Quatrième jour 4日目
12月4日。
とつぜん寒さが増した南仏の朝、
ジャケットにストールをグルグル巻き、
手袋をして出かける。
フランスの小学校は水曜日が休みなので
私達音楽教師には
一番忙しい日だ。
勤務先の音楽学校までは車で20分弱の距離。
気候の良かった9月10月は
電気自転車通勤(45分)もしていたが
冬時間になってからは
もっぱら車に乗っている。
自転車は大好きだけど
早朝は涙が出るほど寒いし
仕事が終わればもう外はすっかり暗いためだ。
エンジンをかけてラジオをつけると
ピアニストのカティア・ブニアティシブリの
インタビューがかかっていた。
今週土曜日、ノートルダム大聖堂の再開を祝う
落成式に招待されていて
ヴァイオリニストのダニエル・ロザコビッチと
バッハ/グノーのアベマリアを演奏するのだそうだ。
政局困難なフランスで
ノートルダムの復興が皆に
希望を与えてくれますように。。
音楽学校では
来週のガラコンサートの準備で
リハーサルが行われている。
私のクラスからは
オーケストラと演奏する高校生男子、そして
連弾の小学生が出演する。
この連弾は
打楽器の先生のプロジェクトで
ティンパニーとピアノという
オリジナルなトリオで
曲目は
トトロの「風の通り道」、渋い!
学校でも同じクラスの
ベトナム人と中国人の少年少女に声をかけると
なんだかものすごく張り切って練習するようになった。
レッスンのない日も
ふたりで練習にきて、
この間は学校でも披露したのだそう。
初めてのティンパニーとのリハーサルでは
目をキラキラさせて楽器の仕組みをに見入っていた。
どんなに準備が大変でも
時折こういう瞬間に立ち会えることは
ギフトだなあといつも思う。
朝9時から夜7時近くまでレッスンをして
クタクタになった。
時折、今夜の献立である鶏の唐揚げを想って
元気を出した。
今日も良い1日だった。