チャレンジしたら、優しさと応援がやってきた
3-4月の仕事の多くが飛んだ。
経済の波による定期的な景気の低迷は予期していたものの、ウィルスの蔓延が原因による突然の仕事のキャンセルは、全く予期していなかったできごとだった。
29歳のときに、朝出社したら会社が倒産していたときと似た感覚があった。
そしてフリーランスという働き方なので、予定していたはずの売り上げが突然になくなり、時間だけがあまる、という現象が起きた。
どうしようということになり、真っ先に取り組んだのが、キャリアカウンセリングのオンライン化だ。
これはかねてから、頭の片隅で導入を考えていたプランだったが、カウンセリングは対面にこだわる派だったこともあり、ずっと後手に回してきたことだった。
オンライン化を進めるには、クレジット決済の手続きを行う必要があり、あれだけ面倒で遠ざけていた手続きを、「今やらずしていつやるんだおまえは」と自分に言い聞かせ、ズババババと書類を集めて申請した。
30分で手続きは済んだ。
なんだよ。速いよ。
速いのは私じゃなくて、クレジットの申請システムだよ。
そして大事なことがもうひとつ。
キャリアカウンセリングは対面にこだわる派、ということを書いた。
ここをクリアせねばならない。
対面とオンラインでは、集中力と情報量が圧倒的に異なる。
これらの差については、また後日noteに書きたいと思っているが、簡単に言うと、オンラインでは集中力が保ちづらく、情報量が少ないということだ。
カウンセラーはそれらを補うために、気力体力を使う。
でも結果として、やはりそれは対面には到底及ばないと感じている。
一方でオンラインにもメリットはある。
誰もが自宅のPCやスマホの前で、カウンセリングができる手軽さだ。
手軽さは、対面の数倍もハードルが低いのではないか。
いやむしろ、対面は苦手でオンラインのほうがいいという人もいるだろう。
カウンセリングは、「今話を聴いてもらいたいな」と思っても、時間の経過とともにそのことを忘れてしまう。
思い立ったら吉日、的な感じが大事だったりする。
そこへアプローチしやすいのがオンラインだと思う。
かつて、諸事情からオンラインでのカウンセリングを行ったことはあるが、追加プランとして設定するならば、もう少し訓練を積みたい。
カウンセリングも手法によってトレーニングが必要だ。
はて、誰にトレーニング相手になってもらおうかと思い、Facebookで友だちを眺めた。
私の友だちは、様々な働き方をしている人であふれているから、まずは今回のこのウィルスで仕事や働き方に変化があった方に、無償でオンラインカウンセリングを提供することで、私のトレーニング相手になってもらえないかをお願いすることにした。
◇◇◇
前置きが長くなったが、そこで何が起きたのかを書こうというのが、この投稿の主題だ。
私が用意した枠はこんな感じ。
3/3-15の13日間
45分/回
計18コマ
告知はFacebook投稿とストーリーズにて(友達限定公開)
18コマ中、11コマ分のカウンセリングを実施することができた。
正確に言うと、うち1コマはFacebook経由ではなく、私が個人的にトレーニング相手をお願いした方に引き受けてもらった。
実施期間中の友だち総数が409名。
2.4%の方に体験をしていただけたことになる。
これが高い数値なのか低い数値なのかはわからないけれど、私にとってはありがたすぎる数値だし、何より数値じゃなくて、私の突然のチャレンジに力を貸してくださった、おひとりおひとりにお礼を言いたい。
無料枠を使っていただいた方には、相談内容の詳細は公表しないが、属性や相談内容の傾向について、後日公表することを伝え、了承をもらったうえでカウンセリングを体験してもらった。
属性と相談内容の傾向はこんな感じ。
[性別]
・女性 8名
・男性 3名
[業種/職業]
・教育系 3名
・人材系 2名
・アート系 2名
・医療機器メーカー 1名
・建設業 1名
・医療者 1名
・大学生 1名
[相談内容の傾向]
・仕事 8件
・家庭生活 2名
・就活 1名
[相談内容の内訳]
①仕事
・仕事のキャンセル、待機
・今後の展望
・やりたいことへのステップ確認 など
②家庭生活
・夫婦間のコミュニケーション
・親子間のコミュニケーション
・ワンオペ など
③就活
・突然の景気変動による就活への不安 など
反応や感想もさまざまいただいた
・もっと早く話せばよかった
・目的と手段が入れ替わっていたことに気づいた
・自分が大切にしたいことを、言わずともわかってほしいと思っていた
・すべてが閉ざされたわけではなく、自分にできることがあると気づいた など
頭の中で問題が交差しているときに、
・問題発見
・課題設定 → 解決の必要のある問題と、ない問題の振り分け
・課題解決の優先順位決定
・行動の小ステップの確認と期限決定
などを、伴走しながら一緒に考えるのがカウンセリングだ。
気持ちや感情も聴くが、行動に移りたい段階ならそこにアプローチもする。
クライエントの気持ちや感情を大切にしながら、一歩が進めるように伴走できるのがカウンセラーの真骨頂だ。
◇◇◇
しかし、そもそも「カウンセリングを受ける」という行為は、
・弱いと思われたらどうしよう
・私は人を頼るべきではない
・知られたくない
・話したくない
などの思いが先行することがあり、なかなか「受ける」ステップに踏み出しにくいのではないかと思っている。
もちろん、話したくないことは話さなくていいし、カウンセリングを受けない選択も、ありなのだと思う。
「カウンセリングを受ける」から「カウンセリングはいつもそこにある」に変わるといいなと思っていて、そのことを受け取ってもらうことで、ステップが小さく踏み出しやすくなるきっかけになっていたら、と願う。
今回は、Facebookのストーリーズ(友達限定公開)を使って告知をしてきた。
そもそもストーリーズ機能になんらかの効果があるのかも不明だった。
あの、上部に出ているBOX。
私自身はほぼ使わない機能だし、他者発信のそこにもタッチせずにきた。
Instagramでのピエール中野さんぐらいの知名度がないと、活用しても意味がないような気持ちだった。
(ピ様はInstagramのストーリー機能を使って、2冊の出版をしている)
だから、どれくらいの人が見てくれているのかが気になっていた。
例えば、タイムライン投稿ならば反応は「いいね」が基準になる。
一方で、ストーリーズは足跡が残る。
なんの反応を示さなくても、誰が見たのかがわかるのだ。
1枚の投稿、連続投稿、いろいろ試してみた。
平均25名くらいの方がご覧くださっていたような感覚がある。
多いときは45名くらいの方が見てくれていた。
これはFacebookの友だちの1割を超える。
これも反応が多いのか少ないのかがわからないが、何も反応せずとも見てくれている人がいることの指標になった。
さらに気づいたことは、すでにカウンセリングを受けてくださった方は、おおよそその後もストーリーズの告知を見てくださっていたことがわかった。
◇◇◇
データだけ示して終わりもいいが、もう一度主題に戻って、このチャレンジの締めくくりとしたい。
私は、この仕事が飛んだ期間(13日間)を使ってチャレンジをした。
大事な点は、私がチャレンジをしたら、多くの反応がもらえたということだ。
人は、普段と違う行動がとる人を、様々な意味でも見守るのかもしれない。
私はこの反応は、私への「優しさ」と「応援」だと勝手に受け取っている。
たくさんの贈り物をいただいた気持ちでいっぱいだ。
実は、期間中に上記11名以外にも、数件の有料枠のオンラインカウンセリングのご依頼をいただいた。
(有料枠をご利用の方の属性や相談内容傾向は非公開)
無料枠、有料枠、内容に大きな差はない。
時間帯を選べる自由度の差だけだ。
無料枠は私が時間を決めて、そこを利用してもらっていたが、有料枠の方には、希望の時間帯を伺って二人で時間を決めていく工程があった。
体験をしてくださった方から、継続してのカウンセリングのご依頼をいただいたり、友だちやお子さんに勧めてくださり、そこからご依頼をいただいたりもした。
そのすべての発端も、友人たちの「優しさ」と「応援」だと思っている。
私のFacebookの友だちは、全員一度は会って対話をしたことのある人のみしかいない。
友人たちにトレーニングの場をもらったので、社会には通常通りに復帰をした。
新しいオンラインカウンセリングを引っさげて。
こんなときだからと、あえてキャンペーンもせず。
いつも通りに。粛々と。
さらにいいプロダクトを生み出していくのみだ。
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