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あの時の自分のために

私が今やっている仕事は

「あの時の私がしてもらいたかった事を次の世代にしてあげる」

仕事だ。

普段私は他人に対して「してあげる」という言い方が大嫌いだけど、

これは過去の私のためなので、「してあげる」がしっくりくる。


私は小中学生の頃、勉強はそれなりにできたけど、

不安だった。

そんなに酷いいじめに遭ってたわけじゃなかったけど、

辛かった。

校則には表面上従っていたけれど

苦しかった。

毎日学校に行きたくなかった。

学校に居場所がなかった。家に居場所を感じていたわけでもないけれど。


お話できる大人に傍にいてもらいたかった。

穏やかに優しく話を聞いてくれる美人な先生に

ただ隣に座って、怒らないで勉強を見守ってもらいたかった。

不安で不安で仕方ないっていうことを分かってもらいたかった。

親が強すぎて苦しいっていうのを客観的に見て、理解してもらいたかった。

子供であっても意見を尊重してもらいたかった。


そして今通級指導学級でのサポーターのお仕事は、それをしている。

(自分で自分を美人って言っちゃってるところはスルーしてくださいねw)


こうして、中学生くらいの頃の自分が欲しかったものを人に与える。

私はお金を頂いて働いている立場だけど、

確実に私自身の癒しも同時に起きている。

どんどん心が満たされていっている。


教育は一方向ではなく、双方向のもの。

基本は先生が教える(与える)側だけど、

生徒からも同時に教わって(与えられて)いる。


「学習障害や発達障害のある生徒たちのサポートをしている」と言うと、

よく「なんて心優しいの」「偉いねぇ」

と言ってもらえるけど、

案外自分のためにしている仕事なのかもしれない。



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ErinaElly
私は、文章を書く時、だいたい自分の経験から書きます。したがって、いただいたサポートは、今後も様々な経験をしにいくことに使わせていただきます。