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大伯父に関する文献『遥かなインパール』 収集を始めるきっかけ

2000年頃。
学生時代、テレビでビルマ戦争の特集を見ていたとき、母が
「たしか利夫さん(大伯父)、インパールで亡くならはったはず」と言った。
テレビからは、悲惨で無謀な作戦であったことが伝えられている。
「インパールって、、、とんでもない場所じゃない?なんで?」
母に聞いてみるが、母も祖母が何度か話していたのを何気なく聞いていたからよく分からないと言う。ただ、はるかな?インパールという本に、大伯父のことが書かれていたと祖母が話していたことを覚えてくれていた。

2016年8月頃。
ふと思い出し、腰を据えて調べることにした。
どこか近くの図書館にないか?インターネットで蔵書検索すると近隣の図書館でヒットした。

伊藤桂一(1993年)『遥かなインパール』新潮社

図書館へ行き、本の中に大伯父の名前を探す。
本文中に、苗字はぽろぽろと出てくるが、、、(下部にその部分の画像を列挙しています)
巻末に「歩兵第六十聯隊将校職員表 昭一九 一.一五 歩六十」という一覧表があり、そこにフルネームがあった。

「馬場利夫」大伯父と同じ名前が。
文庫版『遥かなインパール』付表7より

居た、、、!
でも本当にこの人で合っているのか?同姓同名ということもある。

私は以前、父方の家系図を趣味で作りたくなり、戸籍謄本を遡れるところまで取り寄せていて、それには大伯父の欄もあった。
そこで、本と謄本を見比べてみると、死亡日や死亡した場所が一致している。
どうやら大伯父で間違いなさそう。

戸籍謄本の大伯父の欄。死亡状況が書籍の本文と一致している

巻末にはさらに歩兵第60連隊の戦友会一覧表があり、大隊単位、中隊単位の戦友会が連絡先・代表者名と共にずらっと並んでいる。でも、2000年代にどれだけの戦友会が残っているんだろう、、、
ある程度の満足と手詰まり感から、私の調べ物は一旦保留になった。



2022年の末頃。
40歳を目前にした私は、より開いていくというよりも、いかに美しく「閉じていく人生」を送るかを考えるようになり、死に向かって閉じていくにあたり、自分だからこそやっておきたいことを思い浮かべた中に、大伯父 馬場利夫の戦歴調査がやはり出てきた。

戦友会関連の最新情報はないだろうか?ホームページやSNSなどがあれば問い合わせができる。インターネットで、戦友会について集中して調べてみることにした。

◇『遥かなインパール』文庫版より、大伯父の名前が出てきた部分

大隊砲小隊長の馬場中尉。前高英軍医と行動を共にしている。
密林を突破しようとする大伯父
大伯父が撃たれる。八木英一軍曹が連れ戻してくださった
前軍医が大伯父を看取ってくださった
カングラトンビの戦いで第三大隊は将校を含め大勢の兵を失っている


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