聞香【11】香道具
本格的な香道のお道具は需要が少ないため、お香専門店で在庫をもっていない場合が多いと思います。
伝統的な「御家流」の香道具についてご説明いたします。
【乱箱(みだればこ)】香道具一式を入れる箱型のお盆
【手記録紙と手記録盆】組香の時に用いる記録用紙とそれをのせるお盆
【本香盤・試香盤】銀葉をのせる2種類の台
【火道具】灰・銀葉・香木を扱う七種の火道具[火筋(こじ)・灰押(はいおさえ)・羽箒(はぼうき)・銀葉挟(ぎんようばさみ)・香匙(こうさじ)・香筋(きょうじ)・鶯(うぐいす)]
【香筋建(きょうじたて)】お手前をするための火道具を納める透彫が施された銀製の筒
【重香合(じゅうこうごう)】銀葉を入れる容器
【香包(こうづつみ)】香木を入れる和紙の包み
【総包(そうづつみ)】複数の香包を入れる包み
【聞香炉(ききごうろ)】香を聞くための香炉
【打敷(うちしき)】額縁仕立ての絹織物の敷物
【地敷(ぢしき)】お手前をする時、お道具を並べる敷き紙で、表と裏に金箔と銀箔を貼り、八つに折りたたむようになっています
【銀葉(ぎんよう)】香木を間接的に加熱するための約2cm四方の雲母の板
【香炭団(こうたどん)】銀葉にのせた香木を加熱するための炭団
実は、数年前から、ご自宅やサロンで、香木や薫物の香りを楽しみたいという方が増えてきましたので、もう少し敷居を低くして、より多くの人に使っていただける香道具を開発したいと思うようになりました。
やはり、お道具ですから、機能性が最も重要となります。そして、デザインが洗練されていることも、私にとっては大事な要素です。
長い間いろいろと悩んだ末に、今年から、もっと気軽にお使いいただける新しいスタイルの聞香のためのお道具をご要望に合わせて、ご用意しようと考えております。
ご興味のある方は、ぜひ一度世田谷で開催している聞香会にご参加下さい。