日常にときめきを
絵には心理状態やひととなりが現れるという話を
一度は耳にしたことがあるだろう。
多様性に溢れる個人を形成するのは、
それぞれのライフスタイルであったり、
さまざまな経験や環境。
それに基づいて私たちはあらゆる選択をし、
あらゆるものを生みだす。
好きなもの、好きなひと、好きなこと。
ときめくものに囲まれた生活は心を平穏にし、
良い発想がうまれ、良い制作に繋がる。
私の中の良い循環を生むための
好きなもののひとつ、鉄瓶。
鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかで甘い。
急いでいるときはケトルに頼ってしまうけれど、
時間をかけられるときはゆっくり鉄瓶で沸かし、
コーヒーや紅茶、日本茶を淹れる。
飲むときのカップももちろんお気に入りのもの。
岐阜県多治見市にある「ギャルリ百草」で
見つけた安藤雅信作のカップ。
ひとつひとつが微妙に違っていて、
好みのカタチや色を見つけるのも楽しい時間。
夫は白と黒のバイカラーのカップ、
私はほんのり黄みがかったような、
優しい色のカップを愛用している。
忙しない日常の、ほんのひとときに隠れる
美と向き合う時間を大切にしていきたい。
ギャルリ百草
〒507-0013 岐阜県多治見市東栄町2丁目8−16Open 11:00-18:00 Close 火曜日
駐車場有り(第1駐車場/28台、第2駐車場/27台)。
JR多治見駅より東鉄バス13分
「高田口」下車徒歩15分。
安藤雅信
陶作家/ギャルリ百草主宰。
岐阜県多治見市生まれ。
武蔵野美術大学彫刻学科卒業後、
和洋問わず使用できる日常食器と茶道具、
現代美術と焼き物を平衡して制作を続けている。
近年はミナペルホネン/皆川明との共同制作や
中国茶器の提案などで人気を博している。