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シリアルキラー展

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『シリアルキラー展』に行ってきました。
ヴァニラ画廊の雰囲気は静寂を演じ、不気味さは感じられなかった。

我が家にもコピーが飾ってある、ずっと見たかった、John Wayne Gacy (ジョン・ウェイン・ゲイシー)の写真のピエロの肖像画、
「Pogo the clown」の2つの原画見て率直に思ったのは、背景と自分自身と自分の口は緻密に塗られているものの、顔に大きく書かれた口はどちらも粗く塗られ、
『本当の事は誰も知らない』
とでも言っているように感じた。
そして、普段はピエロの姿で慈善活動をし子供達を楽しませ自分の絵を渡し、
気に入った少年には据わった目と、笑っていない口元の肖像画のような表情で、
『やあ、僕はクラウンのポゴだよ!週末にパーティーをするから僕の家においでよ!』
と声を掛けて少年を“パーティー”にさそっていたのだろうかと考を巡らせた。


もしも、
絵に作者の魂が宿ると言うならば、肖像画のポゴ ザ クラウンを通して、どんな感情でゲイシーは私を見ているのだろうか.......。

そんな事を思っては全ての思考が、少年のもつ純粋な幻想を連想させる、陽だまりのような笑い声さえ聞こえてきそうな楽しげな原画の中に、潜む歪んだ思いを秘め据わった目に、全てを見透かされ滲み消えて行きそして、埋められる感覚に近いような.....?、虚無的に虚空を見つめている感覚を覚えた。
その目は本当は何を見ていたのだろうか......
思いは濁流のように巡り静寂の中へ消えて行いった。


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エドワード・ゲイン 関連の物はエドの魂の一部と言っても過言では無い、手の平に収まるような小さな聖書が展示されていた。
そして、黒い皮のような表紙は、エドが作品に使った皮と同じ物?者?だと思い、じっくり見てしまった私もなかなかのものだ。
(↑本当にその皮だったら多分展示されない。)


その他にも、他の殺人鬼の手紙もあり、イメージ通り荒くペンを走らせた物もあれば、
綺麗に文字が綴られ、ちょっとしたジョークを交え顔文字が添えられた物を見ていると、殺人鬼達も同じ人間であると思えてきたのと同時に、
得体の知れない恐怖感が、足元から頭上へ回虫のように神経を伝い、身体中を蝕むように狂い駆け巡り、画廊の天井に抜けて行く気がした。


人間が悪魔に変わる時と、悪魔が人間に戻るときの終焉を垣間見た、そんな昼下がりでした。 

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