些細な出来事
歯を磨いていて、少ししてからいつもと違うと感じた。
味にパンチがなく、優しすぎる。
泡立ちが良すぎて、溺れるぐらいだ。
しばらくそれに気付かなかった私は、きっとそんなことを感じられないほどにボケっとしていたのだろう。
私は歯磨き粉と間違えて、洗顔フォームで歯を磨いていたらしい。
そんな経験は、長い人生で初めてだった。
でもそんなことは、どうでもいいことだ。
noteに書くまでもない、些細な出来事すぎる。
でも私にとって、そのくだらない失敗に考えさせられたのだ。
やらかした~! なんて思わない。
きっと、いつもなら大爆笑してひとりでツッコムのだろうけど、今日は、そうなのか。と妙に納得して、冷静に口をすすいだ。
もしも私の後ろに守護霊様がいたとしたら、
『なんだよ~、いつもと違うじゃんか~、もっとリアクションしてよ~、つまんないの~』
と、ションボリ呟いているのかもしれない。
でも私は、とにかく今日、洗顔フォームで歯を磨くと溺れるぐらい泡が出るという発見ができたこと、間違ったもので歯を磨くことの違和感、そういった感覚を持てることが幸せだと思ったのだ。
とてもくだらなくて、つまらない話だ。
日常に当たり前にある、アホな失敗や些細な喜び、小さな幸せと、発見。
それを感じられる自分がここにいる。
それがとても嬉しかった。
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