Mimi 1
大切な本番が終わった。
作曲家轟千尋さん&イラストレーターのたかきみやさんの音楽物語『わたし、ピアノすきかも』の
紙芝居コンサートだ。
ご縁があって数年前
この絵本と楽譜に魅了された。
たくさんの友人たちに助けられながら
フランス語に訳して生徒たちと
夏期講習会で取り上げたのが数年前。
ミミにすっかり夢中になった子供達の顔が
ずっと心に残り、もっと何かしたいという気持ちで
引っ掛かっていた。
講習会の後も
時々自信を失いかけている子に
この絵本を読んで、
じゃあ曲はお休みして一緒に音色の実験をしてみよう
そう言うと必ず皆の瞳がキラッとなる。
ミミは、私のクラスのやる気ビタミン剤となった。
このビタミン剤を私の生徒さんたちだけでなく
たくさんの子供たちに知ってほしい…
どうにかフランス語版を出版できないかと夢見ていたが
無名の私からの発信ではなかなかメドが立たない。
そうこうするうちに時間だけが過ぎて行った。
元々私は怖気づきやすいのだ。
知らない人にメールを書いて
返事が来なければ
えーと、ご迷惑おかけしましたーと
さっさと逃げたくなる。
諦めそうになりながらも
子供達の顔が目に浮かぶ。。
翻訳絵本をいきなり出版という
カッコいい話は無理でも
舞台で紹介できないかと思いついた。
(つづく)