『音楽』と『場創り』と『人前式』のこと
結婚式の『場創り』について、ここのところずっと考えています。
結婚式って時々、『私は今、何を創っているんだろう』って、不思議に思うくらいカタチの無いもの。見失うことがある、と言っても良いかも。
お打ち合わせのなかで、お二人やご家族やゲストの『愛』や『想い』を感じ取り、それを心の中からそっと取り出して何かに乗せて場を創っていくクリエイティブ。
いろんなものを全てはぎとってなるべく少ない言葉で表現しようとすると、私のウエディングプロデュースってこんな感じなんですけど。
ふわふわしてる。
ちなみに、当日の『場創り』とはまた別の話で。
当日に向けた場創りのことです。
(当日の場創りに関してはぜひこちら⏬をご参照ください。いつも一緒に結婚式に向き合ってくれている唐木裕介さんが、キャプテンの目線からの場作りのこと綴ってくださっています。)
ちなみに、プランニングにおいて、愛や想いを乗せる対象は、色々ある。
料理やドリンク、ウエディングケーキ。
会場のデコレーション。
ドレスやスーツ。
引出物。
演出。
MCの言葉。
中でも、特に細やかに向き合っているのが
『音楽』
です。
音楽には魔力がある。と思う。
でも、魔力とは実は人間がそう感じられるように創り出したもので、ちゃんとしたロジックがある。
そして無限の可能性を秘めている。プラスにも、マイナスにも作用する。
空間に影響を与えるとてもセンシティブなことなのに・・・
残念だけど結婚式創りのプロセスで
割と軽視されているような気もしている。
目に見えないからかもしれないけど。
『選んできてくださいね』は、プロフェッショナルの仕事としてあまりにも無責任すぎる気がして。
『お客様の好きを一番大切にしたい』がベストアンサーなら、私たちはきっと必要ないから。
プロフェッショナルの感度や解像度が
ノンプロフェッショナルと同じなら
存在している意味がない。
想像を絶する美しい世界を
磨き上げた才能や感性の中で
涼しい顔して創り上げるのが
本当のプロフェッショナルだと思う。
音楽は言葉や視覚とは違う領域で
人々の心に作用してくる。
心のタンクは実はいくつかの部屋に分かれていて
音楽には音楽の部屋がある。
『場』に相応しい音楽がかかり感性に作用した時
心の中の音楽のタンクにはじめて
温かなものが満たされ始める。
美しくて情緒的で、
曲想で緩急をつけることで
お互いを引き立てあって
少しずつ感情を高めてくれたり。
いつかに一瞬で引き戻してくれたり。
何かや誰かを目の前に蘇らせたり。
理由を理解する時間を与えず
胸をぎゅっと締め付けて
唐突に涙を溢れせたり。
ハグや握手をさせたり
歓声を上げさせたり
拍手を巻き起こしたり。
逆にじんわりと心に入り込んで
ゆっくりと感情を涙に変えたり。
そういう刹那のチカラを宿しているもの。
無限の可能性を秘めているもの。
結婚式で
『愛や想いを染め重ねる場創り』
をするならば。
エモーショナルで
能動的で衝動的な場を
生み出すために美しい音楽は必要不可欠なもの。
わたしはお客様への誠意を込めて
本当にプロフェッショナルな
ウエディングプランナーでありたい。
そのために実は音楽を選びとるスキルを極めることが大切な要素であると思っています。そして、結婚式のシーンの中でその効力を一番発揮させることができるのが、セレモニー、つまり人前結婚式であると思っていて。
それで今、人前結婚式を美しく創りかえていきたいと思っています。
人前結婚式というスタイルまるごと、リブランディングし直したい。
日本中、どこの会場でも
むかし、誰かがキリスト式を創ったなら。
むかし、誰かが神前式を創ったなら。
いま、私が人前結婚式を創りかえることだって
できるんじゃないか?って、本気で思っているんですけど・・・
間に合ううちにね。
やりたいのです。
分断されたと思っている人々の想いや
そこにあったことに気がつかなかった絆を
結婚式というフィルターを通して
『少し見えなくなってただけで
ちゃんと繋がっているから大丈夫だよ』って、
見せてあげたいのです。
逆にわかっていたものでもいい。
ちゃんと愛されていると感じて来られているなら
その愛をもっと深く心で感じ取り、
より強く生きていくことができるように。
もう10年以上、
音楽大事!って言ってきて
ここにきてやっと
その声に気がついてくれる人たちまで
辿り着けるようになった気がする。
ほんとうに、
何を創っているんだろうか。
長い歴史の曲線の中で捉えたら
小さな点の結婚式を積み重ねて
いつかの未来で振り返ったときに
文化として成り立っている
というものかもしれないけれど。
パーティルームのリニューアルだけで
お客様の想いを体現することは難しい
ということにもし気がついているなら。
本質のリニューアル。
人前結婚式のリニューアル。
ただひとつひとつの儀式を
積み重ねるだけでない人前結婚式。
『愛』や『想い』を交差させ
感情を解きほぐす人前結婚式。
お二人にもゲストにも
今日という情景を深く胸に染め重ねて
鮮やかなままで
遠くの未来にまで持っていくことができる
その会場ならではの美しい人前結婚式。
日本中の結婚式場の皆さん、
いまこそ人前結婚式を
私と創り直してみませんか?
音楽という『魔法』を使って。
私、必ず皆さんが心から愛おしく思える
人前結婚式へと美しく進化させます。
⏬Instagramのこちらのポストでも、音楽への想いを綴っています。よかったら読んでください😊