遠距離恋愛に燃えていたあの頃
次のエイプリルフールで、結婚して1年が経ちます。
付き合い始めてからはまる9年。
パートナーの仕事柄、3年半ほど遠距離恋愛をしていた時期がありました。
距離感は関東圏内にいたり、地球の裏側にいたり、まちまち。
私はその頃、彼の休暇に思う存分会いに行くべく、バイトを3つ掛け持ち。
かといって、新しく学び始めた言語をおざなりにする気はさらさら無く、2時間の通学を睡眠と授業の予習に充てながら、サークル活動や華のキャンパスライフとは縁遠い、直行直帰タフネス大学生になっていました。
映画やドラマでよく観る遠距離恋愛は、夜中に電話で今日会ったこと・寂しい気持ちなんかを伝えあっていますが、当時の私には今日彼が何をしているのかどころか、最近元気にしているのか、今彼のいる場所は朝なのか夜なのかすらよく分からず、仕事の内容も詳しく教えてもらっていませんでした。
友人に「彼氏はどこで何してるの?」と聞かれて、曖昧に返事をしながら、内心は「私も知りたいよ〜」と半ベソをかいていたのでした。
そんなことが続くと、心配をしてくれた(もしくは面白がっていただけかも)友人に、「そんなに連絡がないなんて流石におかしくない?」やら「よくそんなことしてられるね、せっかく大学に入ったんだからもっと楽しいこと見つけたら」などと言われ始めました。
勉強とバイトでそんな暇無いし!と思いながら、そういう時私は【次会えるまで 2,160時間 15分 30秒♡】などと表示されたiPhoneを見せ(日時を設定すると自動でカウントダウンをしてくれるアプリがあった)、友人たちを決まって苦笑いさせるのでした。
そんな大変な遠距離恋愛をしているのだから、久しぶりの電話や会えた時にはさぞ楽しかろうと思いきや、そこはまた別のお話。
今よりもしょうもない喧嘩や、すれ違いだらけの日々でした。
時間やお金を切り詰めて過ごしていた私と、社会人になり久しぶりの休暇を楽しみたい彼とでは、感覚の齟齬も多く話しあいの連続で、こんなことをするためにおしゃれして出てきたんじゃ無いのに…と、ひとり帰りの電車で泣いたりもしていました(青春だ!笑)。
また次に会うまで元気でいてほしいという祈りを学び、揺らがぬ意地とは違った強さと柔らかさを学び、分からずとも浮き足立ってしまう恋の楽しさを学び、何度も何度も折り合いを学び続けて、今日があります。
一難去ってまた一難な日常でも、愛してしまうならいっそ抱えてしまう方がいい。
すれ違ったって、全然違う空の下眠ったって、ただ隣にいたいと願う限りはふたりの生活は続いていくのだと思います。
あの時の私たちにたくさんの感謝と、よくがんばったねの金メダル、それからこれからも頑張るからねのピースサインを。