Boyhood
6月25日の明け方
娘とふたりで
マルセイユ空港からルフトハンザ航空の飛行機に乗った。
ドイツのミュンヘンで5時間待った後
東京羽田空港へ向かう。
去年飛行機が遅れて乗り換えに失敗したので
それに比べれば、と
今年は長めの待ち時間も気にならなかった。
南回りで日本に向かう飛行機の中で
映画を観た。
Childhood (子供時代)という言葉があるから
Boyhoodは少年時代だろうか。
しかし邦題は「六才の僕が大人になるまで」。
エラー・コルトレーン扮するネルソンJr.が
子供時代、思春期を迎え大人になっていく様子を
文字通り12年間に渡って撮影した作品だ。
ネルソンの両親や姉、友人たちも
それぞれに歳を重ね
生活や意識に変化が見える。
子供の力ではどうしようもない環境の変化に戸惑いながら
静かに生きる力を学んでいくネルソン少年の
瞳の美しさ、
全てをわかっているような
憂いのある微笑みは
ちょっとどうかと思うほど胸に刺さった。
飛行機の長旅をしながら
誰かの人生の旅を思う。
悪くないなあ。