタイルで学び、何を当面のゴールにしたら良いでしょう?
まず学習スタイルとして最初に検討すべきなのは、micro:bit財団(サイトはMicrosoftが提供しているようです)が用意しているチュートリアルを順番に忠実にこなしていくことでしょう。
英語学習になぞらえて見ると良いですね。その昔、英語を学ぶ順序として単語、文法、英文解釈、の次に日常会話、だったような時代がありましたが、そんな江戸時代の蘭学者みたいなことをしていた時代は終わって、今は実用的な会話の場面(スキットととかビニェットとか言う)を音声や動画で(恵まれた人はライブで)実際に視聴させて、初出の単語や文法を学んでいくスタイルが主流でしょう。
プログラミング言語も「言語」なので、使う用語を順番に学んで次に文法を学んで、、、なんてことしてたら興味も意欲も失われてしまいますから、まずは何も考えずにあるプログラムをコピーして動かしてみせ、次に中身がどうなっているか、文法や構文を見ていくスタイルの方が理にかなっていると思います。
次に当面意識しておきたいゴールですが、これからは理解や興味の度合いに差がついて来るので、ここでは複数のゴールを提示しておきます。
(1) micro:bit単体でできることを網羅する
入出力やセンサーが既に内蔵されており、プログラミング言語の構文やテクニックも高度なことまでできますから、(1)をこなすだけでも結構時間もかかるしある程度は興味も持続できると思います。
(2) micro:bitを核にして何らかの工作をする
(1)だけだとできる子はすぐ飽きてしまうと思うので、基板を拡張することを考えておいた方が良いと思います。これはこれで奥が深いし、単体の基板と違ってイマジネーションが必要ですから、(1)を学習する間に、並行して、何がしたいか、作りたいか、を考える時間を取ると良いでしょう。教師や親は、工作するとどんなことができるのか?を予め知っておいたら良いでしょう。
(3)クラウド連携など実際のサービスを目指す
このレベルを指導できる人は稀だと思いますし、それこそ専門の学校に進んでからじっくり学べばいいことだと思いますが、プログラミングを学ぶことで自分は何ができるようになるのか、したいのか、どんな職業につける可能性があるのか、等々を子供たちに示して置くのはいいことだと思います。プログラミングを生業にしない大人にとってこの手のことを指導するのは荷が重いと思いますので、微力ながら筆者もこの場で提案してみようと思います。
次回は(1)のmicro:bit単体で何ができるのか、を概観してみようと思います。
今回はここまで
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