見出し画像

新しいチャンスとの巡り合い??

第3回目の記事を覚えているでしょうか?

そこに登場したロサンゼルスで会社を経営している関くんと、ある時ZOOM会議をしていた。

関くんとは、短期間なんだけれどなんだかとても気があって、前回の記事にも書いたけれど、彼はマザーハウスにいそうな(失礼ですみません!)雰囲気で、最初から親近感が湧いた。

関くんと、彼の会社のスタッフの皆さんと、米国出張から帰国後も、隔週小売の状況だったり、展示会の機会の話をしていた。


ある時、関くんに「キャシーさんという素敵な方に英語の翻訳作業をしてもらっているんだよね」という話をしていた。

この日は、私たちがインドで作るお洋服を実験的に少し送ってみようかという流れになっていて、その準備などの計画がメインの議題だった。なぜかというと、ロサンゼルスのセレクトショップを回っていたときに、バッグよりも、私たちがインドで作るお洋服の方がかなり可能性があるんじゃないかなあっていう話になっていたからだ。

ERIKO YAMAGUCHI 2024 Spring / Summer Collection 

しかし45分くらい経過してそろそろ会議も終わろうとしていた時、関くんが言った。

「マザーハウスが米国に挑戦するならば、会社の哲学だったり、そこに流れる価値を紹介できるようなチャンスがあればと思って、英訳している本も何かできないかなって思っています。そこで、この前、知り合いの知り合いを通じて偶然、本当に素敵な出会いがあったんです」となんだか少し勿体ぶって(笑)話し始めた。

関くんの話によると、Yさんという方と出会ったと。
その方は米国におけるコンテンツ制作や、それを流通させることに非常に経験値と人脈を持っているらしいとのこと。

さらに「Yさんは、もしかしたら、山口さんがキャシーさんにお願いしていた英訳の本に対して、何か力になってくれるかもしれない」ということだった。

関くんの話は、なんだか具体的ではなく、

(どんな人だろ、Yさんて。アメリカっていろんな人がいそうだな。)
と内心思い、よくわからなかった。

「ふーん、そうですかあ。何か発展したら良いと思っていますが・・・」とあまり期待を込めた返事はしなかった。

しかし関くんは、「次の会議はYさんも是非参加頂いて、紹介したいです」と言ってYさんを紹介してくれたのだった。


Yさんを呼んで、会議が行われたのはそれから2週間くらい経った日だった。

いつものようにこちらが朝で、ロサンゼルスが夜という時間帯にZOOMで行われた。

関くんとYさん、そして私、副社長の山崎、取締役の王、というメンバーでこの会議を行った。

「こんにちは、初めまして。」

Yさんの第一印象は、いかにもお仕事ができそうな印象だった(本当に失礼ですみません)。
そして、画面越しに見える黒いTシャツととっても広そうなお部屋が、なんとなく私の中で、「ロサンゼルスっぽさ」を感じさせた。

Yさんは、これまでやってきた経歴を少し紹介してくれた。本もいくつか流通させてきた経験があると言っていたが、それらは直接というよりも、チームを構成し、そのメンバーとして、やってきたと。

そこで何も知らない私たちにYさんは最初に、米国の出版プロセスというものを丁寧に教えてくれた。

これは、日本が特殊なのかもしれないが、日本のものと全く違うので驚いた。

私が講談社から出版した本というのは過去に3冊あり、最初のきっかけは、講談社のライターさんが私の小さな講演会に参加してくれていて、講演会の後に「本を出しましょう」と言ってくれたことがきっかけだった。
こんな風に、出版社と著者は直接繋がっていた。

しかし、米国は、代理人文化だ。

まず「代理人」を立てる。
代理人が、さまざまな出版社に「ドラフト(要約のようなもの)」を持ち込み、プレゼンテーションを行う。

そして、出版社がイエスといえば、出版社が表紙や、コンテンツについて意見を述べ、その都度変更・修正を加えながら、出版社の販促を通じて、書店などの販売チャネルに流通する。

つまり大事なポイントは2つだ。

「代理人が誰になり」「出版社がどこになるか」だ。

代理人・・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?