あちゃ先生の紅華恋愛占い相談所1
「ひな子ー!!早く早く~!」
さて、秋もたけなわ、一日千秋な訳で…。わたしとアチャ先生は今日、東京の某大学の学園祭に来ています。
なぜなら、アチャ先生は占いだけに秀でているわけではなく茶道の
世界でも有名な方ですから
様々な学校からオファーがきてしまうのです。
今日は 黒いポロシャツにグレーのパンツと茶色い革靴といったシックなファッション、でも似合います。良い感じ。私もそれに合わせてクリーム色のうわぎに黒のTシャツ、花柄のスカートと黒いパンプスで来ました。
茶道という雅な世界ですが学びは決して平坦なものではないらしくなので「道」と書くらしいのです。
しかし、その批評の会が終ると、す~ぐいつもの先生に戻り
「日菜子~!お好み焼きが食べたい~。ソフトクリームが食べたい!」とこども見たいに駄々をこねます。
「先生、今日は午後からクライアントさんがくるのですよ」と私が嗜めるとシュンとなってしまいました。
しかし、先生、実は顔が広くどこでも人気もの。大学生から
「アチャ先生!一緒にスマホに映ってください~!」などといわれ
「ハ~イ❗️」と喜んでいるのですこしイラつく私がいます。
「ひな子~!今日は炊き込みご飯にしましょうよ!」
「炊き込みご飯の素でもいいですか?」
「フーン。先生に対して手抜きなのね。でもあれも とても良くできた
商品で一から作ったものと変わらない味がするわよね。ただ、
お隣さんが山菜をたくさん分けて下さって茸も買ってあるから
それで作って欲しいの。ひな子の腕の見せ所よ!頑張って!」
私はちょっとうれしくてまんざらでもなく
「エー!嫌ですよー。今日は朝から外出してクライアントさんも
いらっしゃるのですから」
「接客は私がやるか、ひな子はおやつを出したら支度して。
ああ、米は一時間水に浸してね。ね!」
「ハア・・・。」
「それと良い塩サバが冷蔵庫にあるからそれを今日の
メインにしてね。京都のお漬物がまだのこっている
はずだから、豆腐の味噌汁と出して頂戴」と言ってニッコリ
スマイル。
「今日何かあったのですか?みょに浮かれていて」
「ああ、従弟の玉ちゃんに赤ちゃんが生まれたのよ。名前をみこちゃんと付けたんだって!」
「へー!!明後日見に行くけれどひな子も来る?!」
「え?あ、はい。そんなものですか。たきこみごはんは分かりました。」