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Sixième jour 6日目

先日、アベマリアをテーマにしたコンサートに行った。
夫が企画に関わる声楽フェスティバルの締めで
テノールのパトリック・ガレ氏と
オルガンのエマニュエル・キュルカシ氏による
演奏だった。

パトリックはザ・テノールという感じの
本当に艶のある美声で、話術にも長けていて人気がある。
この日も教会は満席だった。

いつも思うけれど12月の教会で宗教曲を聴く時、
私はシーンとした敬虔な気持ちになる。
キリスト教徒でなくとも、
この宗教に基づいて作られた文化の偉大さ、
ヨーロッパの底知れない強さに
圧倒されるからだ。
今回はオルガンの伴奏ということもあり
よけいに胸に染みた。



シューベルト、バッハ/グノー、カッチーニという
有名なものから
フランク、マスネ、サンサーンスなど
フランスの作曲家によるアベマリアも
聴くことができた。

アンコールでは
客席に呼びかけるように
オハコであるカッチーニ
(本当はカッチーニ作ではないとか)
を再び‥
アベマリアだけをひたすら繰り返す
旋律は情感に溢れている。
これは
若い歌い手さんよりも
パトリックのような貫禄あるベテラン歌手だからこそ
グッとくるのではないか。
お客さん達がパトリックの周りを
信者のように囲んでいた。

声の力は凄い。


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